その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロンドンジョギング/ ダイアモンド・ジュビリー ビフォー・アフター

2012-06-12 00:01:51 | ロンドン日記 (日常)
 ダイヤモンド・ジュビリー・ウイークエンドが終わって1週間経ちましたが、まだお祭りの余韻を引きずている感じです。余韻も冷めやらぬ間にサッカーのEuroCupが始まり、オリンピックが終わるまでは、お祭り騒ぎは当分続きそうです、

 ロンドンの気候の方は、前に進んでいるんだが、後退しているのだが良く分からない、いつもの一進一退の天気が続きます。今回は、いつものランニングコースであるハイドパーク近辺における、ダイヤモンド・ジュビリーの一週間前と後の様子をご紹介します。きっと、どっちが先かわからなくなるはず。

 ※まずは、1週間前の5月28日日曜日。前日の土曜日と並んで、これ以上は無いという晴天でした。

(まだ9時前ですが、日差しの強いこと)


(陽に向かって瞑想中のお姉さん)


(この並木道を走るのは、最高に気持ちいいです)


(多くのスイマー達が泳いでました。手前のゴミが凄いですが、彼らには気にならないようです。)


(白鳥(?)の子たちが可愛い)


(バッキンガム宮殿前はジュビリーウイークエンドのコンサートに向け準備中)


(バッキンガム宮殿前の道では、マラソン大会が開催されてました)



 ※続いて、1週間後の6月9日土曜日。2週間とは大違いの曇り空。

(同じく9時前ですが、どんより天気)


(2週間前は咲いていなかったラベンダー畑を発見)


(1週間前はバカ騒ぎだったはずのバッキンガム宮殿もさっぱりしました)
 

(セントジェームスパークにあったお花の王冠)


(えさ遣る人)


(おわり)

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成田 龍一 『近現代日本史と歴史学 - 書き替えられてきた過去』  (中公新書)

2012-06-10 22:52:14 | 
  日本史世界史を問わず、近現代史は今と直結しているという意味で個人的に好きな分野なので、学生の時から時々、歴史書を手に取っています。しかし多くの場合は、筆者の歴史叙述を追って、論理展開や因果関係を確認しておしまいになる場合が殆どで、筆者の問題意識や立ち位置、他の同時代、同テーマを扱った書籍との違い、歴史叙述における論点などにまで立ち入って読むことができることは殆どありません。本書はこんな私にもう少し深く歴史について学ぶことを教えてくれる、私にぴったりの本でした。

 本書は近現代における日本史について、歴史学がどのような出来事(史実)を選び、どのような意味を与えてきたのか、その意味付けには研究の成果だけでなく、世の中の変化がどう影響を与えてきたのかについて、説明してくれています。明治維新から戦後社会までの大きなトピックス(例えば、明治維新の位置づけ、自由民権運動の評価、大正デモクラシーの評価、アジア・太平洋戦争論など)を捉えて、歴史学研究の大きな流れであった1)社会経済史をベースにした見方、2)「民衆」の観点をいれた見方、3)社会史研究を取り入れた見方の3つが、順番に重層的に形成されてきた様子、すなわち「歴史」の歴史を叙述しています。

 読み進めるごとに、自分の頭の中で無秩序に散らかっていたものが、つぎつぎと綺麗に整理整頓されていく、そんな感覚に襲われました。私が過去に読んだ本も多く紹介されており、あの本はこういう位置づけだったのだなと、今になってその意味合いを理解するということもありました。

 ちょっと残念だったのは、歴史研究の流れを追っているので、いわゆる研究でない歴史については司馬遼太郎以外は殆ど触れられていません。世の中で普通の人が歴史に触れる機会を考えると、歴史研究書を読む人と言うのはむしろ少数で、読み物(小説、ジャーナリズムをベースにした出版物、半藤一利さんのような作家のノンフィクションもの等)を通じて触れる機会の方が多いと思います。なので、そうした世のトレンドもスコープに入っているえば、いわゆる歴史というものがどう捉えてこられたかという点で更に広がりが出たのでは?という思いはあります。

 そうした点を差し置いても、世の中の変化の影響を受けてきた歴史学、歴史叙述というものを、客観的に見直し、理解するのに最適な入門書だと思います。
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ロイヤル・オペラ・ハウス/ サロメ

2012-06-09 23:41:10 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 見るものを完全に別世界に連れて行ってしまう磁力の強さにおいてサロメに優るオペラはない。この夜も見事にデノケによるサロメの狂気に当てられた。特に、後半20分のヨナハーンの生首を抱えて恍惚の表情で、エクスタシーに浸るサロメには背筋の凍る戦慄を覚える。私にこの趣味はないが、性的倒錯の世界がわかるような気になるから怖い。

 そして、サロメの狂気は、音楽によってえぐり出しているのではと思わせる怒濤の大音響。ここに見事なオーケストラと歌と舞台の融合がある。あっちの世界に行くのにワーグナーのオペラのように4時間も5時間もいらない。

 不満がないわけではなかった。このプロダクションは私には一昨年に続いて2回目だが、7つの踊りの演出は相変わらず地味な上に意味不明だし、オーケストラも音こそ良く出ていたものの、息のあったアンサンブルとは言いがたく各パートが自分の楽譜をこなすので精一杯な感じで統一感には欠ける演奏だった。

 それでも、この作品の持つ魔力は、こうしたあばたを覆い隠した上に吹き飛ばす。終演後も、しばらくは日常の世界に戻って来れなかった。

(この日は歌唱は本調子で無かった気がしたが、演技の迫力が圧倒的だったデノケ)


(左端のヨナハーンのEgils Silinsは地味だが、歌唱は大したものだった。中央は指揮のAndris Nelsons)


(舞台全体イメージ)



Salome

08 June 2012, 8.00pm

Main Stage

Credits
Director David McVicar
Revival Director Bárbara Lluch
Designer Es Devlin
Lighting design Wolfgang Göbbel
Choreography Andrew George
Revival Choreographer Emily Piercy
Video design Mark Grimmer (for 59 Productions)
Video design Leo Warner (for 59 Productions)

Performers
Conductor Andris Nelsons
Salome Angela Denoke
Jokanaan Egils Silins
Narraboth Will Hartmann
Herod Stig Andersen
Herodias Rosalind Plowright
First Soldier Scott Wilde
Second Soldier Alan Ewing
First Jew Peter Bronder
Second Jew Hubert Francis
Third Jew Timothy Robinson
Fourth Jew Pablo Bemsch
Fifth Jew Jeremy White
First Nazarene Andrew Greenan
Second Nazarene ZhengZhong Zhou
Page Sarah Castle
Cappadocian John Cunningham
Slave Madeleine Pierard
Orchestra Orchestra of the Royal Opera House
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キングストン・アポン・テームズ (Kingstone Upon Thames) 街歩き

2012-06-08 23:58:14 | 旅行 海外
 ハンプトンコートパレスを訪れた時に、隣町のキングストン・アポン・テームズという町に立ち寄りました。

 ロンドンへの通勤者のベッドタウンだと思うのですが、落ち着いた中に活気を感じる街で、テムズ川に面していてお洒落な雰囲気もあります。

 ハンプトンコート宮殿からは、路線バスが頻繁に行き来していますので、ちょっと立ち寄っても面白いと思います。

(街の真ん中にあるマーケットプレイス)


(マーケットプレイスに面した可愛い建物)


(マーケットプレイスの近くに突然現れる公衆電話ボックスのドミノ倒し)




(名前の通りテムズ川に面しています)


(この道を3キロぐらい歩くとハンプトンコートパレスです)


(途中で可愛い露店がありました。手作りチョコフレークを20ペンスで買いました)


 ※キングストンの観光案内所のページはこちら→

 2012年4月
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沖田修一監督/ キツツキと雨

2012-06-07 22:34:12 | 映画
 これもまた飛行機の中で見た映画。久しぶりに見る邦画で、日本では今年2月に公開された映画です。監督は沖田修一という人ですが、私は初めてです。

 朴訥とした60歳の木こり(役所広司)と映画撮影に来た気の弱い若手監督(小栗旬)の出会いと交流を描きます。

 淡々とした飾り気のない映像は好感が持てるし、適度な笑いもある佳作です。役所広司の存在感は大したものですね。典型的な日本の山村で生活する木こりとしては恰好よすぎますが、ちょっとしたしぐさや表情で、いきいきとした感情表現ができる演技は流石です。若者の成長物語でもありますが、小栗旬も公演です。あと、山崎勉は登場するだけで画面が締まる、すごい俳優さんです。

 私のイメージの角川映画(なんて言っても「証明シリーズ」世代ですから・・・)とは正反対で、大がかりな仕掛けは全くありません。でも、見終わって、なんかホッとするような心温まる映画で、「ああ見てよかった」と思わせてくれる作品です。

 予告編はこちら→


監督 沖田修一
エグゼクティブプロデューサー 井上伸一郎/椎名保
企画 佐々木史朗/ 嵐智史
脚本 沖田修一/ 守屋文雄
撮影 月永雄太
美術 安宅紀史
編集 佐藤崇
照明 高坂俊秀
録音 岩丸恒
音楽 omu-tone


出演
役所広司
小栗旬
高良健吾
臼田あさ美
古舘寛治
黒田大輔
嶋田久作
森下能幸
高橋努
平田満
伊武雅刀
山崎努
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リチャード・カーティス監督/ラブ・アクチュアリー (Love Actually)

2012-06-06 02:10:51 | 映画
 今のイギリスを良く描いているという評判だったので、前から見たいと思っていたのだが、なかなか地元の図書館のDVDコーナーで見つからなかった映画。偶然、飛行機の映画リストに入っていたので視聴(日本公開は2004年)。

 ロンドンを舞台に、クリスマス前からクリスマスに至る19名の男女のLoveを描いたロマンティク・コメディ。全体として良く出来た映画だと思ったが、私には何よりも冒頭のシーンで気持ちを鷲つかみにされた。ヒースロー空港の到着便ゲートで、出迎える人と出迎える人のいろんなシーンが映される。恋人、親と子、夫と妻、友人同士の再会、老人も若者も、子供も・・・、そしてヒュー・グラントのナレーションが”Love actually is all around” と語る。こんな素晴らしい出だしの映画は久しぶりだった。もう、最初の5分で十分という感じ。

 もちろん、出だし以降も、軽快なテンポとユーモアの効いた展開で2時間を超える映画だが最後まで楽しめる。ヒュー・グラントだけは英国首相にしてはちょっと軽すぎるなあ~という違和感はあったが、御愛嬌と言うところだろう。

 どうでもいい話だが、イギリスのロマンティック・コメディを観ていると、イギリス人の男女(特に男性)は意外と奥手のようである。この映画でもアメリカ人が良く引き合いにだされるのだが、まあマッチョで肉食系アメリカ人、草食系イギリス人という図式が見られ面白い。

 ロマンティック・コメディとしても、イギリス現代生活様式のお勉強としても、お薦めである。


監督:Richard Curtis リチャード・カーティス
キャスト:
Hugh Grant ヒュー・グラント(英国首相)
Liam Neeson リーアム・ニーソン(ダニエル)
Emma Thompson エマ・トンプソン(カレン)
Alan Rickman アラン・リックマン(ハリー)
Colin Firth コリン・ファース(ジェイミー)
Keira Knightley キーラ・ナイトレイ(ジュリエット)
Laura Linney ローラ・リニー(サラ)
Rowan Atkinson ローワン・アトキンソン(ルーファス)
Bill Nighy ビル・ナイ(ビリー)
Martine McCutcheon マルティン・マカッチョン(ナタリー)他
脚本:Richard Curtis リチャード・カーティス
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中野京子 『おとなのための「オペラ」入門』  (講談社プラスアルファ文庫)

2012-06-05 09:30:11 | 
 中野京子さんの本は「怖い絵」のシリーズが面白かったので、同氏がオペラについて書いた本ということで、手に取ってみました。

 チェネレントラ、椿姫、ホフマン物語、ファウスト、カルメンを取り上げ、原作、オペラについて、オペラ初心者との会話形式で解説してくれています。

 ただ、本書は対話形式が裏目に出て、「怖い絵」で見せた中野氏らしい語りが感じられず、私には退屈でした。確かに「入門」ではあるのですが、「おとなのための」というのも良く分かりません。簡単には読めるので、これから初めてオペラをみようとしているかたには良いかと思います。



 
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竹内 健『世界で勝負する仕事術  最先端ITに挑むエンジニアの激走記』 (幻冬舎新書)

2012-06-04 02:13:08 | 
 昔ビジネスマン、今大学教授によるビジネス体験記。内容はサブタイトル「最先端ITに挑むエンジニアの劇走記」そのもので、メインタイトルである仕事術についての記述は無いに等しいのは期待外れだったが、手軽に楽しみながら読める。

 フラッシュメモリーの分野で世界の市場を相手にしのぎを削ってきた筆者の体験は、グローバルマーケットで勝ち抜くということがどういうことなのかが良く分かり興味深い。日本メーカーの良さと限界、「なぜ世界一を狙わなければいけないのか(なぜ2位ではいけないのか)?」については特に首肯できる。

 一方で、私の最近の経験と合わせて感じたのは、日本では、こうした業界のトップを走るような開発者やエンジニアは何故か、大学(アカデミー)を目指し、起業には至らないのか?ということである。筆者は本書でその点について自らを振り返り、「性格的に自分は起業家向きではありません」と書いている。「フラッシュメモリーの分野では世界のだれにも負けたくないという気持ちは強いのですが、1番になれれば良くて、そこで大きな報酬を得たいとは思わないのです。(改段)むしろ、お金がほしいと思うと判断が曲がるので、あまりお金はモチベーションにしない方が良いと思って生きてきました。」(p99-100)。

 最近、上司の紹介で、第一人者として産業を引っ張っていると言っても良い弊社の開発者とお話する機会があったのだが、その方も「今はやりたいことをやらせてもらっているから当分会社に居るつもりだが、まあ遅かれ、速かれ、大学に行くことになるでしょうね~」と仰っていた。私には、それだけの技術力をもっていると自他ともに認めているのなら、何故、社を離れるなら起業して市場の中で勝負しないのか、私には残念な発言だったのだが、同じような思いがあるのかもしれない。

 モチベーションの源泉のほかにも、敗者に対するセフティーネット、起業(独立)に対する社会的評価など、日本におけるベンチャーに対する環境は、米国に較べると気が遠くなるような差がある。映画”Facebook"を見れば、日本との差は歴然だ。本書とは直接関係があるわけではないのだが、本書を読んで、(決して大学に行くのが否定するわけではないのだが)こんな優秀な人はもっと市場の中でダイナミックに活躍できないものか、その方が日本の活性化という意味ではいいのでは、という印象を持ってしまった。

コメント (4)
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真夏になったサウス・ダウンズ・ウェイを歩く (その3: セブン・シスターズ)

2012-06-02 21:44:13 | 旅行 海外
 さて、このシリーズも最終回です。

 Friston Forestの森を向けると眼下に突然と、Cuckmere Meandersという平原の中を大きく蛇行した川が見えます。そして、その奥が英国海峡です。ここまででの歩行距離約10マイル(16キロ)。多少だるさを感じ始めた脚や上体から疲れが一気に抜ける景色です。

 

 丘を下って、Cuckmere Meanders沿いを歩きます。遠くにセブンシスターズの白の絶壁が見え始めます。
 

 海岸に向かって、平原の中を進みます。きっと太陽が一番高いところにあるんではと思う夏日の昼下がり。ゆったりと流れているのだか止まっているのだから分からないような川の流れ、あちこちから聞こえてくる鳥の声、この世には緑と青しか色が無いとでも言うような視界、自分がどこに居るのかわからなくなります。以前、冬に訪れたとき(こちら→)とは大いに雰囲気が違っていて、草がより繁り、色が濃く、風景に力強さを感じます。自然の鼓動と胸の鼓動を合わせようとしますが、どうも私はせっかちでいけません。もっとのんびり歩いても良いはずなのですが、タイムを競っているかのようにガシガシ歩いてしまうのが悪い癖です。

(遊歩道に突然現れた野兎)
 

 20分も平原を歩くと、セブンシスターズの白壁が目に飛び込んできます。白壁は相変わらず美しく、圧倒的でした。そしてこの日は海の色が、コーンウォールで見た海のようにエメラルドグリーンに輝いています。「英国海峡の海って、こんなに青かったんだ。」とつぶやき、空の色、芝の緑、海の碧、そして壁の白、こんな完璧な風景があるのだろうか?と立ちすくんでしまいます。

  

 

 暫くベンチで腰をおろし風景を目に焼き付けた後は、いよいよ復路の列車が出るシーフォード(Seaford)に向かっての、最後の海岸線歩きになります。セブンシスターズを背中に、歩きはじめ、ときどき振り返っては名残を惜しみます。

(この先にSeafordがあるはず)




 3キロ程歩くとついにシーフォードの街並みが見えてきました。


 シーフォードは海岸線のリゾート地。夏日とあって、ビーチは陽を求める多く人で賑わっていました。


 この日、最後のショット。


 このウォーキング・コース、天気に恵まれたこともありますが、間違いなくこれまでのコースの中でベストと断言できます。確かに23キロは長いですが、山国日本でハイキングを楽しむ日本人からすれば、正直全然大したことはありません(私自身は、山歩きは年に1回行くか行かないかですが・・・)。あと、このコースは道に迷うようなところも少なく、また全く人と会わなくなるようなところも少ないので危ない感じもありませんでした。イギリスならではの、風景や村が味わえますので、機会があったら是非、お試しください。

 ※このウォーキング・コースのWeb案内はこちら→

 2012年5月26日
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ダイヤモンド・ジュビリー (Diamond Jubilee)

2012-06-01 06:32:17 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 いよいよ今週末は、エリザベス2世の即位60周年を祝うダイヤモンド・ジュビリー・ウィークエンド。近づくにつれて、私が想像していた以上にお祭りモードが盛り上がっていて、同じ皇室でもイギリスの方が日本に比べて、市民により近い雰囲気を感じます(日本の天皇陛下は以前は「神さま」だったから、「近い」なんてとんでもないと考える人もいるのかもしれませんが・・・)。昨年のウイリアム王子とケイトさんの結婚のような浮かれた騒ぎではないですが、落ち着いた中にも祝福のムードに街中が溢れていることに、感心します。

 私は事情によりこの週末はロンドンにいられないのが残念なのですが、個人の記録も兼ねて、いくつかダイヤモンド・ジュビリーに関連する写真を残しておきたいと思います。


【街の風景】
 通り、お店至るところに国旗を飾っています。イギリス国旗であるユニオン・ジャックは、デザイン、色合いが装飾として優れているので、街の華やかさが増しますね。

(リージェント・ストリート)


(オックスフォード・ストリート)


(ジュビリーのお祝いは、みんなでドレスアップしましょう!という地下鉄ポスター)


(コベントガーデン)



【ジュビリー・グッズ】
 いろんなお店がダイヤモンド・ジュビリーを記念したグッズを売っています。相当の経済効果があると思われます。

(近くのマーク・アンド・スペンサー(スーパーマーケット)のジュビリーコーナー)


(すっかりお店のマーケティングに乗せられて、いろいろ買ってしまった)


(これは以前アップしましたが、Whitbyの雑貨屋さん)



【主役】
 当然のことながらメディアはこのイベントに関連して色んな特集記事を組みます。Times紙の企画は、毎日別刷りで10回以上にわたって、年代順にエリザベス女王2世の在位60年を歴史として追っていくものでした。この1952年からの60年は、まさに現代イギリス史そのものであり、かつての大英帝国の影響力は失われ、社会不安、不況等に苦しみながらも、新たな国家像を模索するイギリスの推移が分かり、興味深いものでした。そうした変化の時代に60年間、君主として君臨したエリザベス女王の写真は多くが、気品と知性、そして責任感に溢れたものに、私には感じられます。




 縁あって、この時期にイギリスに在住した外国人として、心からダイヤモンド・ジュビリーを祝福したいと思います。

 2012年6月1日
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真夏になったサウス・ダウンズ・ウエイを歩く (その2:アルフリストン)

2012-06-01 00:21:49 | 旅行 海外
【アルフリストン(Alfriston)】

 サウスダウンズの丘を降りると、アルフリストンという村に出ます。ここが全く予期せぬ美しいイングランドのヴィレッジでした。

 ハイストリートは100mほどしかありません。パブが数軒とレストラン、雑貨屋さんがあるぐらいなのですが、きっと数百年、この風景は変わっていないのではと思わせるような村です。ハイストリートの端には、マーケットクロスが立っています。村が1405年にヘンリー4世からマーケット開設の勅許を得た時代から、正直で、公平な商取引を祈願して建っているとのことです。

(ハイストリート)


(マーケットクロス)


(マーケットクロスのある広場に建つヴィレッジストアに立ち寄りました。村直産のイチゴやジャムが売っていました)


 ハイストリートのマーケットクロスとは逆方向には、1360年に建立された聖アンドリュース教会があります。サウスダウンズのCathedal(大聖堂)と呼ばれる教会だそうです。そして、その横にはナショナル・トラストが1896年に購入し(10ポンド)、最初にトラストに登録した民家があります。この民家や教会前の広場でいると時間の経つのも忘れます。

(聖アンドリュース教会とその前の広場)
 

(ナショナルトラストが初めて購入したという民家)


 教会の裏には川が流れ、川の遊歩道から見る村の姿は、絵本の中にいるような風景でした。


 村をぶらついている間に、丁度お昼になったので、ハイストリートにあるパブで食事。1397年に建てられた建物だそうです。そんな古い建物が今でも現役で使われているということに、単純に感心してしまいます。



(天気が良いので、裏庭で食事。ビールがうまい)
 

 食事も含めて1時間半あまりこの村に滞在しましたが、ゆったりと時間が流れるこの村、通り過ぎるにはとても惜しい村でした。

【アルフリストン~イクシート】
 さあ、ビールで少しふらつく足元に気合を入れなおし、午後の部の出発です。次の目標は、さらに南に下って、英国海峡に出ることです。白壁で有名なセブンシスターズがあるイクシート(Exceat)という村を目指します。



 しばらくはCuckmere川にそって歩きます。途中、丘を掘って作った巨大な馬が見えたりします。

 

 

 海に至るまでの小山を上って、さあ、いよいよ、海に近づきます。


(つづく)
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