★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

記憶抽出力の減退

2021年06月15日 11時57分14秒 | 徒然(つれづれ)
 歳をとると記憶力が低下するといわれる。
 物事を記憶する能力を記憶力というならば、ちょっと違うように思う。

 現在66歳の前期高齢者の私だが、記憶力自体は低下しているとは思わない。
 実感するのは、物事を思い出せないもどかしさだ。
 記憶としては脳内に確実に存在しているにもかかわらず、それに辿り着けないのだ。
 要は記憶抽出力の低下だ。

 若い頃はダイレクトに記憶に辿り着いたものだが、歳をとるごとに、いろんな記憶のキーワードを経由して辿り着くようになる。
 そして今はその経由がスムーズに進まない。

 記憶にはいろんなキーワードが付帯していて、それが目的の記憶に辿り着く道標になっている。
 その道標が途中で単一の方向ではなく多方向に拡散し、なかなか目的の記憶に辿り着かないのだ。

 一時的に五里霧中の状態になり、以前だったら何とかそれを抜け出し、目的の記憶に辿り着けたが、今では加齢による気力の衰えも影響して、目的の記憶に到達する前に諦めることもしばしばだ。

 日常生活に必要な記憶、例えばルーチンや予定などは認知症でもない限り忘れることはない。
 しかし生活に密着しない記憶、人の名前や物の名前、曲名や歌詞などは、思い出すのに苦労する。

 まさに記憶抽出力の減退で、それはどうすることもできない。
 また、思い出したところでなんの役にも立たないので、より一層、思い出せなくなるのだろう。


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