虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

虚偽記載

2020-07-01 05:53:36 | 社会
昨日の話題の続き。

毎日新聞より。

石油元売り3位のコスモ石油が「スーパーマグナム」のブランドで販売するハイオクガソリンについて、エンジンの汚れを取り除く添加剤が入っていないのに10年以上、「使い続けるほどにきれいにしてくれる」と虚偽の性能を公式ホームページ(HP)に記載していたことが判明した。
同社は毎日新聞の取材に記載内容が不適切だったことを認め、4月にHPを修正した。

景品表示法は、実際の品質よりも著しく優れていると宣伝したり、事実に反して競争業者が販売する商品よりも著しく優れているかのように宣伝したりすることを禁じている。
過去の表示にもさかのぼって適用されるため、同法違反(優良誤認)に該当する可能性がある。

スーパーマグナムは1992年5月に販売開始。
HPで「洗浄力が高い。使い続けるほどに、エンジン内をきれいにしてくれる」「汚れを取り除く清浄剤が添加されていることも特徴」と汚れを除去する効果を強調する記載をしていたが、4月1日に「エンジンをきれいに保つ添加剤が加えられている」などと修正。
「業界最高水準の製品」などの文言も削除した。

同社によると、汚れを付きにくくするキープクリーン効果がある添加剤は入っているが、販売開始以来、汚れを取り除く添加剤は入っていなかった。
実態と異なる宣伝は少なくとも10年前から続いていたという。

ハイオクを巡っては、タンクの共同利用によって他社製と混合したり、バーター取引で他社から買い取ったりした製品を自社製として出荷していることが判明している。
各地でコスモとタンクを共同利用するENEOSの「ENEOSハイオクガソリン」は「清浄剤の配合でエンジンをクリーンに保つ」と宣伝し、コスモのように汚れの除去効果をうたっていない。
毎日新聞が性能表示の違いを尋ねたところ、コスモはHPを修正した。

同社は取材に「エンジン内をきれいに保つキープクリーンの性能はあったが、それ以上の性能をうたっていた。誤解を招く表現だった。率直におわびする」と回答。
虚偽の宣伝が始まった経緯や理由については、「記録が残っていないので分からないが、消費者を欺こうという意図はなかったはず」と釈明した。

◇「悪意なくても再発防止措置命令の可能性」
弁護士で景品表示法に詳しい村千鶴子・東京経済大教授の話:
コスモ石油の宣伝表記は実際の性能を上回る表示をしており、仮に悪意がなかったとしても、消費者庁から再発防止の措置命令を受ける可能性がある。その際、一般の消費者が実際の性能を知っていたら、コスモのハイオクを買わなかったということが言えるかどうかが措置命令のポイントになるだろう。<了>

これは単なる間違いでは許されない。
誇大表示(広告)をして消費者を欺いたのだから、しっかり処罰されるべき。

この「スーパーマグナム」に関しては、かつて乗っていた初代プリメーラ(P10型、ハイオク仕様)で1年程度、継続使用していたが、エンジン内部がなかなか綺麗にならないと親しくしていた整備工場の方から指摘を受け、他社のハイオク(シェル・フォーミュラシェル)に変えて、燃費と清浄性が著しく向上したことがあった。
経年劣化によりエンジン内部のスラッジまで除去できたのだから、効果は絶大であった。
その分、他社のものより少し単価が張った(リッターあたり2円程度)のだが…。

余談ながら、この当時(1995~2000年ころ)は各社のハイオクでエンジン特性が微妙に変化したりして面白かった記憶があります。

燃料の品質や成分による燃費向上と燃焼効果に関しては、搭載エンジンとの相性などもあるので一概に言えないが、一定期間の継続使用によるエンジン内部の清浄性は確認できるから信憑性はあったと思っている。
それからコスモのハイオクは敬遠してきたが、それが間違いではなかったことが証明された。

昨日の記事で触れたように、主要各社のバーター取引がハイオクガソリンでも行われていたのなら、コスモ(スーパーマグナム)を仕入れていたところも同様な性能しか得られなかったことになる。

今回のコスモの件は、大きな問題に発展する可能性も含んでいる。
表面上の謝罪や首のすげ替えだけでは済まされないと思います。

気の毒なのは販売の最前線の小売店。
今春からのコロナ禍で、ガソリン需要が思いっきり低迷し、ガソリンスタンドも悲鳴をあげる状況に陥った。
そこに信頼を失うニュースが舞い込む。
さてどうなっていくのでしょうか?