三線の棹の拭漆の仕事をいただきました。
三線の棹を間近で見るのは初めてです。高名な方の作で、真黒と呼ばれる黒檀でできています。
漆を塗る前の準備として、漆が付いてはいけない部分はマスキングテープを貼り養生します。
糸巻きの部分。糸蔵の内側にマスキングテープを貼り、
唄口は木マスキングテープを巻いた木片で埋め、
糸巻きの穴は発砲ウレタンを丸く切って埋めました。
胴に挿す部分は、発砲ウレタンで被い、糸蔵を埋めた部分を支える台に乗せるようにしました。
仕上げがやや粗い部分をペーパーで整え、準備完了。
日本産の生漆を塗り、よく吸わせた後拭き取ります。
風呂へ入れて乾かします。
乾いたら木地の状態を見ながら、ほど良い艶に上がるよう研ぎと摺りを重ねていきます。
一方こちらは、四方棚の修理。
錆で埋め、生漆で固めた割れ目の外側にマスキングテープを貼って生漆で固めた部分を軽く研ぎます。
マスキングテープを外し、もう一度生漆を差して軽く拭きます。
乾かして、いよいよ最後の色合わせになります。