木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

鉋を研ぐ

2011-11-07 23:55:06 | 作業動画
作品展の片付けも一段落。
毎日の作業の中で繰り返す「鉋の研ぎ」を動画で撮影してみました。



はじめに、12000番の焼成ダイヤモンド砥石で裏を軽く押します。
こうすると、欅などを削ってダメージを受けていた裏も蘇ります。

使っている砥石は、順にニューケント#1000 キングハイパーの#1000
この二つは同じ#1000とは思えない程の違いがあります。
次にベスターの#2000で軽く研ぎ、さらに青砥をあてます。

中砥の面直しに使っているのは「あらと君」。
あらと君の面は、2本のあらと君の4面を使ってすりあわせて平らにします。

仕上げは、中山の戸前。25年程前にこの色に魅せられて畑中砥石店で購入したものです。
手に入れて喜んだものの、当時はその硬さに往生した記憶があります。

裏研ぎに使っているのは同じく中山の木っ端。これも20年以上前浅草の砥石屋で購入したものです。
もっと大きな石が欲しかったのですが、この大きさしか買えませんでした。


研ぎ上げた刃先はこんな感じです。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
福島の建具屋 (金澤良一)
2011-11-08 08:32:36
市川さん、はじめまして。
私は福島県最南端の田舎町で建具屋をしています、金澤良一と申します。
齢34のまだペーペー職人です。
いつもブログ楽しみに見ています。
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12000番焼成ダイヤモンド砥石 (如泥)
2011-11-08 11:49:07
市川様
いつも楽しく拝見しております。
12000番の焼成ダイヤモンド砥石ですが、どこのメーカーでしょうか?
使用感はどんな感じでしょうか?
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Re:福島の建具屋 (ichi)
2011-11-08 13:35:26
金澤さん、ありがとうございます。3月の地震、原発と大変でしたね。お見舞い申し上げます。HP&ブログ拝見しましたが、素晴らしいですね。ブログ、さかのぼってゆっくり拝見させていただきます。
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Re:12000番焼成ダイヤモンド砥石 (ichi)
2011-11-08 13:55:31
如泥さん、ありがとうございます。この砥石は「高弟」という名で、(株)エフエスケーというメーカー製です。高価ですが、ダイヤモンドを含むセラミック層が3mm以上あり、面直しもできますので、一生使えそうです。私は裏研ぎ専用に使っていますが、研ぎ味も良く、減らずに鋼を良く下ろしてくれるので、なくてはならない一品になっています。表の研ぎにはほとんど使いませんが、鉋の鎬研ぎ面が完璧な平面に成ります。ただ、表を研ぐと地金による砥面の減りが大きくなるのではないかと思います。
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初めて見せてもらいました (世屋支配人)
2011-11-10 23:37:10
家の包丁やナイフ、鉋、鑿くらいは自分でやるのですが、へー、プロはこうするのか、という感じで見せてもらいました。道具が違うので、同じようにはできませんが。
このブログを見る前にツバルの水不足の情報を読んでいたので、動画冒頭の水の流しっぱなしがとっても気になりました。
12日、お待ちしております。
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Re:初めて見せていただきました (ichi)
2011-11-11 11:59:05
いつもありがとうございます。水の出しっぱなしの件、ご指摘の通りです。研ぎ桶の水の入れ替えのため少し出していたつもりですが、初めて動画で見て、自分でも「何という無駄遣い」と呆れました。以後気をつけたいと思います。<(_ _)> 12日お世話になります。
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鉋の耳 (満寿田)
2011-11-15 10:16:15
いつも楽しくブログを拝見させて頂いております。
今回も、素晴らしい研ぎを拝見させていただきました。

そこで、質問です。

この鉋刃、完全に平面なので、
ここまで耳がたっていたら、
削った材木に鉋境が起きないのでしょうか?

私は、仕上げ鉋も若干耳を丸く研いでいます。

管理人様のご意見を伺えたら幸いです。



返信する
Re:鉋の耳 (ichi)
2011-11-15 13:48:49
ご覧いただきありがとうございます。ご指摘の通りこのまま板材を削れば鉋境ができます。框材など細めの材を削る場合はこのまま使うことも多いのですが、板材を削る場合はけちりんを取ったり、面直しをする前の中砥で、微妙に両端を低くしたりしています。
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