木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

茶経の茶

2024-04-30 09:41:10 | 煎茶
先週、奈良の瑞徳舎で行われた、「茶経の茶を感じる」に参加しました。
陸羽の茶を再現されたのは、美風流の中谷美風宗匠。2010年に開催された「平城遷都1300年祭」の天平茶会がそのきっかけだったそうです。茶経に書かれている、といってもそれを読み解き再現するのは長い道のりだったようですが、それを一日で体験させていただくのですから本当に貴重な体験でした。



まずは中谷宗匠からのあいさつと一日の流れの説明から



その後茶園に入りお茶摘み。今回摘む茶葉は、一心一葉。こんな贅沢な茶摘みは他にありません。





摘んだ茶葉はすぐに蒸して、



冷ました後すり鉢で細かく磨り潰し、型に入れて突き固めます。



それを天日に干す。そこまでが午前中の作業でした。



昼食はうつぎの精進弁当。



大変手の込んだお弁当でとても美味しくいただきました。



午後はまず、茶経の講義。茶経をどう読み解き、茶の作り方や道具の復元をしてきたか詳しく解説していただきました。



その後、復元した道具を使い、書かれている手順に沿ってお茶を煎れていただきました。



まずは予め作っておかれた餅茶を炭火で焙ることから。



さらに復元した碾を使って粉に挽き、炉にかけた鍑で湯を沸かして茶を煎れます。



「沫」と「餑」も再現されていました。
新芽だけですから、大変カフェインの強いお茶のはずですが、優しい味で美味しくいただきました。まさに、一碗喉吻潤。



帰る頃には先程の餅茶はすっかり色も変わり、順調に感想が進んでいるようでした。
この後串に刺し、更に2日間炭火を使い時間をかけて焙炉でゆっくり乾かすのですが、この作業は先生にしていただきます。出来上がった餅茶は後日参加者に送っていただきます。

今回の催しには全国から沢山の方が参加されましたがその中に、私の故郷の長野県佐久市から参加されているご夫婦がおられ、びっくり。いろいろお話しをさせていただき今後の交流をお約束したこともうれしい出来事でした。
新緑の大和高原での素晴らしい貴重な一日をありがとうございました。
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