お預かりした長持を解体しました。
はじめに金具をはずし。
廻し縁や台輪をはずし。と順番に丁寧に分解していきました。
次は底板ですが、ここでおもしろいことが。
この底板、一枚は桐ですが、他の板は檜か何かが使われています。
後から修理したものだと思っていましたが、そうではないようです。
修理した形跡は見られませんし、
蓋も両側のみ桐で、真ん中は別の板が矧いでありました。
しかも、板は、竹の合い釘でしっかり接ぎ合わせてありました。
なぜ、こんな使い方をしたのでしょうか。
桐の代わりに鉋もかけてない板をつかっているところを見ると、コストを下げるためだと思われますが・・・。
底板をはずし、次は側板
側板は、しっかりした7枚組み継ぎになっていました。これをどうはずすか迷ったのですが・・・
ご覧の通り、きれいにはずす事ができました。
その理由は、糊にそくいをつかっているので、それを虫が食い、簡単に剥がれたこと。
それに、木釘でとめているので薄い胴付き鋸の刃で簡単木釘が切れたこと。
鉄釘を使わない、桐独特の接合方法は修理もしやすい方法なのですね。
もちろん、釘穴も残りません。
ところで、この木釘
理想的な形に削ってあります。
いつもこのイメージを持ちながら卯木を削ってはいるのですが、なかなかこの形になってくれません。
丁寧に解体してみると、いろんな事を学ぶことができました。
はじめに金具をはずし。
廻し縁や台輪をはずし。と順番に丁寧に分解していきました。
次は底板ですが、ここでおもしろいことが。
この底板、一枚は桐ですが、他の板は檜か何かが使われています。
後から修理したものだと思っていましたが、そうではないようです。
修理した形跡は見られませんし、
蓋も両側のみ桐で、真ん中は別の板が矧いでありました。
しかも、板は、竹の合い釘でしっかり接ぎ合わせてありました。
なぜ、こんな使い方をしたのでしょうか。
桐の代わりに鉋もかけてない板をつかっているところを見ると、コストを下げるためだと思われますが・・・。
底板をはずし、次は側板
側板は、しっかりした7枚組み継ぎになっていました。これをどうはずすか迷ったのですが・・・
ご覧の通り、きれいにはずす事ができました。
その理由は、糊にそくいをつかっているので、それを虫が食い、簡単に剥がれたこと。
それに、木釘でとめているので薄い胴付き鋸の刃で簡単木釘が切れたこと。
鉄釘を使わない、桐独特の接合方法は修理もしやすい方法なのですね。
もちろん、釘穴も残りません。
ところで、この木釘
理想的な形に削ってあります。
いつもこのイメージを持ちながら卯木を削ってはいるのですが、なかなかこの形になってくれません。
丁寧に解体してみると、いろんな事を学ぶことができました。
もしそうなら、昔のものづくりの発想はスゴイです。
桐材には特に木釘を使うようになっているのですかね。
昔から桐材の接合には木釘が使われています。その理由は正確にはわかりませんが、桐というやわらかい素材の接合には木釘(卯木)が一番バランスがとれていたのではないでしょうか。釘は、材と釘の摩擦で固定されるわけですが材がやわらかいので細い鉄釘では接合力がむしろ弱くなりますし、太い釘では材が負けます。また、錆がでたら、白い材が汚くなってしまいます。
今でも桐材には木釘(卯木)を使います。
抽斗の前板と側板の接合部も、京都では木釘でとめるのが普通で、機械でできる包蟻組継ぎをしてあるのは安物、と、年配の指物師が言っておられるのを聞いたことがあります。
何れにしましても昔のものづくりの発想、洞察力、その上に立つ技術、ほんとうにすごいです。