「仙谷時代の悪代菅」と主権者国民の全面対決
菅直人氏の辞書では
【ノーサイド】戦いを本格化すること。敵を徹底的に攻撃すること。
という意味になる。
6月4日の民主党代表選で代表に選出された菅直人氏は、開票直後に「ノーサイド」を宣言した。この「ノーサイド」発言を受けて行われた組閣での布陣は次のようなものだった。
官房長官 仙谷由人 反・前
官房副長官 古川元久 反・前
官房副長官 福山哲郎 反・前
総理補佐官 阿久津幸彦 反・菅
総理補佐官 小川勝也 中・鳩
総理補佐官 逢坂誠二 反・菅
内閣府副大臣 大島敦 親・鳩
内閣府副大臣 平岡秀夫 反・菅
内閣府副大臣 大塚耕平 反・前
内閣府政務官 泉健太 反・前
内閣府政務官 田村謙治 反・菅・野
内閣府政務官 津村啓介 反・菅
外務大臣 岡田克也 反
外務副大臣 武正公一 反・野
外務副大臣 藤村修 反・野・鳩
防衛大臣 北澤俊美 中
防衛副大臣 榛葉賀津也 反・菅・野
防衛政務官 楠田大蔵 中・野
防衛政務官 長島昭久 反・前・野・菅
沖縄担当相 前原誠司 反・前
法務大臣 千葉景子
法務副大臣 加藤公一 反・菅
法務政務官 中村哲治 親
財務大臣 野田佳彦 反・野
財務副大臣 池田元久 反・菅
財務副大臣 峰崎直樹
財務政務官 大串博志 中・前
財務政務官 古本伸一郎 親・民・野
赤字で示したのが反小沢派議員である。民主党内で小沢氏グループは最大勢力であるが、菅直人氏は官邸、内閣府、外務、法務、防衛、財務の主要官庁を完全に反小沢で固めた。これが菅直人氏のいうところの「ノーサイド」である。
本日組閣が行われるようだが、露骨な論功行賞・反小沢・唯我独尊人事を実行することになるだろう。
岡田克也氏は9月の民主党代表選に際して、「起訴される可能性がある方が代表あるいは総理となるということに違和感を感じる」と述べた。
岡田克也氏は無罪推定の原則を無視し、多くの意味で欠陥の多い検察審査会を絶対視する発言を示したのだ。この、人権意識が欠落した、検察ファッショを是認する、反小沢氏派代表の岡田氏を新幹事長に起用するのだから、菅直人氏は民主党分裂の腹を固めたということだろう。
小沢一郎氏は412名の国会議員票の約半数を獲得した。党員・サポーター票投票で巨大な不正が実施された可能性は非常に高い。投票用紙にプライバシーシールが使用されず、9月14日の開票前に、投票用紙が実質的に開票されたことが明らかにされているからである。法的手続きを含めて、代表選不正集計疑惑が徹底解明されなければならない。
したがって、良識ある人事が実行されるなら、小沢一郎氏を幹事長に起用する以外に道はなかった。しかし、菅直人氏は「ノーサイド」の言葉を用いて、全面戦争に進む選択をしたのである。
菅直人政権は疑惑の代表選を受けて、さらに小沢一郎氏攻撃を強めるものと予想される。検察審査会は当局が審査を補助する審査委員を恣意的に決めることによって、結論を誘導できるとの重大な欠陥を有する現実がすでに明らかになっている。
小沢一郎氏を起訴相当とした一回目の議決では、検事出身の米澤敏雄氏が審査補助員を務め、検察審査会の決議を誘導したものと理解されている。
その後、検察審査会委員は全員交代となり、審査補助員も交代となった。しかし、無作為に選出されると言われてきた民間人の審査委員が無作為ではなく、作為によって選出されるとの事実も明らかにされている。無作為で抽出された民間人のなかから作為で委員を選出するのだそうだ。
また、米澤氏の後任の審査補助員が、東京第二弁護士会所属のA弁護士であるとの情報がある。日本弁護士連合会会長に就任した宇都宮健児氏は仙谷由人官房長官との関係が深く、仙谷氏が小沢一郎氏攻撃のために弁護士会を通じて恣意的な人選を行ったとの疑いも浮上している。
菅直人氏が組閣において、とりわけ官邸と法務省関係人事を反小沢氏派議員で固めていることも、小沢一郎氏に対する攻撃姿勢の表れであると見られている。また、小沢氏に対する攻撃を強めるために、証人喚問などを扱う国会対策委員長、議院運営委員長も仙谷・菅主導部のコントロールの効く人物が配置されると見られている。
「仙谷時代の悪代菅」が悪政の横暴をまき散らす可能性が高い。
野党と連携しての証人喚問など、卑劣な行動がさらに加速される可能性が高まっている。
「仙菅大和」は、小沢一郎氏攻撃に突き進む。谷垣-石原体制に代わった自民党との連携が水面下で進んでいる。仙菅大和は民主党分裂も辞さない構えを示しているが、これが「仙菅大和の悲劇」、「院内菅仙の悲劇」を生みだすことになるのである。
菅直人氏の全面戦争突入の号令で、政界は大再編の方向に進むことになる。
悪徳ペンタゴンが一気に総攻撃に出る様相を示している。主権者国民勢力は悪徳ペンタゴンの暴走を許してはならない。全面戦争がいよいよこれから始まる。