極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

究極の足温器

2012年12月25日 | 省エネ実践記


 


【墨子の思想 尚賢】





 王公大人のその国家を視るや、その一の危弓・疲馬・衣裳・牛羊の材を視るにし
 かざるか

先回に引き続き尚賢(じょうけん)下第十篇から。以降、省けるものは省き、しかし、出
来る限り時代背景を
取り組むことで墨家に表出された言葉を現代に生かせるように工夫す
るが上手く行くか否かはやってみなければ分からない。

聴覚障害者ツンボを楽師に雇う君主

            而今天下之士君子、居処言語皆尚
           賢、逮至其臨衆発政而冶民、莫知尚
           賢面映能。我以此知天下之士判子、
           明於小面不明於大也。何以知其然乎。
            今王公大人有一牛羊之材、不能殺、
            必索良宰、有一衣裳之材、不能制、
           必索良工。当王公大人之於此也、雖
           有骨肉之親、貫故富貴、面目美好者、
           実知其不能也、不便之也。是何故。
           恐其敗材也。当王公大人之於此嵐、
           則不失尚賢面便能。王公大人有一良
           馬不能洽、必索良医、有一危弓不能
           張、必索良工。当王公大人之於此也、
           雖有骨肉之親、貫故富貴、面目美好
           者、実知其不能也、必不便。是何故。
           恐其敗材也。当王公大人之於此也、
           則不失尚賢簡便能。逮至其国家則不
           然。王公大人骨肉之親、貫故富貴、
           面目美好者則挙之。則王公大人之視
           其国家也、不若視其一危弓疲馬衣裳
           牛羊之材与。我以此知天下之士君子、
           皆明於小面不明於大也。此誓猶店者
           而使為行人、聾者面使為楽師。


而るに今天下の士君子、居処言語みな賢を尚ぷに、その珊に臨み政を発して民を冶むるに
至るに逮びて、賢を尚び能を使うを知ることなし。われこれをもって天下の士君子の、小
に明らかにして大に明らかならざるを知る。何をもってその然るを知るや。 いま王公大
人、一牛羊の材ありて、殺す能わざれば、必ず良宰を索め、一衣裳の材ありて、制する能
わざれば、必ず良工を索む。王公大人のここにおいてするに当りてや、骨肉の親と、貫故
富貴なると、面目美好なる者とありといえども、実にそのよくせざるを知れば、これを使
わざるなり。これ何の故ぞ。その材を敗ることを恐るればなり。王公大人のここにおいて
するに当りてや、すなわち賢を尚び能を使うことを失わず。王公大人、一疲馬ありて治む
る能わざれば、必ず良医を索め、一危弓ありて張る能わざれば、必ず良工を索ひ。王公大
人のここにおいてするに当りてや、骨肉の親と、貫故富貴なると、面目美好なる者とあり
といえども、実にそのよくせざるを知れば、必ず使わず。これ何の故ぞ。その材を敗るこ
とを恐るればなり。王公大人のここにおいてするに当りてや、すなわち賢を尚び能を使う
ことを失わず。その国家に至るに逮びてはすなわち然らず。王公大人、骨肉の親と、貫故
富貴なると、面目美好なる者とはすなわちこれを挙ぐ。すなわち王公大人のその国家を視
るや、その一の危弓・疲馬・衣裳・牛羊の材を視るにしかざるか。われこれをもって天下
の士君子、みな小に明らかにして大に明らかならざるを知るなり。これ譬えばなお瘖者(
いんもの)をして行人たらしめ、聾者をして楽師たらしひるがごとし。




解説

現状はどうか。なるほど、今日、君子といわれる人々は、口ではしきりに能力のある人物
をとりたてるといっている。だが、口ではそういいながら、いざ為政者として国を治める
となると、そういう人物をたてようとはしない。わたしからみれば、かれらは、小さな道
理はわきまえても、大きな道理はわきまえない。なぜか。たとえば、為政者は、家畜を殺
して料理するさいには、自分では家畜を殺すことができ’ないから、必ず腕のよい料理人
をやとっている。また、衣装を仕立てるときにも、必ず腕のたしかな裁縫師をやとってい
る。すなわち、家畜を殺したり、衣装を仕立てたりするときには、為政者は、縁故関係、
財産、身分、容貌などにとらわれて、能力のない者をつかうようなまねはしない。せっか
くの材料がむだになることを恐れるからだ。つまり、こういうさいには為政者は、能力の
ある人物をつかうという心掛けを忘れてはいないのだ。また、為政者は、馬が病気になれ
ば、必ず名医にみせて治療させ、弓のつるがきれれば、必ず腕のよい弓師に張りかえさせ
る。決して、縁故関係、財産、身分、容貌などにとらわれて、能力のない者をつかうよう
なことはしない。せっかくの財産がむだになることを恐れるからである。 すなわち、為
政者は、こういう場合でも、才能のある人物をつかうという心掛けを忘れてはいないのだ。
ところが、国家を治める段になると、事情は一変する。縁故関係、財産、身分、容貌が重
んじられ、その条件に合うものだけが登用される。為政者にとって、国家のことなどは、
弓や馬、衣装や家畜にくらべれば、どうでもよいことなのだろうか。小さな道理はわきま
えても、大きな道理はわきまえないというわたしの批判は、これをいうのだ。こういう為
政者の態度は、オシ※を使者に命じ、ツンボ※を楽師にやとうようなものである。

身分、縁故、財産、身分、容貌などを採用の条件とすべきではない。これらにとらわれぬ
自由な立場で、能力、人格のすぐれた者をえらぶことこそ、人材登用の原則である。「賢
を尚び、人材登用における差別を撤廃せよ」、この主張は、差別に反対する兼愛説と、根
底する。

※差別用語:翻訳文に用いられている

尚賢は字どおりに解釈すれば賢人をとうとぶことであるだがかれのいわんとするところは、
しかし
単純ではない。かれはいう。「官に常貴なく、民に終賤なし」(尚賢・上)-貴族
がいつまでも貴族
であっていいはずはなく、人民がいつまでも卑賤であっていいはずもな
いない。上のものが、いつ
までも上にいられると思うな。政治を、無能な貴族の手から解
放せよ。当時、世襲的な貴族政治
は、人々を窒息させようとしていた。どんな才能があっ
ても、低い身分に生まれた者に、門はかた
く閉ざされていた。墨子は、かれらの声を代弁
した。したがって、「尚賢」は不平等と差別に対して
平等無差別を主張するものであり、
「兼愛」に通ずる。この停滞した社会の危機を救うものは「尚
賢」であり、権力争奪の惨
禍を救うものは「兼愛」である、というのだが、今風に解釈すれば「結果の平等」より「
機会の平等」にバイアスががかかっているように見えるが、聴覚障害や聾唖者を喩えとす
る乱暴な表現が見られる。つまり、(1)「能力=努力×時間」(2)「能力=努力×時
間×好機」(3)「能力=努力×時間×社会的支援」とチョット考えるだけで複雑そうに
思えるがここではもっと基本的な封建制、身分差別というものについて発言であると考え
るが、依怙贔屓、縁故利用などもここで取り上げられているものの制度としては随朝の楊
帝にはじまる科挙制度をもって体制支配手段として採用したものの現代までその不条理は
完全払拭されていない。

また、「尚賢」は上・中・
下とあり、ほぽ同じ論旨だが、ここには最も整っている下編を
訳出している。今回取り上げた問答の件は墨子が楚の国の大臣、穆賀(ぼくが)に向かっ
て自説を説いたときとされていて、現存する五三篇の大系表(下表参考)の「魯問篇-尚
賢」にその名が記載されている。

 

 

 【究極の足温器】

雪が降る日は決まって足下が寒くなる。ビルなどと違い昔ながらの木造家屋ではその寒さ
はその比でない。だから、囲炉裏を囲み、掘り炬燵を囲み、暖をとったものだったが、や
がて土間がなくなり、テーブルで作業を行うようになり、石造・煉瓦造でない家屋はなお
のこと足下の寒さが堪えるというわけだ。急遽、プラスチック湯湯婆、電気熱線式足温マ
ットで試したものその効果は薄い(ないよりまし程度で)。そこで次のような基本設計要
件でネット検索をその対策探った。(1)作業性を低下させない、(2)廉価であること、
(3)電気などのエネルギーを使わないという三つの枠を嵌めてみた。足温器あるいは下
肢保温器若しくは衣料品のタイプを分けてみると次のようなものがある。

(1)断熱(=保温)材料による固定式足温器
(2)断熱(=保温)材料積層による移動式足温器
(3)断熱(=保温)材料(もしくは積層材料)に蓄熱剤を加えた固定式足温器
(4)断熱(=保温)材料(もしくは積層材料)に蓄熱剤を加えた移動式温器
(5)(1)に熱源を付加した足温器
(6)(2)に熱源を付加した足温器
(7)(3)に熱源を付加した足温器
 (8)(4)に熱源を付加した足温器

 

 

上の新規考案の2つの図は、電熱器で過熱保温するもので左側はスリッパ・ブーツ型で移
動式は充電式や蓄熱剤で過熱することで着用移動する。右側は同じく電熱や湯湯婆などの
蓄熱剤を挿入したキャスター付のテーブルで移動式の掘り炬燵と考えればわかりいい。







これに対し、上の2つの図は、断熱(=保温)材料あるいは積層材料の(1)と(2)も
しくは、(3)(4)のタイプに属するもの。上図側は、龍野コルク工業株式会社のエコ
足温器発泡ビーズを利用した流動性と保温性を生かした足温器の素材で成形加工し、体温
を熱源としたエコ商品で、熱源が不要なのでやけどの心配や火災の原因などがない。 発
泡ビーズの保温力と流動性熱源を電気ではなく体温とするもの誰もが使える安全性足の裏
やふくらはぎの心地よさ洗濯可能な素材を追求し現在4点が商品化されているという(上
の写真の2つに該当)。また、下側の図は下の写真のようにリーバーシブルあるいはツー
ウェイの足温ブーツで、今流行のヒートテックなどの下着素材の考えかの応用で、保温ポ
ア(保温素材、体温から発する水蒸気との水和熱で過熱する繊維素材?)に赤外線反射材、
各種の保温材・断熱材などを積層させている。

 


双方とも熱源としては体温と発汗で安全面とコスト面で有利だが、上の写真の製品は詳し
いデータが揃っておらず性能機能面で疑問符がつくが、龍野コルク工業製のものには下記
の試験データなどがオープンされており移動性や意匠性では見劣り?するかもしれないが
こちらの方が信頼性があるように思われる(関連知財は下記図をクリック)。




しかしながら、足先だけではこの厳しい寒さは、レギンズなどの下着だけでは抗しきれな
い。そこで、レッグウォーマやオーバーズボン、膝掛け、前掛けなど着用することを次に
考えた。下図は関連新規考案の説明図(寸法・位置関係を見るものとして参考記載、右図
クリック)。やはり耐伸縮屈曲性、保温性、作業性(軽さ・柔軟さ)は絶対的な品質要求
となる。

 

このに考えていくと、伸縮屈曲性のある脚部・大腿部を被覆できるブーツタイプが最適だ
と思われ
る。そして、昨夜で最終回の月九ドラマ『プライスレス』のパッピー魔法瓶では
ないが『究極のヒートプロテクトインナーブーツ
 の商品開発できれば世界中に馬鹿売
れにするだろう。〆て2千円×70億人×10%(潜在的欲求顧客率)=1兆4千億円とな
る?!ってそんなことあるわけないだろう?!それならキミが事業展開すればいいんじゃ
ん?ということになる。それは不可能なことではない。ないが、わたしには□□□□の世
界展開という夢に邁進しているので、それはお譲りする。




我が家の珍事。ブラッドオレンジの花が咲きかけている。そういえばマンゴーの栽培には
失敗したが、愛媛農業試験所を小豆島へ寄ったついでに訪問する予定でいたが急遽中止し
た経緯があった。ところで、これは深夜作業の暖房効果なのかもしれない。
 

 

コメント
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