極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

タンデムで世界一

2012年12月07日 | デジタル革命渦論

 

 

 

 




【タンデムで世界一】

現在はコツコツと研究室で積み重ねられて来た成果がぱっと世界展開する時代だ。飾り立てた言葉
は瞬時に腐乱し散っていくそんな時代だ。シャープは、3つの光吸収層を積み重ねた化合物3接合
型太陽電池セル(タンデム型)で世界最高変換効率の37.7%を達成あっさり達成した。産総研NE
DOの「革新的太陽光発電技術研究開発」テーマの一環。化合物太陽電池セルは、インジウムやガ
リウムなど、2種類以上の元素からなる化合物を材料とした光吸収層を持つ変換効率の高い太陽電
池。今回、開発した化合物3接合型太陽電池セルはインジウムガリウムヒ素をボトム層として、適
切なエネルギーギャップを持ち、かつエネルギーギャップの電流が等しくなるように、基板との格
子ミスマッチが小さいくなるように、3つの層を効率よく積み上げて製造する独自の技術採用した
もの。この3つの光吸収層で、太陽光の波長に合わせて効率よく光を吸収し電気に変換することに
加え、光吸収層の周辺部を最適処理することにより光を電気に変換する面積を増やし、最大出力を
高め、世界最高変換効率を達成した。今後、レンズで集光し、太陽光を電気に変換する集光型発電
システム用や人工衛星などの宇宙、移動体用などの様々な用途での実用化を目指すと広報している。


※ 杉山研究室-東京大学大学院工学系研究科総合研究機構(出典)

ここに書かれている文面だけでは見えないが、光吸収層の周辺部を最適処理することにより光を電
気に変
換する面積を増やすという基本的なことで対応している。なので、上の表に関する手法では
なく表面処理の保有技術だと推測している。2つの下図はその一例(特開2011-192795)で「微小凹
部を形成することにより、光電変換効率および安定性を向上させた、光電変換装置および光電変換
装置の製造方法」を記載したがこれはハズレている可能性もある。

特開2011-192795

 【符号説明】1 光電変換装置、2 ガラス基板、3,16 透明導電膜、4 光電変換装置用基板、5,28,29 p
層、6 i層,7 n層、8 光電変換層、9 裏面電極層、10 凸部、11 微小凹部、12 界面、13,13A,13B 転
がり円、14 転がり円中心、15A,15B 局部山頂、17 TCO基板、18 光、19,21,23 透過光、20,22
反射光、24 水素原子、25 炭素原子、26 底部、27 欠陥、28 シリコン原子。

 特願2010-503044

さて、シャープはいま最大のピンチにある。これは先行投資と市場開拓にのしかかる大きな負債と
市場のミスマッチによるもので、家電液晶販売戦略および製造戦略の齟齬と国の太陽光発電政策や
為替政策の誤謬(これはもっとも国家官僚が嫌うが)を背景としているが、後者は、ドイツの自然
エネルギー開発の推進政策のように政治問題なので諦めてもらうしか言いようがないが、いま続け
ている太陽光発電の技術開発とその実績を俯瞰する限り、トップランナーである。このことは、米
国の
建国産業である自動車販売競争で虎の尾を踏んでしまったトヨタが復活したように、シャープ
の復活を確
信させるものであり、ガリウムヒ素をもとにした化合物系量子ドット(粒、ぼっち)太
陽光発電製造技術も最先
端に位置しているので、これからが楽しみである。

 


【国政選挙の論点 その1】

総選挙が開始。その争点をピック・アップして簡単に適宜・適時記載すると昨夜記載したが、大き
い括りで感想すれば、(1)高槻を制すもは日本を制す(2)地球温暖化・大規模気候変動対策が
欠落しているという二点だ。まず、一点めの大阪10区。ここは高山右近が居城を構えた高槻城趾
がある選挙区(だから注目するという個人的な理由ではない!)。高槻市、島本町ともに大阪市、
京都市のベッドタウンとしての性格を有している。何れも昭和40年代から50年代にかけての宅地開
発に伴い、急激に人口が増加。2000年以降も高槻駅、摂津富田駅周辺ではマンションの建設ラッシ
ュが進み、若い世代の人口流入が増えている。このように人口流動が多いことから、無党派層が多
く、その選挙時に無党派層の心をつかんだ候補が当選する傾向にあり、これまでにこの選挙区から
連続して当選した者はいない。また、2000年、2003年、2005年の総選挙では府内の選挙区で最も高
い投票率を記録しているからだ。因みに、前回は辻元清美が当選。彼女は奈良、大淀町出身、早稲
田大卒で、母方の郷里で、高槻は父親の郷里近くて身近なんだ(これは個人的な気持ちで感嘆して
いる)!そして、今選挙の目玉の維新の会の選挙母体区でもある。今回は、辻元清美(つじもと
きよみ)52 民主(国) 前4(元)首相補佐官、大隈和英(おおくま かずひで) 43 自民新 外科医
師、松浪健太(まつなみ けんた)41 維新 前3 (元)内閣府政務官、浅沼和仁(あさぬま かず
ひと)51 共産新 党地区副委員長の4名が立候補している。



そして、第二点め。これからの政策はすべて「環境リスク本位制」に通ずというのがわたし(たち)
の見識で、世界銀行が温暖化防止のグリーンクーポン発行推進するなど話題になっているくらいで、
これが「コンクリートから人へ」の民主党スローガンを「すべてをグリーンに」と焼き直し、グリ
ーン・ニューデール政策の先行を訴えるべきではないかと思っているぐらいで、TPP問題もその
ことを踏まえた、新時代の1次産業と他の高次産業とのベストミックス案として練り直し、貿易通
商政策とリンクさせた上で、全産業の温
暖化対策の国内推進、持続可能社会型エネルギー政策(原
発政策と深く絡む)や国土保全・防災政
策に関する政治の先行性の必要性が各党から見えてこない。
国土・山河・人心が荒れては美しい国も
へったくれもあったもんじゃないし、そのための公共投資
と目先の例えば東京オリンピック誘致のための公
共投資とでは優先順位は当然異なるし、また、新
自由主義的な成長戦略とも異なることは、このブログで
も『未来国債』『ピラミッドの経済学』と
して既に掲載してきた。

コメント
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