『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』
REYKJAVIC WHALE WATCHING MASSACRE(2009年アイスランド)
監督 ユウリス・ケンプ
脚本 ショーン・シグルドソン
出演 ガンナー・ハンセン
ビヒラ・ヴィータラ
裕木 奈江
テレンス・アンダーソン
ミランダ・ヘネシー
■ストーリー■
アイスランドに、ホエール・ウォッチングをするためにやってきた6組の外国人観光客たちだったが、酔っ払いのフランス人が起こしたちょっとしたトラブルがもとで船長は、ヤリ状の棒に突き刺され重体の身になってしまうのだった。船の操縦士は観光客を残しボートで逃げ出してしまうのだった。海の上で立ち往生してしまう彼らだったが、そんなとき、そばを通りかかった船が救助に現れるのだった。大喜びする観光客たちだったが、その救助にやってきた船は観光客を殺しまくる殺人鬼家族の船だった…。
■感想■
捕鯨大国アイスランド製のホラー映画。
世界的な“反捕鯨”ブームに勝てずアイスランドも、ホエールウォッチングが観光の目玉になっているんですね。その影響で捕鯨できなくなった家族が、反捕鯨になったウラミを返せとばかりに観光客を殺しまくります!
船長役で、『悪魔のいけにえ』(1974年)のレザーフェイス役のアイスランド人俳優ガンナー・ハンセンがちょこっと出演しています。でも、今作では全然暴れませんからねぇ~。
あとは、裕木奈江が日本人添乗員エンドウ役で出演しています。なんか、女性週刊誌やワイドショーなどでマスコミからバッシング受けていたこともありましたね。あのバッシングはなんだったでしょうねぇ??ワイドショーも当時は話題がなかったんでしょうかね??
ラジオ好きで、ゲーム好きっていうコトくらいしか知らないですけど、今作では日本人添乗員役でかなりおいしい役を演じています。自分は裕木奈江のファンでは無いですけど、海外のエンターテイメント映画に日本の俳優が出演しているとウレシクなっちゃいますね。
調べてみたら、裕木奈江は『硫黄島からの手紙』(2006年)、『インランド・エンパイア』(2006年)にも出演しているんですね。
ところで、この裕木奈江が演じる日本人添乗員役ってなんなんでしょうね。ケイシー・ライバックのように、船の中にあるもので簡単に爆弾作ったりしちゃったりして!どうせなら、『沈黙の戦艦』(1992年)のように電子レンジを利用した時限爆弾を作るシーンとかもあったら良かったのにね!
爆弾を作るシーンからして、「何者??」って感じでしたけど、その後、ボートで脱出!酔っ払いのフランス人観光客にケリを入れながら灯台にたどり着いたシーンあたりで、ラストは想像ついちゃいますけどね!!
その他の被害者になる登場人物たちは、ヒロインのアネットやマリーとかも、そんなに目立つ人物はいないので、裕木奈江が目立っちゃってますね!!
殺人鬼ファミリーは、もちろん感情移入できるキャラクターではないですけど、ホエールウォッチングしに観光に来た被害者たちも、人間のイヤな本性出しまくりな連中が少なくなく、感情移入しにくいというブラック調な設定が良いですね!!
ラストの方で、沿岸警備隊の巡視船が殺戮の行われている船までやってきて、アフリカ系の男性レオンに銃の狙いをつけるのは、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)へのオマージュなんでしょうかね!!ガンナー・ハンセンが出演しているところもそうですけど、ホラー映画ファンはニンマリさせたいってことなんでしょうかね??裕木奈江も、今作がきっかけで、ホラー映画に出演が増えるとうれしいんですけど、オファーが来ても断っちゃいますかね??
思わせぶりに無駄なタメのシーンもなく、サクサクと映画が進んで、ランニングタイム90分とホラー映画にちょうど良い長さなのも好感が持てます!! 65点
レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー [DVD] | |
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