A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

山下洋輔トリオ復活祭@日比谷野音 2009.7.19 (sun)

2009年07月21日 00時43分48秒 | 灰野敬二さんのこと
1969年に最初の山下洋輔トリオが結成されてから40年。トリオ自体は1983年に活動を停止しており伝説の存在となっていたが、それが今回復活する。しかも4期に亘る歴代のメンバーが総出演するとなれば必見のイベントになるに違いない。

会場は往年のファンに加えて若い人の姿も目立ち、多数の立ち見も出る大盛況。洋輔さんの人気の幅広さが分かる。
当時のコンサートに倣って、司会に相倉久人さんが登場。トリオの歴史を逆に辿る形でコンサートは進む。

最初に林栄一さん(as)、小山彰太さん(ds)、洋輔さん(p)からなる第4期トリオ。実際はこのトリオにゲストが参加する形で活動しており、トリオで演奏することは無かったというから,正に"幻の"トリオだ。続いて唯一当時のメンバーでは無かった菊地成孔氏(ts)が故・武田和命さんの代役として参加、さらに国仲勝男さんがベースの代わりに自作の6弦楽器で参加。素晴らしいのは全員現役感タップリな事だ。当時のパワーとスピードを全く失っていない。

続いて坂田明さん(as)、小山さん、洋輔さんからなる第3期トリオ。アルバート・アイラーの「ゴースト」では、坂田さんお得意のハナモゲラ語によるヴォーカル・パフォーマンスを聴かせて大ウケ。個人的にもこのメンバーが山下トリオとしては愛着がある。

ここで15分の休憩。今日のコンサートを記念してリリースされたCD+DVDセットに特典で手ぬぐいが付くというので買いに走る。

後半は坂田さん、森山威男さん(ds)、洋輔さんの第2期トリオ。このトリオも強烈だ。森山さんのよく歌うドラムには感服してしまう。演奏中、空に美しい二重の虹が出た。感動的な瞬間だった。

最後に中村誠一さん(ts,ss)、森山さん、洋輔さんの初代トリオ。1969年に早稲田大学のバリケードの中で演奏した面々だ。中村さんのサックスのスピリチュアルな響きが心地よい。

アンコールは全員出演で「グガン」。今でいえば渋さ知らズのような壮大な演奏を聴かせる。

平均年齢60歳。それでも往時に負けない強力なフリージャズをたっぷりと聴けて素晴らしいコンサートだった。
学生運動~高度成長時代~しらけの時代と日本社会の変遷をくぐり抜けてきた彼らの音楽は不況に喘ぐこの時代にも必要だ。

40年
走り続けた
人がいる

このライヴの模様は8月にフジテレビで放映されるそうだから、要チェック。





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