2016年11月6日(日)パシフィコ横浜に於けるでんぱ組.inc「最Ψ最好調!」リリース記念個別チェキ撮影会での逢瀬の間際に『えいたそ野性時代』が無事完結したことを報告し、『えいたそ論』次章への新たなヒントを求愛した筆者に対して、”太陽の女神”えいたそ☆成瀬瑛美さんが賜ったお題は『バタフライ』であった。シースルーの「最Ψ最好調!」コスチュームで両手を小さく広げ、パタパタと羽ばたきのジェスチャーをする愛らしさに目を奪われて、危うくミッションを忘れるところであったが、嗚呼これではいかんと気を取り直し、巫女の詔(みことのり)を聢(しか)と胸に刻み、サンサンと陽が照らす横浜を足取りも軽く後にした俺のドンファン宛らの放蕩日記は以下を参照いただきたい。
⇒【えいたそ人形劇場】でんぱ組「最Ψ最好調!」2ショット撮影会@パシフィコ横浜 2016.11.6(sun)
⇒Maison book girl(ブクガ)@渋谷WWW X 2016.11.6(sun)
翻って顧みるにえいたそが『バタフライ(蝶々)』というベタなキーワードを口にした裏には、『野性時代』を極め、更にその先を目指す彼女の心の内側に漲る真意を、儚げにヒラヒラ舞い踊る蝶々になぞらえて、此れまでの「マキシマム」「太陽」「元気」「バビュ」といったポジティヴ一本やりのイメージに囚われず、時にアンニュイ、時にセンチメンタル、時にストイック、時にヴィジュアル系な<OTHER SIDE OF EITASO>を見せつつよりモダンで近未来的な女子として生きて行く決意を、俺の心にストレートに訴えかけているに違いない。それは言わば成瀬瑛美の「モダニズム運動」。20世紀初頭、伝統的・保守的な画壇に反抗した未来派、キュビズム、シュルレアリスム、ポップアート等の様々な運動が起こったように、成瀬瑛美の内的宇宙で様々な運動(Movement)が発生するであろう。彼女から直訴された形のミッションを授かった俺は、えいたその語り部として、世の中を新たなえいたそ論争ヘと導く使命を全うせねばなるまい。
【えいたそモダニズム / Modernismo d'Eitaso】Episode 1『バタフライの掟』
えいたそとバタフライの関係を調べて行くと、遡ること6年前の呟き(ツイート)に辿り着いた。
えいたそがでんぱ組.incに加入したのが2010年6月3日だから、丁度5ヶ月後の呟きである。当時の芸名は「えいたそ」で「成瀬瑛美」を名乗るのは2011年1月28日のことだった。つまりまだソロ志向が強かったえいたそは、”アイドル”としては半人前で、続けるか辞めるか迷っていた時期にあたる。そんなときにソロ・デビューしたディアステージの仲間のシングル曲が『Dreamy Butterfly(夢みる蝶々)』だった。大好きな仲間への祝福とデビューできない自分自身への焦り、そのアンビバレントな気持ちが「バタフライ」という単語になって彼女の心の奥深くに突き刺さったままなのかもしれない。
●霧島若歌 『Dreamy Butterfly』
2010年11月リリース。秋葉原ディアステージ所属のシンガー霧島和歌の1stシングル。
霧島若歌 - Dreamy Butterfly @石丸電気ソフト本店
その一方でアニメ漫画田舎で憧れていたえいたその愛読コミック誌『なかよし』に2006年から連載され、2007年にテレビアニメ化されたPEACH-PIT作『しゅごキャラ!』でアニソン界の女王・水樹奈々が歌う挿入歌が『迷宮バタフライ』だった。アニソンシンガーを目指していたえいたそにとって「バタフライ」という言葉は憧れの象徴だったのも確かだろう。
●水樹奈々『迷宮バタフライ』
大好評放送中のTXアニメ『しゅごキャラ!』から、初のキャラクターソングをリリース!大人気アイドル声優の水樹奈々演じるアイドル歌手`ほしな歌唄`が、華麗にデビューを飾ります!日本武道館での単独ライヴなど、着々と地位を築いている彼女がキャラクターになりきった作品。
迷宮バタフライ
えいたそが「好き」と公言するロックバンドBUMP OF CHICKENや、J-POP女性シンガーの個性派・木村カエラ、世界の歌姫マライア・キャリーがそれぞれ『バタフライ』というヒット曲を持つ事実は、アイドルシーンを超えて、萌えキュンソングをお茶の間、さらに世界へお届けすることを目指すでんぱ組およびえいたそにとって大きなヒントとなると思われる。
●BUMP OF CHICKEN『Butterfly』
前作『RAY』以来約2年振りにリリースされる、結成20周年というメモリアルイヤーを迎えるバンドの新境地を切り拓くアルバム。メジャー6作目(通算8作目)。2014年の東京ドーム公演以降に発表された「You were here」「ファイター」「パレード」の配信シングルと「Hello,world!」「コロニー」という豪華タイアップ付の既発曲に、アルバムリード曲「Butterfly」他を収録。2016年2月発売。
BUMP OF CHICKEN「Butterfly」
●木村カエラ『Butterfly』
「Butterfly」(バタフライ)は、木村カエラの配信限定楽曲。2009年6月1日に配信された。親友の結婚式のために書き下ろした曲で、同年4月下旬よりリクルート「ゼクシィ」のCMソングとしてオンエアされた。この曲で第60回NHK紅白歌合戦への初出場を果たしている。アルバム『HOCUS POCUS』収録。
木村カエラ「Butterfly」
●マライア・キャリー『バタフライ』
人気絶頂の中、離婚などプライベートの変化を乗り越え、生まれ変わったマライアの1997年作品。先行シングル「ハニー」は、当時バッドボーイ・レーベルを率い飛ぶ鳥を落とす勢いだったショーン・パフィ・コムズをプロデューサーに起用。他にもジャーメイン・デュプリやコーリー・ルーニーなどHIP-HOP系のトラックメーカーを招き、その後のマライアにつながるサウンドを鮮烈に印象付けた一枚。
Mariah Carey - Butterfly (from Around the World)
しかしながら、でんぱ組の良きライバルの私立恵比寿中学が2年半前に「バタフライ」ソングをヒットさせたことは、二番煎じを良しとしないでんぱ組運営にとっての鬼門なのかもしれない。
●私立恵比寿中学 『バタフライエフェクト』
2014年6月リリース。私立恵比寿中学の通算6枚目となるシングル。フジテレビ“ノイタミナ”アニメ『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』オープニング・テーマのタイトル曲は、過去~現在~未来とまさにターニングポイントの渦中にいる彼女達の決意の歌。サウンド・プロデューサーに、ノイズ・バンド“my way my love”率いるU-re:xことYukio Murataを迎えたロック・チューン。
私立恵比寿中学 『バタフライエフェクト』
もしそんな気持ちがあるとすれば、「バタフライ」のもうひとつの意味を適用すれば、誰かの模倣との誹りを受けることもなく、すいすいと芸能界を泳ぎ切るオルタナティヴな行き方が可能になるとアドバイスしたい。メンバー脱退にめげることなく二人だけで武道館公演を成功させたチャットモの生き方は、水泳ソングとしての「バタフライ」ソングの効果以外には考えられない。
●チャットモンチー『とび魚のバタフライ』
ガールズ・ロック・バンドの歴史に新たな1ページを刻みつつあるチャットモンチーの、待ちに待ったセカンド・アルバムが完成しました!「シャングリラ」「とび魚のバタフライ」などのヒット・シングルはもちろん、今を生きる彼女たちが生み出した`瑞々しい喜びと輝き`に満ちた楽曲群。ファーストを超える出来栄えです!!
チャットモンチー 『「とび魚のバタフライ」Music Video』
とはいいつつ俺の頭に最初に浮かんだ「バタフライ」ソングはNY地下ロックの帝王ソニック・ユースのナンバー。でんぱ組とえいたそ☆成瀬瑛美には、やはり地下の香り漂うオルタナティヴな存在として生きる道を選んで欲しい、というのが俺の自分勝手な望みなのである。
●ソニック・ユース『ドランクン・バタフライ』
『ダーティ』(Dirty)は、アメリカのロックバンド、ソニック・ユースが1992年に発表した通算第8作アルバム。プロデューサーにブッチ・ヴィグ。ミックスをアンディ・ウォレスが担当。ヴィグ&ウォレスはニルヴァーナの『ネヴァーマインド』なども担当したことで知られている。ジャケットのアートワークは現代美術家マイク・ケリーの作品が使用された。
Sonic Youth - (1/10) - Drunken Butterfly (2004/08/27)
えいたその
似顔絵書いてよ
末広さん
●極楽蝶『FLOWER REVOLUTION』
1985年結成のインディーロックバンド。打ち込みドラムにヴォーカル、ギター、ベースの3人組。派手なメイクでおドロドロしい和の世界観を持つ、ナゴムレコードでも似合いそうな変態バンド。自己のレーベルからソノシートとEPをリリース。丸尾末広によるジャケットは映画「眠狂四郎多情剣」で眠狂四郎演じる市川雷蔵のオマージュ。嘘か本当か丸尾へのギャラを踏み倒したという噂がある。
極楽蝶 (鬼狂門) 1986