A Challenge To Fate

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【私のB級サイケ蒐集癖】第36夜:ヤング・キャプテン・エレクトリック(エレキの若大将)『加山雄三』はキャプテン・ビーフハートとキャプテン・トリップのお兄さん

2021年11月11日 02時29分39秒 | こんな音楽も聴くんです


加山 雄三(かやま ゆうぞう、1937年〈昭和12年〉4月11日 - )は、神奈川県茅ヶ崎市出身の日本の俳優、シンガーソングライター。タレント業のほか、音楽家としてギタリスト・ピアニスト・ウクレレ奏者、画家としても活動している。本名は池端 直亮(いけはた なおあき)。ニックネームは若大将。作曲家として弾 厚作(だん こうさく)のペンネームを用いる。

キャプテン・ビーフハート(Captain Beefheart)は、1941年1月15日 - 2010年12月17日)は、アメリカ合衆国のソングライター、シンガー、ミュージシャン、アーティスト、詩人、作曲家、プロデューサー、映画監督、画家。 本名・ドン・ヴァン・ヴリート(Don Van Vliet)(ドン・グレン・ヴリートという通称もある)。

ジェリー・ガルシア(Jerome John "Jerry" Garcia, 1942年8月1日 - 1995年8月9日)は、アメリカ合衆国のミュージシャン。グレイトフル・デッドのリードギタリストであり、1960年代のカウンターカルチャーの象徴としてよく知られる。幻覚的なギタープレイで「キャプテン・トリップ」と呼ばれていた。また、音楽シーンだけでなくアート方面でも才能を発揮した。



加山雄三と言えば、いつも太陽のような笑顔で「しあわせだなあ 僕は君といるときが一番しあわせなんだ」なんて恥ずかしいセリフを朗々とした声で臆面もなく口にする恰幅のいいおじさん、という印象がある。演歌の大御所、北島三郎(1936年生まれ)と1つしか違わないというが、田舎の頑固おやじのようなサブちゃんに比べると、ずっとハイカラなアメリカ帰りの遠い親戚のような親しみを感じる。とはいえこれまで彼の音楽をちゃんと聴こうとしたことはなかった。

しかし、最近ベンチャーズなど60年代エレキサウンドに興味を持ち、音源を掘っていて出会ったのが、加山雄三自作自演のエレキインストナンバー「ブラック・サンド・ビーチ」だった。モズライトギター特有のブリブリした太い音色で、俳句のようにシンプルながら詫び寂びのあるフレーズで攻めるエレキサウンドは、ベンチャーズやアストロノウツら欧米のエレキバンドとは一味違った、サムライ精神あふれるガレージパンク。この曲は1965年の主演映画『エレキの若大将』の勝ち抜きエレキ合戦のシーンで演奏される突撃ナンバーである。

エレキの若大将 予告篇



●加山雄三のすべて~ザ・ランチャーズとともに(1966)


超ドアップのジャケット写真の眼光の鋭さに悩殺されるデビュー・アルバム。パブリック・イメージ・リミテッドの1stやINUの『メシ喰うな!』のジャケットは加山雄三に影響されたのかもしれない(新説)。「ブラック・サンド・ビーチ」をはじめとする加山雄三とザ・ランチャーズによる感電しそうなエレキサウンドに交じると、大仰なストリングスのバラードもアシッドフォークに聴こえてくる。NHKみんなのうた風の「ランニング・ドンキー」の能天気なグッドタイムサウンドは、70年代のザ・バーズなどのカントリーロックを先取りしていた。



海の上の少年(umi no ue no syounen)/加山雄三(kayama yuzo)



●加山雄三のすべて第二集(1967)


1967年1月にリリースされた4thアルバム。収録曲の半分はランチャーズの演奏で、ぶっきらぼうな英語詞ガレージロック「アイ・フィール・ソー・ファイン」、カモメの鳴き声SE入りのアシッドフォーク「心の海」、ファズエレキインスト「スリーピング・モンスター」、フォークロックの「フォー・オクロック」、さらにハワイアンやクラシック・ギター・ソロもあり、節操がないほどバラエティに富んだ音楽性は、1967年6月リリースのザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』に影響を与えたのかもしれない(新説)。

Yuzo Kayama & The Launchers - "I Feel So Fine"


加山は1966年に3作、1967年に4作、1968年に2作、1969年に3作(ライブ、ベスト含む)という驚異的なペースでアルバムをリリースした。あたかも生き急ぐようなスピードであるが、失速することなく2020年代まで活動を続けてきた。昨年小脳出血で倒れてから現在リハビリ中とのことだが、永遠の「エレキの若大将=ヤング・キャプテン・エレクトリック」の早期の復帰を祈りたい。

お元気で
日本サイケの
若大将

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