A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

出発遅れた機内に響き渡るモーツァルト、突然の生演奏

2010年09月08日 00時21分14秒 | 動画の歓び
8月30日、上海を出発するKLMオランダ航空機は、離陸許可を待ち続けること1時間が経過。いつ出発できるのか、見通しもわからない状況だった。
すると、「乗客たちの暇つぶしになれば」と立ち上がったのが、飛行機に乗り合わせていたアムステルダム・シンフォニエッタの面々だ。

アムステルダム・シンフォニエッタのメンバーは北京と上海でのツアーを成功させ、オランダへ戻るために同便に乗っていたという。しかし、待ち時間が長くなるにつれ悪くなる雰囲気を少しでも明るくしようと、それぞれの楽器を取り出して通路へと向かうことに。
その一部始終を収めた映像がYou Tubeに投稿されている。

離陸が遅れた飛行機に
粋な計らい
シンフォニエッタ

乗り合わせた乗客はラッキー。

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園田游@武蔵小金井アートランド 2010.9.5(sun)

2010年09月07日 00時48分27秒 | 素晴らしき変態音楽
園田游さん企画の舞踏ライヴ。
アートランドへ行くのは2度目だったが、前回がマヘル・シャラル・ハシュ・バズ主催の音楽イベントだったので、今回はだいぶ印象が違う。中野Plan Bと似た雰囲気だ。観客は殆どが舞踏関係の客で40~50歳の男性中心。園田さんは舞踏の世界で高く評価されているようだ。

客演に女性舞踏家の南阿豆嬢、音楽は元グンジョーガクレヨンのベーシストの前田隆さん。

ステージが暗くなると白塗りに着物姿の園田さんが登場。緩やかな動きは見事に制御され心地よい緊張感が伝わってくる。前田さんの演奏はとてもユニークな音響的なもので、踊りの表情を徐々に変化させていく。園田さんは殆ど裸になり、ジャコメッティの彫塑のような削ぎ落とされた肉体を晒す。それが非常に美しい。

後半は阿豆嬢がビキニ、園田さんも古い水着姿で二人で寝転びお互いの足でコミカルな絡みを観せる。二人が起き上がり上になり下になりユーモアの中にエロティックな香りを醸し出す。すごく面白かった。

1時間半ほどのステージだったが、舞踏の独特の世界に魅了された。帰りに園田さんが畳一畳位の和紙に描いた「書」を頂いた。

この舞は
夢と現を
行き来する

たまには舞踏もいいですよ~。



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計算されたノイズ~MAZK「魔頭苦」

2010年09月06日 00時10分43秒 | 素晴らしき変態音楽
これは演歌のCDジャケットではない。
メルツバウの秋田昌美氏とポーランド出身の実験音楽家Zbigniew Karkowski (ズビグニュー・カーコウスキー) 氏と組んで1998年から2005年まで活動していたユニットMAZKのCDだ。ユニット名は二人の頭文字を並べたもの。

昨日書いたような衝動に任せた「くそノイズ」とは一線を画する端正なストーリー性をもったノイズ作品。
カーコウスキー氏のソロ作は聴いたことはないが、クセナキスやメシアンに師事してきたという経歴から、きちんとした音楽理論に基づいた演奏家だということが想像出来る。
80'sインダストリアルにも通じる醒めた視点は今聴くと非常に新鮮である。
今までにCDを4作リリースしているが、決して高価ではないのでノイズのファンならば一枚は持っていてよいユニットだと思う。

魔頭苦ても
不味苦ても
音楽性は素晴らしい

秋田氏の活動歴の中でも一際輝いていると思う。
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18禁、というより日本では厳禁~Earth Incubator「Sexual Noise」

2010年09月05日 01時49分25秒 | 素晴らしき変態音楽
Shit Noise Recordsの新譜が12タイトル届いた。相変わらずのハイペースなリリースぶりである。
「くそノイズ」もこれだけ揃うと圧巻である。

その最新リリースがEarth Incubatorというプロジェクトの「Sexual Noise」である。エロ本から転載したノーカットの写真がジャケットになっている。このプロジェクトはAlexander Kibanovという青年の数多い変名プロジェクトのひとつで、日本のノイジシャンsomaとのスプリットCDRもリリースしている。内容は真っ当な(?)くそノイズで過激なのはジャケットだけだった。
Alexander Kibanov MySpace

エロノイズという意味では同じShit Noise RecordsからのTo-Bo「Noise, Sex & Drugs」の方が女の喘ぎ声が全面に入っていて挑発的である。

いずれにせよノイズとエログロの深い関係を現代に継承する好例といえよう。

エロノイズ
ノイズがなければ
ただのエロ

ノイズの密かな歓びである。
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不失者@新宿JAM 2010.9.1 (wed)

2010年09月04日 00時36分25秒 | 灰野敬二さんのこと
"有り余る程の光輝な屈辱の行方"と題された裏窓7周年記念イベント。出演は灰野敬二(vo.g)、工藤冬里(b)、高橋幾郎(ds)。

事前にmixiやtwitterで盛んに告知されていたので動員が厳しいのではないか、と思ってタカをくくって開場10分過ぎにJAMへ行ったら長蛇の列。思わず失敗した、と思ったが、入場が前売り券を持っている人優先だったので、早めに入場できた。
JAMの看板には「不失者」と書かれている。これは予想していなかったので嬉しい驚きだった。
灰野さんのワンマン・ライヴではお馴染みのヴァイオリンの物悲しい音色のBGM、場内にはお香の香り。これは本気で不失者だ。

ステージ前に椅子が2列に並べてある。私は座れなかったが椅子席のすぐ後ろのステージ全体を見渡せる最高の位置を確保。
数年前、灰野さんと高橋氏の二人で不失者をやったことがあったが、そこに工藤さんが加わるとどうなるのだろう。期待に胸が高鳴る。
灰野さんは今回のトリオのリハーサルを入念に行った。そして「不失者」を名乗ることに決まったのは、ライヴの二日前だったという。灰野さんの納得いく形に仕上がった証拠だ。

予定時間より30分押しで3人がステージに登場。照明はいつも通り暗く、灰野さん以外は顔も見えないほどだ。灰野さんのSGの轟音、パーカッシヴなフレーズを弾く工藤さんはヴァイオリン型ベースを使用。高橋氏はランダムに歌うようなドラミング。3人がひとつの大きな軟体生物のようになって襲いかかる。灰野さんは譜面台に乗せた歌詞を見ながら歌う。いつもは即興で歌詞を紡ぎ出す灰野さんだが、今回は事前に作り込まれた「歌」である。そして歌を単位として一曲一曲が完全に分かれている。ただのセッションじゃないことは一目瞭然だ。

灰野さんは珍しくヴァイオリンを弾いたり、ギターを置いてドラムとベースをバックに歌ったりする。ギターの音色もいつもの爆音ではなく、SGの生音を大切にしたシャープなプレイが目立つ。
観ている内にこのトリオがこの日初めて演奏するというのが信じられない気がしてくる。もう何年来もこのメンバーでプレイしてきたような成熟振りだ。約2時間のステージでアンコールもなかったが、灰野さんがやりたいことをすべて発揮した充実のライヴだった。工藤さんの真摯なベース・プレイも印象的だった。

この3者
出会うべくして
ここに立つ

このメンバーでコンスタントに活動してくれないかな。

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ヘア・スタイリスティックス他@新大久保Earthdom 2010.8.31(tue)

2010年09月03日 00時39分13秒 | 素晴らしき変態音楽
ヘア・スタイリスティックスのライヴがあるというので出かけて行った。
実はEarthdomは苦手なライヴハウスだ。まずはホール内喫煙OKというのが最悪。出演者はハードコアを始め激しすぎるバンドが多く、客層もモッシュ好きな元気な若者が多い。
私のような嫌煙家のロートルにとってはアウェー感たっぷりなのだ。

その気持ちは中原氏も同じようで、「誰も知り合いが来ていない」と手持ち無沙汰な様子。実は彼は8/28,29と原美術館で行なわれた映画と音楽のイベント「Blank Museum」(灰野さんもジム・オルークとのデュオで参加)にダンサーの東野祥子さんと共に出演。一晩中飲み明かして朝からサウンドチェックの二日間に疲れきったという。

この日のEarthdomは「真珠を呑んで声を失うVOL.3」というイベントで、元ゆら帝のいちろう氏他全6組が出演。バンドあり舞踏ありDJありノイズありという意図の分からないイベントだった。

いちろう氏は観れなかった。
異形人というギターと舞踏のデュオは白塗りの女性ダンサーが最後にはTバック一枚の裸を晒すという衝撃のステージを展開、目を楽しませてくれた。
一番盛り上がったのがトリ前に出演した三浦モトム+HALBACHというターンテーブル・プレイヤーと女性ヴォーカルをフューチャーした6人組。ターンテーブルにはメルツバウの「Frogs」のLPを乗せメルツバウを楽器のように奏でる。サウンドはダンサブルなアヴァンギャルドで嫌いなタイプではない。ヴォーカルの女の子は可愛い顔をして豪快な悲鳴を上げる。

ヘアスタはトリでこのバンドの後に登場。先日のインストアや美術館でのライヴの欲求不満を吹き飛ばす大音量の攻撃的なノイズが全開。中原氏も気持ちよかったのではないかと思う。約40分でライヴ終了。「だいぶ帰っちゃったな」と中原氏が言うので後ろを見ると、前のバンドで盛り上がっていた客の殆どがいなくなっていた。これほど気合の入ったヘアスタのライヴを観ないとは笑止千万。ただ友達のバンドがやるので騒ぎに来た客が多かったのだろう。
だからいやなんだ、この手の得体の知れないイベントは。

アウェー感
逆に武器に
変えちゃうよ

中原氏初の画集「IQ84以下」は9月20日発売予定。買うべし。



コメント (3)
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お詫び

2010年09月02日 01時19分56秒 | Weblog
ヘアスタと灰野さんのライヴを連続で観てきたのだが、遅い時間になってしまい更新出来ない。
明日から順次更新するのでお許しを。
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