A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二・哀秘謡/渚ようこ/DJ2741(ふなよい)@新宿JAM 2017.5.13(sat)

2017年05月17日 02時13分39秒 | 灰野敬二さんのこと


Nightclub of Particulates

渚ようこ
 演奏:花園臨界実験所 
 ギター・ベンジャミン・オイカワ 
 ベース・的場慎太郎 
 オルガン、ピアノ・たけやん(鍵盤屋)
 ドラム・長谷革ナオヤ
 躍り子・デリシャスウィートス
灰野敬二( 本イベントの為に「哀秘謡」を再結成。メンバー未定)
DJ:DJ2741

企画・Sound・Of・Elegance  協力・ちろ



2000年代初め、新宿ゴールデン街のバー「裏窓」のライヴ「十人劇場」に灰野敬二が出演した時、終演後に渚ようこが現れて、そのまま灰野を自分のバー「汀」へ連れて行ってしまったことがある。灰野にライヴの感想を伝えられなく残念な思いをした記憶がある。その頃はピンと来なかったが、あれから15年近く経って、渚ようこが灰野と対バンイベントを企画することを知って、灰野への思いの強さを思い知った。実際最近の灰野ライヴに渚の姿を見ることも何度もあった。「微粒子のナイトクラブ」と名付けられた会場の新宿JAMは椅子が並び場末の安キャバレーの雰囲気がある。

●渚ようこ


名前も顔も知ってはいたが、きちんとライヴを観るのは初めてに近い。ガレージ歌謡GSを想像していたが、フェイクやパロディ要素は皆無で、本気で日本の心を歌おうという気概に溢れている。この日は「歌謡曲」がテーマなのでベタな演歌のカヴァーもあるが、どれも渚自身のレパートリーとして昇華されている。特に「津軽海峡冬景色」の絶唱はジャニス・ジョプリンを彷彿させた。サンタナのような泣きのギターとグルーヴィーなハモンドオルガン、ゴーゴーダンサーのデリシャスウィートスの3人娘も印象的な魅せる要素満載のステージだった。MCでは田舎から上京してきた頃住んでいた東伏見で灰野の姿を見かけて勇気づけられたと告白した。

渚ようこ - ガセネタの荒野



●DJ2741


一体誰かと思ったら坂本慎太郎だった。ゆらゆら帝国解散後レコーディングや作詞作曲中心で人前には余り出ない坂本のDJは妖しい歌のない歌謡曲や70年代日本のロックで空想されたナイトクラブを妖艶なオーラで満たした。

Cornelius - 『あなたがいるなら』"If You're Here"(作詞:坂本慎太郎)



●哀秘謡


ほぼ9年ぶりのバンド哀秘謡の復活。日本の歌謡曲やGS、唱歌・童謡を歌詞はそのままに、メロディーやアレンジを変えて歌うグループ。メンバーは灰野敬二(vo,hca)、山崎怠雅(g)、川口雅己(b)、山本耕一郎(ds)。以前は灰野がギターも弾いていたが、今回はTHE HARDY ROCKS同様に歌に専念。ハーモニカを含め灰野の呼吸だけが音になるので、より灰野色を強めることになった。曲によってはアレンジが異なるものもあり、初めて聴くような新鮮な気持ちがした。特に際立っていたのは山崎のギターで、60'sサイケデリックロックの香り強いプレイはナイトクラブの狂乱を倍加させるパワーがあった。アンコールに「若者たち」を超高速一分バージョンで演奏し嵐のように去って行った。「哀」に満ちたマイナーメロディーの郷愁が心を赤く染めた新宿の夜だった。

Aihiyo - Why The Two Of Us Here


諦めて
捨てた筈でも
朝まで待てない

【灰野敬二次回のライヴ】


5月21日(日) 中華人民共和国 深セン B10 Live, North District of OCT-LOFT
第四届明天音乐节 4th TOMORROW FESTIVAL

8:00pm 11:00pm
预售 Presale 100元;现场 At Door 120元

不失者 Fushitsusha: 
灰野敬二 Keiji Haino - 人声 Vocals / 吉他 Guitar
森重靖宗 Yasumune Morishige - 贝斯 Bass
喜安亮介 Ryosuke Kiyasu - 鼓 Drums

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【新旧ジャケット比較】灰野敬二『わたしだけ?』世界初アナログ再発決定!6月16日リリース

2017年05月14日 02時47分17秒 | 灰野敬二さんのこと


灰野敬二『わたしだけ?』
Keiji Haino – Watashi Dake?

Black Editions, BE-000
LP with Digital Download
2017年6月16日リリース
予約受付中

灰野敬二の伝説的デビュー・アルバムが、当時本人が意図したゴールド&シルヴァーのスペシャル・エディションで、1981年のリリース以来初めてアナログ盤で再発される。

過去50年にわたり、灰野敬二の作品と同じくらい記念碑的で妥協のない作品を作ってきたミュージシャンやパフォーマーはほとんどいない。膨大な数の録音や演奏を通して、灰野は自分自身の分野を主張し、シンプルな分類に反する比類なき強さの言葉を産み出した。このため1981年のデビュー・アルバム「わたしだけ?」は謎に包まれたままだった。伝説的な自主レーベル、ピナコテカから少数限定プレスでリリースされたこのアルバムは、日本でもほんのわずかの人にしか聴かれず、海外ではほとんど聴かれなかった。オリジナルのLPは非常にレアで、世界中で非常に探し求められていた。

『わたしだけ?』は忘れられないヴィジョンを示しているーー見事なボーカル、囁きと叫び、暗い沈黙。 複雑で鋭いギター・サウンドが絡み合い、繰り返し、伸び、恍惚のように暗い秘密の場所から浮かび上がる。その場で書かれ作曲された灰野さんのビジョンは、1920年代のブルースや中世の音楽を彼方から召喚する深遠な精神的な深みにある。黒一色のミニマルなパッケージに伝説の写真家佐藤ジンが撮影した象徴的なカヴァー写真を掲載したこのアルバムは、驚くべき芸術性の宣言である。

灰野敬二と佐藤ジンと緊密に協力して製作されたこの地下音楽の傑作を、ブラック・ エディションズは誇りを持って第一弾のリリースとする。初のアナログ盤でのリイシューであり、 当時灰野と佐藤が意図した金と銀のアートワークでの初めてのリリースでもある。アラン・カミングスによる歌詞とタイトルの英訳も掲載。アルバムには、ボーナス・トラックとして当時の長時間のライヴ演奏のデジタルダウンロードが封入されている。

このスペシャル・エディションは、Elysian Masters社のデイヴ・クーリーが細心の注意を払い丁寧にリマスタリングし、Bernie Grundman Mastering社のクリス・ベルマンがカッティングを担当した。Record Technology Inc. (RTI)社で高品質LPでプレスされ、マット加工の金と銀カヴァーと黒い紙のインサートを備えたStoughton社の特殊印刷厚紙ジャケットに収められている。

Black Editions公式サイト 

36年
時を刻んだ
写真と音楽

スペシャル・エディションのジャケットは佐藤ジンの手元で36年保管され、経年のため酸化し皹割れたゴールド&シルヴァー原版を使ったという。つまり単なる当時のアイデアの再現ではなく、正真正銘のオリジナル仕様なのである。写真は皹割れ埃がついたが、収録された音楽はどうだろう。年月が音楽の聴こえ方を変えたかどうか自分の耳で確認したい。

Original


Special Edition
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【告知】6月2日(金)開催決定!!『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.2』〜異端DJによる秘教的儀式

2017年05月13日 00時40分00秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.2

2017.6.2 Fri  
19:15 open / 19:30 start
Charge ¥1,000 incl. 1 drink

Shibuya DJ BAR EdgeEnd
03-5458-6385
http://www.edgeend.com/index.html
参考地図:この地図のビルの2FがEdge Endです。多少分かりにくいので、迷った時は電話してください。

踊れないDJに特化したDJイベント
異端DJたちの紡ぎ出す異端音楽や異端映像に塗れる秘教的儀式


Avantgarde, Noise, Industrial, Dark Ambient, Neofolk, Punk, Hardcore, Black Metal, Middle-east, Ethnic, Ritual, Medieval, UnderGround,… Everything Weiredness About Music!
FB「盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.2」イベントページ

【異端DJたちの聴かせどころ】

DJ Necronomicon ネクロノミコン (aka Takeshi Goda)


36年ぶりにスペシャル・エディションでアナログLP再発される日本地下音楽の衝撃作灰野敬二『わたしだけ?』と地下音楽界最大の謎のカセットレーベル「DDレコーズ」の幻の音源をメインに地下音楽/地下ジャズから地下アイドルまでターンテーブル上の懐胎的交歓会。

鎌田正 (T. Kamada) - Muzikapart (2)




DJ Qliphoth クリフォト(aka Takeo Udagawa)


アングラ演劇の劇中歌中心にスピン。流す曲は 曲馬館 風の旅団 野戦之月 水族館劇場 状況劇場 天井桟敷 J・A・シーザー 黒テント(森田童子) 原マスミ あがた森魚 三島由紀夫 土方巽 凡天太郎 古川壬生 三上寛 友川カズキ 佐井好子 緑魔子 など+ ノイズ 映像は曲馬館 記録映画 風っ喰らい時さかしま




DJ Paimon パイモン (aka Moppy)
今回も日本の80年代を中心に選曲予定です。
普段イベントではかけられないソノシートなんかも引っ張り出して持って行きたいと思います。

Duppi - 三千の夜 (Velvet Night)



DJ Athmodeus アスモデウス (aka Tamotsu Mochida)


サイケデリック、オカルティズム、スピリチュアリズム…そして異端音楽!いつもより瞳孔開きっぱなしのMIXをあなたに!!セカンド・サマー・オブ・デス!!!

ninth faktoria



DJ Bothisボティス(aka MSS)
異郷への憧れと、人外という自覚から表出するペイガニズムとゴシックへの傾倒。体内の潜在意識を揺さぶる異端音楽に身を委ねつつ、イッタらイッタでちゃんと戻ってきてください。

Der Blutharsch and the infinite church of the leading hand: Mighty Might



異端者の
異端者による
異端者のための夜

お待ちしてます。

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【幻のレーベルを求めて】謎の地下音楽カセットレーベル『DDレコーズ』全貌解明の糸口

2017年05月10日 01時50分34秒 | 素晴らしき変態音楽


赤坂BlitzでMaison book girlのワンマンライヴを観た帰りの電車の中で、Dommuneで放映されていた「現代ノイズ進化論」にK2こと草深公秀がゲスト出演していて、DDレコーズの話をしていた。草深が作品をリリースしていたこの謎のカセットレーベルの全カタログが最近Discogsに一挙にアップされたことを知った。これは間違いなく2013年1月の当ブログのコメント欄にDDレコーズの長大な情報を提供してくれたSAMと言うドイツ人の仕業に違いない。あれから4年経ってDiscogsに情報をアップした背景には、地下音楽界七不思議の筆頭に挙げられるDDレコーズへの世界的な関心の高まりがあるに違いない。地下音楽捜査網の一隅を担う者として、このレーベルについて知っているいくつかの事柄をまとめてみた。
百鬼夜行の回想録~80'sインディーズ特集 第10回:忘却の個性派レーベル=D.D.RecordsとL.L.E.

●D.D レコーズ〜失われた幻のレーベル
D.D レコードを知ったのは『マーキー・ムーン』の記事だった。1981年10月発行のVol.6に「INDUSTRIAL TAPE & RECORD FACTORY D.D.レコード」として1ページを割き作品リストと連絡先が掲載された。それによると、山梨大学電子科3年に籍を置いていた鎌田忠が発足したレーベルで掲載時点で2枚のシングル、1枚のソノシート、19本のカセットテープをリリースしていた。カセットは600円、ソノシートは70円という安さ。T.KAMADA名義の鎌田のソロ・プロジェクトを中心に無名のローカル・ミュージシャンや学生音楽家の作品が並ぶ。第五列に続くカセット・レーベルの登場に、興味津々で面白そうなのを数点注文した。届いたカセットにはモノクロコピーのインデックス・カードが付いていて、謎めいた前衛音楽の数々にトキメいた。その中にポルノ映画の女性の喘ぎ声がコラージュされた作品があって、親に聴かれてはマズいと、机の引き出しの奥にしまい込んだことを覚えている(今思えば、なんて純情な少年時代)。

主催者の鎌田は積極的に宣伝活動を行っており、上記の『マーキー・ムーン』の記事の他に、『フールズ・メイト』の自主制作盤レビュー(秋田昌美・北村昌士)に何度も取り上げられた。また、ピナコテカレコード発行の『インディペンデント・ジャーナル』(83)には2ページにわたり鎌田自身の言葉でレーベル紹介が掲載されている。さらにアメリカのプログレッシヴ・ロック専門誌『EUROCK』にアプローチして編集長のアーチー・パターソンに気に入られ、カセット作品が同誌を通じて海外に輸出された。80年代なかばの『EUROCK』に2号連続で掲載され、レーベル概要/20名の参加アーティストの紹介/180作に上る作品リストとともに、「(D.D レコードは)単に商業的な計算の上で市場参入を目指す試み(ストレートなビジネスや気取ったエゴイスト戦略)とは全く異なり、全てにおいて高い水準に貫かれた、音楽のための音楽」であり、「間違いなく、世界最高のアンダーグラウンド・エレクトリック・ミュージックを制作する、世界有数のアマチュア・コレクションである」と賞賛された。

1980年9月〜1985年の4年余りの活動期間にD.Dレコードからカセット作品をリリースしたアーティストは高校生・大学生を中心に延べ30名を超える。作風は電子音楽、エクスペリメンタル、ノイズ、即興音楽、前衛ロックなど様々だが、ブライアン・イーノやタンジェリン・ドリームに影響されたという鎌田のカラーが色濃く、ソロ・アーティストによるエレクトロニクス・ミュージックが一番の特徴といえる。

鎌田は1984年に山梨大学を卒業して実家のある名古屋へ戻り、1年ほど音楽活動をしていたが、85年に結婚して県外へ移ると言い残したまま、現在まで消息不明。200作近い膨大な作品群は、再発はおろか、現物を確認することすら困難で、レーベルの全貌は謎に包まれたままである。
【参考音源集】『ラジカセ for フューチャー』掲載「めくるめく地下音楽 幻のカセットレーベルをめぐって」

●所属アーティスト
T. Kamada
: organizer, music & electric engineer. A modern dadaist he's made electro-dry-pop and cool-industrial musics.
K. Yoshimatsu: A stoic guitarist. His aim is to combine European aesthetic with Eastern guitar/synthe themes.
K. Usami: An improvisational organist. He tries to convey the colder emotions of life. Also leader of the Ironic Afternoon Orchestra.
Y. Fujimoto: Does works as Pop Company. Practices musical malformation ethic done with a dadaist spirit.
Juma: Band of music extremists whose music embodied rock, Germanics, minimal tendencies and was based on sin, beauty and death.
N. Takemura: Arumekat Oiron is his band. He twists old Japanese music into new forms and sensibilities.
T. Isotani: Sax player who works with many bands. Solo ethic is filled with 4th world feeling.
N. Nishikubo: A new wave guitarist, who makes solo works of treated guitar.
A. Koshi: Guitarist and vocalist with tendencies from Fripp and Bowie.
F. Yasumura: Exotic female vocalist.
T. Kuramoto: Improviser of flute and guitar. Brain behind Ironic Afternoon Orchestra.
T. Ohta: Modern urban pop activist.
T. Nakamura: Shy and humourous bassist, plus master of applied chemistry. He believes improvisation must be controlled.
H. Kobayashi: Heads the band Yamira-Micha whose style is based on old Japanese percussive and vocal ideas - words are sounds.
S. Ueo: Keyboardist and drummer whose style is influenced by German progressive rock.
H. Osada: Inorganic synthe music. Cool and lively.
A Turuta: Synthesist who produces cold electro-pop without commerciality.
A. Mori: Inorgnaic composer of synthe and guitar works. 17 years old.
M. Ushioku: Alternative maker of noise and tape manipulation. Also age 17.
S. Debuchi: Student of art and video who works with effected guitar and noise techniques.
Y. Ohi: Zen music artist who works with old Japanese instruments and modern synthe technology.

完全カタログ
DT01 T. KAMADA: HOME MADE MUSIC 1980/1
DT02 K. USAMI: NATURE SILENT
DT03 K. YOSHIMATSU: PVLS
DT04 POP COMPANY: SOAP
DT05 T. KAMADA: HOME MADE MUSIC 1980/2
DT06 T. KAMADA: HOME MADE MUSIC 1981/1
DT07 JUMA: FAUST AND LOST
DT08 ARUMEKAT OIRON
DT09 T. KAMADA: ENDLESS MUSIC
DT10 T. ISOTANI: TANTUS AMOR
DT11 JUMA: JURASSIC CYCLE
DT12 Y. NISHIKUBO: COMPOSITION 8101
DT13 KAMADA/KOSHI: LIVE N113
DT14 USAMI/KAMADA: TRIAL AND ERROR
DT15 260: I'M AFRAID OF DEATH
DT16 JUMA: AQUA COSMOS
DT17 K. YOSHIMATSU: MIRROR INSIDE
DT18 Japanese Title [this part is struck out and the actual title is written in. I'll have to find the characters online]
DT19 T. ISOTANI: WARNING
DT20 A. KOSHI: DRESSER
DT21 F. YASUMURA: PRE-CHAOS
DT22 ARMEKAT OIRON: LIVE IN MY ROOM
DT23 ISOTANI/YOSHIMATSU: TRYPANOSOMA
DT24 JUMA: CROSS PARALLEL
DT25 SHOUSHOUSA
DT26 VINYL BOMB: NO CUT
DT27 T. KAMADA: MEDICAL MUSIC
DT28 JUMA AMMONITE LEGEND
DT29 K. YOSHIMATSU: PHYSICAL FALL
DT30 FUJIMOTO/ISOTANI: MUSIC FROM BREAD FACTORY
DT31 T. KURAMOTO: OUTTAKES
DT32 K. YOSHIMATSU: EULID COCOON
DT33 KAMADA/KOSHI/NAKAMURA: H.M. MUSIC 1981/4
DT34 STRANGE DELIGHT IN HER BREAST
DT35 TOGETHER: XMAS TAPES
DT36 T. NAKAMURA: PAYSAGES
DT37 JUMA: OCEAN ZERO
DT38 PUPPETS SYSTEM: HUMAN MARMOTT
DT39 Japanese Title [ditto on this one]
DT40 K. USAMI: REIMU
DT41 VILLA: PICTURES OF ARAB
DT42 T. ISOTANI: THE FOG HORN
DT43 K. YOSHIMATSU: SPHERICAL VOYAGE
DT44 AREMEKAT OIRON: THIS PUPA
DT45 T. KAMADA: AFTER MUSIC
DT46 H. OSADA: INTERCOMMUNION
DT47 A. TURUTA: PROJECT/THIRD
DT48 ARMEKAT OIRON: I. R. RUPO
DT49 TRE: ARAB VS CHINA
DT50 ENSEMBLE TRAUMA: 60 FRAGMENTS
DT51 T. ISOTANI: HUAGES
DT52 T. NAKAMURA: TAPIRS DREAM
DT53 Japanese Title [as above]
DT54 VADOS
DT55 K. YOSHIMATSU: PENTAGRAM MAGIC
DT56 POP COMPANY: ETIHS IACO JONAK
DT57 ENSEMBLE TRAUMA: VERTICLE MUSIC
DT58 NEW HORIZON
DT59 T. KURAMOTO: ZEN JUNRUI SOUSHIKI I
DT60 K. YOSHIMATSU: MELANCHOLY MIX
DT61 TRE: WAR
DT62 ISOTANI/YOSHIMATSU: ETERNAL MORNING
DT63 SYSTEMS PROJECT: YELLOW ICE CREAM
DT64 IRONIC AFTERNOON ORCHESTRA: PERFORMANCE
DT65 BUTSUMETSU AIKOU KAI
DT66 K. YOSHIMATSU: FOSSIL PAPILLON
DT67 MATSUSHIMA/ISOTANI: DISTANT MELODIES
DT68 K. YOSHIMATSU: POPLAR
DT69 ISOTANI/KURAMOTO: FOR Y
DT70 SYSTEMS PROJECT: SYMIC P
DT71 IRONIC AFTERNOON ORCHESTRA: 2
DT72 MORI/USHIOKU: WORKS 2/BLOCK 64
DT73 USAMI/KAMADA: HISAICHINO YOAKE
DT74 CATDOG: LEMONDOG
DT75 MORI/TAKIGAWA: KONNA HAZU DEWA NAKATTA
DT76 CATDOG: DIRTY MUSIC
DT77 Y. OHI: SUE
DT78 ANEMIC PUPA: HIGAN BANA
DT79 S. IZAWA: KIT/PARTS
DT80 Y. TABATA: USAGI TACHI NO NASTU [probably should be "NATSU"]
DT81 S. SUZUKI: VANDALISM
DT82 K. YOSHIMATSU: CURIOS
DT83 POP COMPANY: MEET THE POP COMPANY
DT84 KURAMOTO/KAMADA: VOICE MUSIC
DT85 OMNIBUS: OMNI #1
DT86 OMNIBUS: OMNI #2
DT87 OMNIBUS: OMNI #3
DT88 TO. ISOTANI: BOKUNO SUKINA ZENSEIKI
DT89 GIJI SEIMEITAI: GAI YOU YAKU
DT90 CATDOG: CRAFT WORKSHOP
DT91 H. OSADA: KIRI KIRI
DT92 CATDOG: DOG'N'DOLL
DT93 Y. OHI/T. KAMADA: COLLABORATION
DT94 SYSTEM PROJECT: 1010 FINAL ROUND
DT95 USAMI/ISOTANI: PIGEON BLANC
DT96 FUJIMOTO/ISOTANI: AKARUI PANYA SAN
DT97 MORI/TAKIGAWA: HENGLESPIN
DT98 K. YOSHIMATSU: LAST LIZARD
DT99 CATDOG: DIARY MUSIC 2
DT100 K. YOSHIMATSU: STRAWBERRY SECRET
DT 101 ANAL PRODUCT: LIVE OCT '82
DT 102 Y. OHI: UKI YO
DT 103 K. YOSHIMATSU: LIFE IN THE WATER
DT 104 ANAL PRODUCT: LIVE JAN. '83
DT 105 T. ISOTANI: STAINLESS WHALES
DT 106 T. ISOTANI: NUAGES 2
DT 107 JUN: DAYDREAM WORLD TOUR
DT 108 A. OIRON: MUSIKAKU MUSIC
DT 109 T. KAMADA: ICE MUSIC
DT 110 H. OSADA: GRANDSTAND PLAY
DT 111 K. YOSHIMATSU: PASTEL NOSTALGIA
DT 112 SETUNA: ATSUMONO....
DT 113 A. ORION: CTHULHU MYTH
DT 114 K. YOSHIMATSU: EMERALD ECLIPSE
DT 115 ANAL PRODUCT: LIVE FEB. '83
DT 116 T. TUKIMOTO: FIRST CONTACT
DT 117 A. KOSHI: COLOUR
DT 118 ANAL PRODUCT: OUTTAKES
DT 119 A. ORION: MUSIK
DT 120 Y. FUJIMOTO: CHAOS & SILENCE
DT 121 FUJIMOTO/USAMI: NO FUTURI
DT 122 K. USAMI: FUUKEI BYOUSHA
DT 123 CATDOG: DRIP DROP
DT 124 Y. OHI: MORI NITE
DT 125 T. NAKAMURA: DISTANT SESSION
DT 126 ANAL PRODUCT: COL. 1982
DT 127 T. TUKIMOTO: MAD AS A MARCH HARE
DT 128 T. KAMADA: PLAY THE MUSIC
DT 129 T. KAMADA: RE MUSIC
DT 130 NNP: NEW NOISE PARTY 1/2
DT 131 THESE: THESE #1 LIVE
DT 132 H. OSADA: INTERPLAY
DT 133 THESE: THESE #2 LIVE
DT 134 ENSEMBLE TRAUMA: ...WORLD OF
DT 135 H. OSADA: PLOT
DT 136 OYSTERS: DIE NEUE MUSIK
DT 137 MELON SHOP: MS
DT 138 K. YOSHIMATSU: SEPIA REMINISCENCE
DT 139 ANEMIC PUPA: SEMETE
DT 140 YOSHIMATSU/KAMADA: MEMORY WHITE
DT 141 5C: EX 1
DT 142 5C: EX 2
DT 143 5C: EX 3
DT 144 5C: EX 4
DT 145 THESE: THESE 3
DT 146 KM2: LIVE
DT 147 CAT MOON GIRL: MESS OF AFTER NOON
DT 148 FUJINUMA/USAMI: EXTERMINATOR
DT 149 C. ONDO: NEUTRAL TEMPERATURE
DT 150 H. OSADA: REFINEMENT
DD. Records (Sam)
2013-05-02 04:41:37
DT 151 K. YOSHIMATSU: COMMERCIAL ROMANTICS
DT 152 T. ISOTANI: ANGEL HAIRS
DT 153 T. NAKAMURA: CHEMICAL AB
DT 154 T. FUKUI: PROJECT UNIT 4
DT 155 KAFKA: STUDIO BOOTLEG
DT 156 K. KUSAFUKA: RE MUSIK
DT 157 COLLABORATION: 8/28
DT 158 T. FUKUI: REVIVAL
DT 159 ISOTANI/FUJIMOTO: YOGOTO...
DT 160 YAMIRAMICCHA: OTOZURE
DT 161 SMILE STYLE: SS
DT 162 K. YOSHIMATSU: C'EST LA VIE
DT 163 N. KASUGAI: THE SUNDAY
DT 164 K. KUSAFUKA: DEMISE SYMPHONIKA
DT 165 K2: MUSIKALCHEMY
[166 is missing. List simply skips it.]
DT 167 TUKIMOTO/KAMADA: D OF U
DT 168 CATDOG: ACCELERATION
DT 169 SMAU: SHINRIN KITAN
DT 170 CATDOG: BLOOD GIGI
DT 171 GERY "P" BUTTONS: BA BI ARCH
[172 is also skipped.]
DT 173 NAKAMURA/USAMI: LIVE ET AL.
DT 174 THESE: THESE 4
DT 175 T. FUKUI: NIGHT OF CHAOS
DT 176 OMNIBUS: OMNI 4
DT 177 K. YOSHIMATSU: TROJAN BLUE
DT 178 USAMI/ISOTANI: FICTIVE DAYS
DT 179 TECHNO MEMSES: REQUIEM IN THE SUN
[180 and 181 are skipped]
DT 182 MOSQUE OF TORMENT: MOT

サーカディアンリズム - Shela


探索隊
地下に眠る
音楽発掘

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【Disc Review】ロックの自意識拡張の試み『サーストン・ムーア/ロックンロール・コンシャスネス』

2017年05月09日 01時46分45秒 | ロッケンロール万歳!


ロックンロールの自意識/無意識拡張の試み

サーストン・ムーア3年ぶり5作目のソロ・アルバム。『ロックンロールの意識』というタイトルを聴いた時は丁度チャック・ベリーが亡くなった後だったので、スリーコードの3分間のR&Rに回帰したのかと想像していたが、完成したアルバムは長尺ナンバー全5曲、ドローン、パンク、シューゲ、オルタナ。エクスペリメンタルといったソニック・ユース以来のサーストンのトレードマークをごった煮にした異形のロックアルバムとなった。熱に感応して色づいたジャケット写真ではにかむような笑みを浮かべたサーストンの自信のほどが伺える。前作『ザ・ベスト・デイ』(2015)からのバンドメンバー、デビー・グッギ(B/マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、プライマル・スクリーム)、ジェイムス・エドワーズ(G/ノウト、グアポ)、スティーヴ・シェリー(Dr/ソニック・ユース、サン・キル・ムーン)が参加しており、2年間のワールドツアーで固めた信頼感が音に表れている。

天使や神秘主義や癒しの力をテーマにした独創的な歌詞は、詩人の例ディオ・ラディユーとの共作。物憂げなサーストンの歌声と哀感が溢れ出るメロディーラインが美しい「スモーク・オブ・ドリームス(夢たちの煙)」、ソニック・ユースmeetsマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン風の「カスプ(先端)」など聴き所多数。ジェイムスの伸びのあるギタープレイが印象的。ソニック・ユースのファンならばニヤリとしそうな美味しいフレーズも満タン。聴き終える頃には頬が火照り、ジャケットに似た色彩に染まっているかもしれない。

Thurston Moore「Smoke Of Dreams」


実験を
ロックンロールに
してしまえ



Thurston Moore(サーストン・ムーア)
Rock N Roll Consciousness(ロックンロール・コンシャスネス)
Ecstatic Peace library/ Hostess HSU-10122

<トラックリスト>
1. Exalted
2. Cusp
3. Turn On
4. Smoke Of Dreams
5. Aphrodite

日本盤ボーナストラック
6. Cease Fire
7. Mx Liberty

■ショート・バイオ
ニルヴァーナやダイナソーJrと並びUSオルタナ黄金時代を代表するバンド、ソニック・ユースのフロントマンとして83~11年の間に通算16枚の公式スタジオ・アルバムを発表。ソロで4枚のスタジオ・アルバムと多数のセッション/実験作を発表。12年11月に開催した第3回ホステス・クラブ・ウィークエンダーではヘッドライナーを務めた。13年に新バンド、チェルシー・ライト・ムーヴィングを結成しアルバムを発表。14年10月にはソロ4枚目となるアルバム『ザ・ベスト・デイ』を、17年4月にはソロ5作目となる『Rock N Roll Consciousness』をリリース。
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【黄金週間ヲタ活日記】ヤナミュー/ネクロ魔/偶ドロ/BiS/レッポコ/おさかな/モ!/アミーナ/ハウプト/でんぱ(待)

2017年05月08日 00時55分00秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


『黄金週間』だから好きな娘とずっと一緒に過ごしたいという欲望はない訳ではないが、あの娘と会えるのは現場だけ、しかも二人だけの時間は特典会という衆人環視環境での極僅かな間だけ。露出癖がある訳でもなく、時間を愛惜しむあまり言葉を失い手が震え視線が定まらず警戒心を抱かせる挙動不審者と紙一重のヲタクとアイドルの距離の黄金比を求める方程式を見いだす為に、黄金週間の接触レポート提出を自らに義務づけた。

2017年 4月 30日 (日曜日)
ヤなことそっとミュート リリイベ
会場:ヴィレッジヴァンガード高円寺店
時間:18:00〜
入場形態:観覧無料
内容:トーク



ヤナミューのCD『BUBBLE』及び写真集『BUBBLE FILM』リリース記念トークショー。メンバーがヴィレヴァンのお気に入り商品を紹介するという趣向。筆者にとってヴィレヴァンはまるで迷宮のようで目的の商品になかなか辿り着けないが、イマドキ女子は何処に何があるか直感で分かるようだ。メンバー全員意外にサブカル好きなのに好感を持った。CD1枚購入(¥2500)で特典券2枚GETし、推しメンなでしこと個別チェキ+サイン&おしゃべりタイム。私服姿に至福の一瞬を愛惜しんだ。


2017年 5月 1日 (月曜日)
レッポコ&ヤナミューのちょっとお仕事☆/レッツミュート&BUBBLEリリイベ
場所:新宿MARZ
Open 17:00 / Start 17:30
料金:入場無料+2D(¥1,200)



レッポコ&ヤナミューのちょっとお仕事☆


第一部は某新商品のプロモーションビデオのために、レッポコの千歳ちの、琴海りお、ヤナミューのなでしこ、南一花の4名のスペシャルユニットのライヴ風景を撮影。抽選でコラボTシャツが当たり、前列で盛り上がるエキストラ役を務めた。一花がでんぱ組『おつかれサマー!』PVに観客役で出演したことを告白した。

レッツミュート&BUBBLEリリイベ


第二部は『BUBBLE』リリイベとしてレッツポコポコとヤナミューの2マンライヴ。ほのぼのしたレッポコのステージは過度に盛り上がったPV撮影の疲れを癒してくれた。溜めたエナジーをヤナミューのステージで全開に。新宿MARZのPAから大音量で聴くサウンドの素晴らしさと、白い衣装の4人が前後左右に飛び回るステージングの美しさに惚れ惚れする。終演後またCD1枚購入し、なでしこと個別チェキ+サイン&お話タイム。二日連続で接触できる至福に雌伏するしかない。

ヤなことそっとミュート『レッツミュート』2017.5.1@新宿MARZ



2017年 5月 4日 (木曜日)
ギュウ農フェス 春のSP@新木場スタジオコースト

電撃ネットワークのギュウゾウが地元栃木県を盛り上げようと2015年に立ち上げたイベント。3年目に突入する今年の春のメインエベントとして新木場スタジオコーストにて開催された。他のアイドルフェスに比べオルタナ系の出演が多く筆者の推しも複数出演。12:30開演だが、体力面を考えて推しのネクロ魔から観ることにした。出演時間を勘違いして、ギリギリに会場に着く羽目になった。

●NECRONOMIDOL


ギュウ農ステージ(メインステージ)にネクロ魔が登場。昨年の夏にZEPP TOKYOに出演したが、新メンバーでは初の大舞台。目黒鹿鳴館や新宿ロフトで効果を発揮してきた暗黒系のパフォーマンスが、スタジオコーストの広い会場全体に拡大し、フロアを振動させる重低音と共に空気をネクロ魔色に塗り替えた。特に『ケレス』でセンターを務めた夜露ひなの赤いリボンが鮮烈に目に焼き付いた。セトリ1.SKULLS IN THE STARS 2.KERES THANATOIO 3.END OF DAYS 4..ITHAQUA

●偶想Drop


下克上ステージ(テントステージ)は2011年2月末に開催されたロックフェス「I'll Be Your Mirror」で灰野敬二が出演した会場。メインステージはモッシュ/ダイヴ禁止だが、テントステージは放任。世界一過激なアイドル偶ドロだからフロアの3分の2はダイヴとモッシュとリフトの嵐。闘牛場に観客が雪崩れ込んで来たように見える。

20170504 偶想Drop ギュウ農フェス 春のSP 新木場Studio Coast


途中退場してネクロ魔特典会へ。ドリンクラウンジの数カ所で同時に複数のアイドルが特典会を実施している。ネクロ魔列は他より長かったが、滞ることなく瑳里、夜露ひな、今泉怜とチェキ&接触を楽しんだ。

●sora tob sakana
ギュウ農ステージでポストロック系ユニットsora tobu sakana通称オサカナ。ブクガ(Maison book girl)と並ぶ変拍子サウンドで知られるが、ブクガよりもっとバーチャル感が強い。クールなポストロックもいいが後半のダンスビートのエレクトロの方がフェスには似合うと思った。

●amiinA
こちらもエレクトロサウンドが特徴の二人組アミーナ。スケールの大きい世界観をシンガロングする姿を観るとジャングル大帝やライオンキングの場面が頭に浮かぶ。オーディエンスを巻き込むパワーはフェスにピッタリ。

●ヤなことそっとミュート


定評のあるサウンドへの拘りが遺憾なく発揮されたヤナミューのステージはアイドルよりもロックフェスに相応しい。メンバーの表情がいつも以上に真剣なのは、パフォーマンスに入り込んでいる証拠。彼女たちに生バンドは必要ない。バンド以上にロックだから。

●BiS



ヤナミューをほぼ最前で観ていてそのままBiSが始まった。予想通りの圧縮で、もみくちゃにされ辛いので、三曲目で下手に避難。離れてみてもパフォーマンスの魅力は十分伝わる。旧BiSナンバーから新ナンバーへ流れても堕ちないテンションはさすが。それにしてもペリウブの笑顔は素晴らしい。

BiS終わりでヤナミュー特典会。やはり長い列。なでしこと黄金週間3回目の接触。至福の時はあまりにも短く、黄金週間の終わりも近い。

●ゆるめるモ!
ギュウ農ステージの大トリはゆるめるモ!。4人になってから正式なステージを観るのは実は初めて。勢いに乗るモ!のエナジーはスタジオコーストを4色に染めた。サイリウム現場を観るとでんぱ組への思慕の念が高まる。早くライヴ再開を。

●Hauptharmonie

下克上ステージの進行が遅れていてトリのハウプトの最後の曲をチラ見。元モ!のもね(現・一花寿)が在籍しているが「4月のツアー後解散」と発表されているのでどうなることやら。

我が天使
早くしないと
下克上

でんぱ組.inc「Dear☆Stageへようこそ♡」【副音声ver.】幕神アリーナツアー2017@幕張メッセ





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灰野敬二(不失者) 生誕記念公演@高円寺ShowBoat 2017.5.3 (wed)

2017年05月06日 01時29分40秒 | 灰野敬二さんのこと


灰野敬二 生誕記念公演
開場17:00 開演17:30
前売 ¥4,320 / 当日 ¥4,860
出演:灰野敬二(g, vo, electronics, rhythm machine, experimental mixture etc.)
シークレットあり

灰野敬二65歳の誕生日記念ライヴ。今更ながら気付いたのだが、通常「生誕ライヴ」とはグループメンバーやゲストが多数参加してコラボやセッションを繰り広げ、最後はステージ上で誕生ケーキでお祝いする形式が主流である。アイドルの生誕イベントでは本人に秘密でメンバーやファンが用意する「サプライズ」企画(例えば一斉にサイリウムを点灯する)がお約束。しかし灰野の場合はライヴをするのは灰野本人一人きりで、しかも3〜4時間演奏して拍手で終わり。客席からは「おめでとう」の声もない。撤収後にスタッフや関係者とのささやかな誕生パーティがあるとはいえ、世間一般の生誕ライヴとしては極めて異例である。灰野はこんな誕生日を20年以上も続けてきた。そして今年は「シークレットあり」という文字が。ファンからの「サプライズ」ではなく、誕生日を迎える本人から秘密のプレゼントがあるとはこれまた異例である。



爽やかな初夏を思わせる快晴の日。暑過ぎもせず穏やかな憲法記念日に高円寺の地下倶楽部に秘密を求める観客が集まった。物販にはフランスで発行された灰野本も限定販売され、直ぐに売り切れた。筆者は10数年通っているが、毎年新しいファンが増えているような気がする。少なくとも観客の平均年齢は20年前と殆ど変わっていないに違いない。つまりファンが年々入れ替わっている訳だろう。活動歴40年を超えるベテランアーティストとしてはこれまた異例なことではないか?アーティストの年齢と共にファンの平均年齢も上がって行くのが普通だから。

ライヴはヴォーカル・ソロでスタート。神についての詩を歌う声をループで重ねて行く。幾重にも交わった声がいつしかDJセットのグレゴリオ聖歌に代わっていた。3台のCDJから様々な音楽や音響が立ち現れては消えて逝く。同時にエレクトロニクスやドラムマシーンも加わり、分裂症の夢の中のBGMのように思えてくる。始まって一時間しか経っていないのに意識が朦朧としてきた。ヒップホップやラップ、クラフトワークまで交えた音のレイヤーは、文字通りExperimental Mixtureである。CDのピアノに乗せてフルートを吹いたパートは、完全に生ピアノとのデュオ演奏と錯覚/幻聴させる美しさ。



ダラブッカを叩き始めたところで二人のミュージシャンがステージに登場。不失者のベーシスト森重靖宗とドラマーRyosuke Kiyasuであった。二人が加わってからも灰野はDJとエレクトロニクスを演奏、ドラムマシーンでタイトなビートを鳴らしたりするが、二人は不失者のリズムを保ち、分断する打撃音を積み上げて行く。Experimental Mixtureとバンド(不失者)のコラボレーションという初の試みこそが本公演の「シークレット」であることが明らかになった。複雑というよりも孤立した複数のリズム(律動)が同時多発しながらも、全体でひとつの生き物となり、ケルベロス、キマイラ、阿修羅、スフィンクス、八岐大蛇、セイレーン、ヴィシュヌへと音の姿が変化(へんげ)していくのを感じた。意識が朦朧(あっち)と覚醒(こっち)の隙間に忍び込む感覚は、今までになく新鮮だった。始まってから3時間経ったところで休憩。



休憩中にエレクトロニクスやDJセットが片付けられ、灰野がギター&ヴォーカルのバンド形態の不失者がスタート。前半の冷徹なエクスペリメンタリストの顔からロッカーの顔に変わったトリオが産み出す容赦ないハードロックが観客の耳をやさしく蹂躙する。それに応じて客席の熱が上がり、轟音を甘受する歓びが会場を満たした。そこには生誕を祝う気持ちだけではなく、この瞬間この場に居る奇跡への感謝の気持ちもあった、というより大半かもしれない。ステージ上の3人もまた同じ気持ちを味わっているに違いない。「生(LIFE)」への感謝、それこそライヴでしか共有できない音楽のシークレットであり最大のサプライズなのだから。

今年もまた
誕生日が来る
サプライズ

<灰野敬二ライヴ・スケジュール>
5月6日(土)東京・新宿NINE SPICES 
JAM FES 2017 
一般:¥2,000 + [D別]
高校生以下:¥0 + [D別]
※リストバンド着用で8日間・全会場往来自由の公演になります。
※18歳未満のお客様は22時以降の入場が出来ません。
出演:
THE HARDY ROCKS  
【灰野敬二(Vo)/川口雅巳(Gt)/山崎怠雅(Gt)/なるけしんご(Ba)/片野利彦(Dr)】
20:00〜出演予定



5月13日(土) 新宿JAM
Nightclub of Particulates
開場 19:00 開演 19:30
料金 前売3500円 当日4000円(共に1ドリンク600円別)
渚ようこ(演奏:花園臨界実験所 (ギター・ベンジャミン・オイカワ、ベース・的場慎太郎、オルガン、ピアノ・たけやん(鍵盤屋)、ドラム・長谷革ナオヤ)
躍り子・デリシャスウィートス
灰野敬二( 本イベントの為に「哀秘謡」を再結成。メンバー未定)
DJ:DJ2741




5月21日(日) 中華人民共和国 深セン B10 Live, North District of OCT-LOFT
第四届明天音乐节 4th TOMORROW FESTIVAL

8:00pm 11:00pm
预售 Presale ¥100;现场 At Door ¥120

不失者 Fushitsusha: 
灰野敬二 Keiji Haino - 人声 Vocals / 吉他 Guitar
森重靖宗 Yasumune Morishige - 贝斯 Bass
喜安亮介 Ryosuke Kiyasu - 鼓 Drums




6月9日(金) 東京・大岡山Goodstock Tokyo
灰野敬二 × SOON KIM
18:00開場 19:00開演 
前売4,000円/ 当日4,500円
出演:
灰野敬二(g, etc.)
SOON KIM(as)




6月12日(月)東京・六本木 Super Deluxe
『WAIT UNTIL DARK』
open 19:30/start 20:00
前売り 3000円/当日 3500円(ドリンク別)
LIVE:
灰野敬二
Giovanni Di Domenico
石橋英子
Joe Talia




6月25日(日)東京・六本木 Super Deluxe
Tokyo Flashback P.S.F. 発売記念
~Psychedelic Speed Freaks~
「生悦住英夫氏追悼ライブ」

open 15:30 / start 16:00 3.000 Yen adv / 3.500 Yen door (ドリンク別)
*入場料はP.S.F. Records 創始者、生悦住氏のご遺族へのお見舞金となります
予約受付
公式HP
出演:
灰野敬二+今井和雄
マヘルシャラルハシュバズ
Ché-SHIZU
馬頭將器+ 荻野和夫 (The Silence, ex:Ghost)
三浦真樹+横山玲
成田宗弘 (High Rise)
川島誠
à qui avec Gabriel
ヒグチケイコwith ルイス稲毛
長谷川静男
.es
冷泉
平野剛




7月3日(月)東京 新代田 Fever
SUMAC Japan Tour 2017
open 18:30 / start 19:00
前売 \4,500 / 当日 未定 (ドリンク代別)
問い合わせ: Fever 03-6304-7899
LIVE:
SUMAC
SUMAC with 灰野敬二
ENDON

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【音源付セトリ公開】異端DJの紡ぎ出す秘教音楽イベント『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.1』@西麻布BULLET'S 2017.5.2 (tue)

2017年05月05日 00時38分37秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.1
踊れないDJに特化したDJイベント
異端DJたちの紡ぎ出す異端音楽や異端映像に塗れる秘教的儀式

Avantgarde, Noise, Industrial, Dark Ambient, Neofolk, Punk, Hardcore, Black Metal, Middle-east, Ethnic, Ritual, Medieval, UnderGround,… Everything Weiredness About Music!

日時 2017年5月2日 19時 開場・開演 22時30分 終了予定
場所 西麻布Bullet’s



Movie : Solve et Coagula (A movie of Matamorphic Ritual Theater by Orryelle Defenestrate )


19:00~19:30 
DJ Qliphoth クリフォト(aka 宇田川岳夫)
- Ritual music, Black Metal, Neofolk,Heathan music,etc.


1: Magdalith - Alaç Libbi B'Adonaï


2: Svarrogh - Heiliges Blut


3: Schattenspiel - Sturmwarnung (Featuring Barbarossa Umtrunk)


4: Tethrippon - Dominant Of Senses


5: Ah Cama-Sotz - lughnassadh | rite I |


6: White Ashes Bild, Schrift & Tontraeger Manufaktur - Kybalion

7: This Morn' Omina - Capricorn


8: Karma Marata - Das Letzte Siegel Ist Gebrochen


9: Magdalith - Eli, Eli, lama Azavtani


10: Igniis - The Hamphorasch



19:30~20:00 
DJ Bothis ボティス (aka Ryo Yamada MSS)
- 戦争系中世マーシャル、デスインダストリアル、アポカリプティックダークアンビエント、友川カズキ系ブラックメタル


1 : BLOOD AXIS&LES JOYAUX DE LA PRINCESSE - La FOLIE VERTE


2 :BLOOD AXIS&LES JOYAUX DE LA PRINCESSE - VARIATIONS MUSICALES...
3 :L'Acéphale - hitori bon odori


4: ARDITI - Bless Our Arms


5: APOPTOSE - Hexenring


6: APOPTOSE - Violet Silence


7: DEAD RAVEN CHOIR - Kigi Wa Haru


8: SINGULAR CLEANSWEEP OPERATIONS - Funeral 



20:00~20:40 
DJ Asmodeus アスモデウス(aka 持田保)
- "あなたの聴かない世界"で取り上げるアイテムのドープ暗黒方面中心にチョイス


1:BOBBY BEAUSOLEIL & THE FREEDOM ORCHESTRA / LUCIFER RISING (LUSIFER RISING OST)


2:ALEJANDRO JODOROWSKY / TRANCE MUTATION (THE HOLY MOUNTAIN OST)


3:HAXAN OST (WITH WILLIAM S. BURROUGHS)...


4:出口王仁三郎 / 真の信仰


5:BANGI VANZ ABDUL / KAOTAOATOAK


6:NURSE WITH WOUND / COLD


7:TERRY RILEY / YOU'RE NOGOOD


8:MALARIA'N MOTORCAR / NIXONG

9:新宿メガフォース / 1999 (LET'S GO 1999)


10:ARTHUR LYMAN / TABOO


11:ROBERT X. PATRIOT / DUAL CONDEMNATION OF PATHCTIC DESPERATION



20:40~21:20 
DJ Paimon パイモン (aka モッピー)
- 日本のアンダーグラウンド音楽


1: Chen Yi / Stand Up


2: 小長谷淳 / 睡り


3: 岩田侑三 / Distance Of Memory


4: The Gurdjieff / Oratorio


5: MLD / Megalith


6: NG / Ambivalence


7: Phew / うらはら


8: 浅川マキ / 夢なら


9: Slap Happy Humphrey / 地平線


10: Grim / Mooncalf's Waltz


11: Onna / コルティジアーナ ダル ベーロ  



21:20~22:00 
DJ Necronomicon ネクロノミコン(aka 剛田武)
- The Lowest Form of Music

1: 滲有無/Untitled (33RPM Side B)


2: NOISE/地球は青い


3: NORD/utopie


4: 渚にて/Me, On The Beach


5: タコ/Untitled (タコ・セカンド Side A)


6: NECRONOMIDOL/あたいの爪痕


7: JOHN DUNCAN/RIOT


8: KATRA TURANA/MORTERA IN THE MOON LIGHT


9: THE GEROGERIGEGEGE/昭和Pt.1


10: 朝生愛/甘いひびき


11: 阿部薫/Alto Improvisation No.1


12. ゆるめるモ!/SWEET ESCAPE


13. NULL/Ultima Humachine


22:00~22:30 
Talk『地下音楽の霊的衝動』
参加DJ+ Secret Guest 武田崇元

オカルト研究の第一人者にして雑誌『ムー』の創刊時からの顧問である武田崇元を迎えての座談会。オカルトと音楽、VRの現在など興味深い話題。

ブレインマシンKASINA


タコからの   ♪草葉の陰から一生呪い続けてやる
ネクロ魔経由  ♪賽の河原での積み石
ゆるめるモ!  ♪終わらない Sweet Escape



次回開催に乞うご期待!
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【Disc Review】極私的東京地下音楽シーン回想録〜『V.A. / Tokyo Flashback P.S.F. 〜Psychedelic Speed Freaks〜』

2017年05月03日 03時18分26秒 | 素晴らしき変態音楽


『V.A. / Tokyo Flashback P.S.F. 〜Psychedelic Speed Freaks〜』

2017年5月24日発売
SUPER FUJI DISCS FJSP271/272 (2CD) 2,800円+税

Disk 1
1. White Heaven / OUT
2. 今井和雄 / Delay 160715
3. Acid Mothers Temple & The Melting Paraiso U.F.O. / Pink Lady Lemonade
4. マヘルシャラルハシュバズ / いけえずみさん
5. Kim Doo Soo / 野花
6. .es / 暁の歌
7. à qui avec Gabriel / ほばらみ
8. 静香 / 狂気の真珠
9. 浦邊雅祥 / “Alto Saxophone Solo”
10. 灰野敬二 / 遠ざかりはしない
11. Overhang Party / 今立ち現れる

Disk 2
1. ヒグチケイコ with ルイス稲毛 / Nothing Is Real 002
2. Ché-SHIZU / 皇帝〜伝えよ
3. High Rise / Outside Gentiles
4. 冷泉 / Untitled
5. Ghost / Blue Link
6. 長谷川静男 / Low Blues
7. 不失者 / お前
8. 川島誠 / 窓からの輝き
9. 平野剛/ For Rains
10. にせあぽりあ / 空の蒼に染まず詠う
11. 近藤秀秋 / ソナタ第 1 番ト短調 BWV1001

『東京フラッシュバック』の極私的地下音楽シーン回想録

『Toyko Flashback』とは因果なアルバムタイトルを付けたものだと思う。「Flashback/フラッシュバック」とは文字通り「過去の記憶が光のように突然蘇ること」であり、映画等では「回想場面」のことである。70年代終わり、パンクムーヴメントの影響で60年代ガレージ/サイケデリック・ロックがパンクのルーツとして発掘され、数々の有名無名の音源が盤起こしのブートまがいのレコードで多数再発された。その中に『Flashback』というタイトルのサイケ本やコンピレーションもあった。80年にレコードショップ「モダーンミュージック」を開店した生悦住英夫は当時そうした知られざるサイケのレコードを熱心に売っていたという。PSFレコードを立ち上げ、90年代の日本のライヴハウスシーンの有望アーティストのコンピレーションをサンプラーとしてリリースしようとした時に彼の頭に浮かんのがだ10年前に使われた『Flashback』だったのだろう。よく考えれば、今現在活動し、将来を有望視するバンドの紹介に「過去の記憶の回想」を意味するタイトルをつけるのは矛盾している気がする。しかし『Tokyo Flashback』シリーズが日本よりも海外で人気を博し、生悦住の目標通り日本のアンダーグラウンドシーンを海外に紹介する結果になったのだからこのタイトルも正解だったのかもしれない。1991年〜2011年に8作リリースされたこのシリーズの最新作がPSFレコードの最後の作品となり、急逝した生悦住への追悼アルバムになったことで、やっとタイトルの意味を全うすることが出来たと考えるのは罰当たりだろうか。

80年代前半に東京の地下音楽シーンの深部に身を置いた筆者が、86年大学卒業と共にシーンから離れ、所謂メジャー予備軍であるインディーズに興味を惹かれたことは、拙著『地下音楽への招待』の最終章に記した通りである。同時に、地下シーン自体が結束力を失い、それぞれ別の方向へ分かれて行った様相は、本文に登場する当事者の多くが証言している。しかし「地下音楽」の火は消えること無く、90年代に「東京Psychedelicシーン」として再び脚光を浴びることになるのである。その最大の貢献をしたのが『Tokyo Flashback』シリーズであることは言うまでもなかろう。もし『地下音楽への招待』の続編があるとしたら、東のPSF・西のAlchemyを中心とする90年代の地下音楽の「場の創造者」を取り上げることも一案だ。もちろんそこには世界的な「JAPANOISE」ブームの分析も必要になる。その部分は『DOKKIRI!!』の著者であり、90年代にPublic Bathレーベルで日本のノイズを海外に知らしめた張本人である加藤デヴィッド・ホプキンスの力を借りたい。

 
LOFT BOOKS『地下音楽への招待』特設サイト
【書評】ドッキリ!〜日本の自主制作音楽 1976-1989 歴史と案内/加藤デイヴィッド・ホプキンス

閑話休題。
将来を語るのは本稿の主眼ではない。本題に戻って筆者の個人的な回想を記そう。地下音楽の場からは足が遠のいたが、サイケの再発やレア盤蒐集にハマりモダーンミュージックに通うようになった。大学卒業後も続けていたニューウェイヴバンドRAJIOは88年に解散し、別のメンバーを入れてFLOWER TRIPというバンドを結成する。バンド名から想像が付くと思うが”サイケデリックロック”をやろうとした。併しそれは多分にスタイルとしてのサイケ、つまりギミック的な楽器編成(シタールやタブラやフルート)、ファズやワウペダルや変拍子の多用、サイケデリックペインティングの衣装やステージであった。ライヴではお香を焚き、ステージ後ろにタイダイ模様の幕を貼った。UKロックやUSオルタナロックのサイケ志向にも影響された。モダーンミュージックのサイケコーナーを漁ったついでに購入したG-Modernにもサイケ関連記事が出ていたが、入手困難なレアなレコードばかりで余り参考にならなかった。それでも数少ないサイケ情報は貴重だった。『Tokyo Flashback』も最初の頃は発売と同時に購入した。しかしG-Modern同様に「精神的サイケ」主義のバンドが多く、恐れ多くて自分のバンドを『Tokyo Flacshback』に売り込もうという気は全く起きなかった。



当時のライヴハウスシーンはバンドブームやイカ天ブームの余波でビートパンク系のバンドが多く、普通にブッキングすると若いタテノリバンドばかりで客層も音楽性もマッチしなかったので、90年ころから『アートロック宣言』という自主企画イベントを始めた。サイケ感覚を持ったバンドに声をかけライヴハウスに売り込んだ。93年に出演バンド3組でコンピレーションCD『アートロック宣言』を自主リリース。都内のレコード店に手持ちで委託販売を依頼した。モダーンミュージックにも行って偶々お店にいた生悦住に打診したところ「ああ、そのCDなら聴きましたよ。“TOKYOアンダーグラウンドシーン"と書いてあるから」との返事。委託販売できますか?と尋ねたところ「サイケデリックはなかなか難しいですからね」と返された。やはりこの店の眼鏡には適わなかったと思いすごすごと引き下がった。当然ながら「難しい」とは売れないという意味ではなく、本物のサイケデリックを名乗るのは簡単ではない、という意味であった。



それからはや24年経ってリリースされた最後の作品。灰野敬二、不失者、Acid Mothers、マヘル、浦邊雅祥、Overhang Party、Ché-SHIZU、長谷川静男、平野剛は当時からライヴを観ていた。White Heaven、Kim Doo Soo、 静香、High-Rise、Ghostはライヴは観ていないがPSFのレコードやCDで聴いていた。今井和雄、.es、à qui avec Gabriel、ヒグチケイコ、冷泉、川島誠、近藤秀秋はここ5年くらいの間にPSFとは無関係なところで知り合った。唯一名前を知らなかったにせあぽりあは、Ghostのメンバーによる即興ユニット。ということですべてが筆者の記憶回路の中にある名前である。このアルバムは間違いなく筆者の『東京の回想場面』のサウンドトラックと言っていい。しかしながら『記憶』とは過去の出来事だけではない。未来の経験も時と共に『記憶』となることを考えれば『フラッシュバック』とは『今現在』を記録する作品に相応しいタイトルであること明らかだろう。

PSF
東京フラッシュ
バックオーライ


JazzTokyoレビュー:#1408 『V.A. / Tokyo Flashback P.S.F. 〜Psychedelic Speed Freaks〜』

●ライヴイベント
5月23日(火) 高円寺 ShowBoat http://www.showboat1993.com/
P.S.F. Records 生悦住英夫氏追悼ライブ
~キム・ドゥス東京公演」


18時30分開場、19:00時開演 
前売2500円、当日3000円 (plus drink)
出演: キム・ドゥス、Indian Sonnie(ゲスト)、川口雅巳ニューロックシンジケイト、馬頭將器(The Silence, ex: Ghost)、冷泉


6月25日(日)六本木SuperDeluxe
Tokyo Flashback PSF 発売記念
~Psychedelic Speed Freaks~
生悦住英夫追悼ライブ


開場 15:30 / 開演 16:00
料金 予約3000円 / 当日3500円 (ドリンク別)
*入場料はご遺族へのお見舞金となります
出演:
灰野敬二 + 今井和雄
マヘルシャラルハシュバズ
Ché-SHIZU
馬頭將器 + 荻野和夫 (The Silence, ex:Ghost)
三浦真樹(ex: 静香)X横山玲
成田宗弘 (High Rise)
川島誠
à qui avec Gabriel
ヒグチケイコ
長谷川静男
.es
冷泉
平野剛

予約 https://www.super-deluxe.com/room/4292/


●ギャラリー展示企画
6月11日(日)〜 6月18日(日)南青山Art & Space ここから
Modern Music / P.S.F. Recordsの軌跡

80年代より日本の最も先鋭的な音楽を紹介し続けてきた生悦住英夫が、2017年2月27日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)のために死去しました。享年68歳。
時代や状況に求められた回答のような音楽ではなく、自己の律の赴くままに奏でられた自然体の音楽を世界へと発信し続け、日本の前衛音楽の新たな鉱脈を見出し、世界中のサイケデリック、即興、ノイズ、アヴァンギャルド・シーンに多大な影響を及ぼし続けてきたP.S.F. Records / Modern Music 生悦住英夫の仕事を、200タイトルを超えるCDやLPのジャケット、G-Modernの展示などにより振り返ります。

入場無料
月〜土 12:00〜20:00/日 12:00〜19:00(最終日は18:00まで)/会期中無休
Art & Space ここから
〒107-0062 東京都港区南青山2-27-20-2F
tel 03-6434-7547
http://www.cococara-minamiaoyama.com
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【Disc Review】渦巻く青の退廃と官能〜『蓮見令麻 Rema Hasumi/Billows of Blue』

2017年05月01日 00時15分15秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


Rema Hasumi / Billows of Blue

CD Ruweh 004 / 2017

Rema Hasumi (piano, voice)
Masa Kamaguchi (acoustic bass)
Randy Peterson (drums)

1 Vers Libre I(自由へ I)
2 Still or Again(まだ それとも また)
3 Nocturnal(夜の出来事)
4 Vapors of Voices(溜め息の水煙)
5 Keep My Water Still(私の水面は静かなまま)
6 In The Mists of March(三月の霧の中)
7 Billows of Blue(渦巻く青)
8 Vers Libre II(自由へ II)
*邦題は筆者

Recorded June 2016 at Oktaven Audio
Engineered by Ryan Streber
Mixed by Pete Rende
Mastered by Luis Bacque


REMA HASUMI Official Site
Bandcamp:Rema Hasumi - Billows of Blue

渦巻く青の退廃(デカダンス)と官能(エロティシズム)

蓮見令麻(はすみれま)とは実に洒落た名前である。筆者がこの名前から思い出すのはフランス文学者であり東大教授のちの総長・蓮實重彥(はすみしげひこ)である。筆者が東京大学教養学部在籍時(1982~3年)、氏の授業は大変な人気で、特に筆者が在籍していた仏語クラスでは大多数が申し込んでいた。確か定員制で選抜か抽選かがあった気がする。筆者が仏語を選んだのはサルトルやコクトーへの漠然とした憧れでしかなく、入学後に憧れの対象がクルト・ワイルやドイツ歌曲に移行し独語のブレヒト読解ゼミを受講したため、蓮實氏の知己を得る機会はなかったが、画数の多い名字と「重」の入った名前と晦渋な映画評論の内容から、気難しくて真面目一辺倒な人物をイメージした。その印象は昨年の三島由紀夫章受賞時の記者会見で裏付けられた。
蓮實重彦さん、報道陣に「馬鹿な質問はやめていただけますか」 三島由紀夫賞を受賞

音楽サイトJazzTokyoの「Jazz Right Now」で蓮見令麻の連載が始まったとき、前任の吉田野乃子のゆるふわな文章と真逆の硬派で学究的な文才に感心すると同時に畏怖の念に打たれた。その時はまだ蓮見の演奏を聴いたことがなかったが、その文筆と知的なプロフィールからイメージしたのは、ニューヨークのロフトで独り求道的に己の芸術を研ぎ澄まし、あわよくば共演者を洗脳して己の学派に改宗させようと試みる宣教師、もしくは情け容赦ない司法の徒の姿であった。具体的にはナチス強制収容所での好色な拷問行為で知られる女看守イルゼ・コッホ(Ilse Koch)である。



Various ‎– Für Ilse Koch (1982 / Come Organisation ‎– WDC 881021)


そんな妄想をしていたところ、2016年秋に一時帰国した令麻に初めて会った筆者は、思いのほか柔らかな物腰に安堵するとともに切れ味鋭い美貌に見とれてしまい会話の内容を殆ど覚えていない骨抜き状態に陥った。彼女はイルゼ・コッホではなく『愛の嵐』のサスペンダー悩殺娘を演じるシャーロット・ランプリングに違いない。もはや溢れ出る妄想の嵐を留めることは出来なかった。



【TRAILER】The Night Porter/愛の嵐


令麻は故・菊地雅章への敬意をことあるごとに語っている。恥ずかしながら筆者はプーさんと呼ばれるこのピアニストを語れるほどの知識を持っていない。2000年代初頭に息子・菊地雅晃(b)と変拍子ドラマー吉田達也とで結成したSLASH TRIOは何度か観た。ハードコアな演奏は衝撃的だったが、シリアス一辺倒の姿勢に近付き難い『壁』のようなものを感じた。令麻はその壁の内側に入り込めた数少ない演奏家のひとりといっていいだろう。

菊地雅章 The Slash Trio - Slash 1° (Version-A)


『Billows of Blue」は2015年の『UTAZATA』に続く令麻の2枚目のリーダー作。ランディ・ピーターソン(ds)とマサ・カマグチ(b)を迎えて2015年に結成した自己のトリオのデビュー作である。白いシーツの上をネコが歩くような繊細かつ大胆なピアノのせせらぎと、べースとドラムの逸る気持ちを焦らすような気怠いヴォーカルは、聴き手の矜持を正す高潔な美意識に貫かれている。その一方で、凛とした瞳の後ろに漲るエモーションに不埒な妄想を逞しくして、朝日の差し込む部屋の寝乱れたベッドを夢想して法悦に浸るのも良かろう。克服すべき『壁』が高ければ高いほど、征服の歓びは大きい。失いかけた野性のハンターの遺伝子を活性化するのが『渦巻く青』の8編の私小説なのである。ふと気がつけば令麻と過ごした47分の夢の充実感は、心の遥か深く禁断の官能の園まで達していた。

Rema Hasumi - "Billows of Blue" Recording Session


青い波
飲み込まれていく
夢の精

Nocturnal Emissions - Tissue of Lies LP


コメント
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