グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

今度はオス

2009年05月31日 | 
今日は先週にひき続き、山に鳥見をしてきました。
今日は鳥見に参加のお客様と鳥ガイドのがんまさんと、さらに私や他スタッフもいたので賑やかで楽しい一時となりました♪
人が多いという事は、鳥や楽しい出来事を見つけだす目が多いという事なんですね^^

鳥見のほうはがんまさんから報告してもらうにして、私はその後の山散策にて見つけた生き物のお話をさせていただきます。

なんとうまい具合に、先週の日記でお話したマルハナバチの、今度はオスがいました!
満開のウツギにせっせとお食事に来ていますが、オスは花粉ダンゴを作りません。
家族のためにダンゴを作って持ち帰るのはメスなんですね。

ちなみにそろそろ終盤を迎えるツツジの花には相変わらずメス達がせっせと群がって、ダンゴをこしらえていました^^

どちらも花達にとっては大事な運び屋さんですね。
かわいらしいまんまるな姿でしばし私達を和ませてくれました!

(友)
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キジ

2009年05月30日 | 
今日、緑の草原でキジを見つけました。
顔を真っ赤にお化粧した立派なオスです。

顔だけでなく体も綺麗な装いなのですが、警戒心が強くなかなか全身を現してくれません。
今の時期は姿よりも鳴き声でその存在を知ることが多いです。
このオスも鳴き声で気付きました。




ぜひほろ打ちの瞬間を撮りたい!!と、じーーーっと待っていると・・・





近くにいたメスも姿を現してくれました。
こんなカワイイ彼女を隠していたなんて!!(笑)


2羽は付かず離れずゆっくりと草原を移動していきました。




オスはとても派手ですがじっとしているとどこにいるのかまったくわかりません。
メスはなおさらです。

犬や猫、人間などが近づくとギリギリまでじっとしています。
できれば自分に気付かずに通り過ぎて欲しい・・・と思っているのでしょう。
もうダメ!!と感じた瞬間に足元からいきなり飛び立ちます。
人間は心底ビックリです。
今まで何度心臓が止まりそうになったことか・・・(笑)
コジュケイも同じです。




このオスは私に気付くと「コー、コー」と小さく優しく鳴いてメスに注意を促していました。
鳥の世界でも優しいオトコはもてるようです。


ほろ打ちは撮れませんでしたがいい場面に遭遇することができました。


 がんま

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淡水のカニ

2009年05月29日 | 哺乳類、爬虫類、他

小さい上に、ピンボケで済みません。
薄暗い水場で、久し振りに出逢ったサワガニに、
あわてて撮った一枚がこれです。

時々ウチでは、自家製の天然酵母を使って
パンを焼いています。
塩素消毒されている水道水は、
菌の発酵にあまりよくないようなので、
湧き水を汲みに行って使っています。
このサワガニは水汲みの時に見つけました。

泉津、野増、筆島海岸など何箇所か
昔からの水源が今も大切に使われています。
コーヒーやお茶、炊飯の水などに汲んでいく方たちがいます。
昔、水汲みは女性の仕事で、
重い桶を頭の上に乗せて運んだ時代もありました。

大雨が降ると流れる枯れ沢ばかりの大島ですが、
谷の途中などにも小さな湧き水と祠を見かけることがあります。
そんな谷の落ち葉や石の下にサワガニがひそんでいます。
大島の七不思議のひとつと云われるのは、
一生を海で過ごすことのないサワガニが、
どのように島に来たのか不思議なのです。

サワガニがいたり、飛べない虫がいたり、
寒い地方に母型が求められる植物が多かったり。
大昔は島ではなく、地続きだったことがある・・・と
考えた方がスッキリするようです。
もっとも数万年から20万年以上も前の
氷期の出来事だとか。

(なるせ)
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憧れのシロマダラ

2009年05月28日 | 哺乳類、爬虫類、他
今日はあいにくの雨と、強い北風のさえない天気となりました。

しかし、我がチームの元気なスタッフ達は少々の悪天候ではへこたれません。午後1時、予定していた磯観察に出発!長靴にレインコートを羽織り、潮だまりで何か見つけては喜ぶ人間達を、キアシシギが不思議そうに眺めていました。

さて、今日の磯観察の成果はまた別の機会に報告するとして、実はビックニュースがあるのです。

昨日の夕方、友人がとても素敵な届け物をしてくれました。その届け物とは…私の憧れのシロマダラ(ヘビ)です!シロマダラはある程度の生息数はいるみたいなのですが、夜行性でその姿の目撃例は少なく、「幻のヘビ」と呼ばれています。会いたくてもなかなか会えないヘビなんです。そのヘビが昼間から人前に出てくるとは!

シロマダラは食べ物の好みがうるさくトカゲしか食べないうえ、トカゲの中でもザラザラしたカナヘビは嫌いだとか…。でもトカゲは夜眠ってしまうし、大島ではヤモリは見たことないし、トカゲの寝込みでも襲うんでしょうか?不思議です。やっぱり謎のヘビですね。

今日の写真は、ペットボトルの中でリラックスしているシロマダラちゃんです。30~40cmの小さな無毒のヘビです。明日発見場所の近くに放す予定です。

北の山方面にお住まいの方、もしも夜に道路を横断中のシロマダラを見つけたら、横断が終わるまで少しだけ待ってあげてくださいね。よろしくお願いします!

(カナ)
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磯の貝達2

2009年05月27日 | 海の生物
大島で「セセリ」と呼ばれている貝があります。
「セセリ」は地方名で。正式にはツタノハガイ科のヨメガサという
その名の通り「傘」の様な形をしている貝です。
潮が引くと長靴で行けるタイドプール等で簡単に観察できます。

このヨメガサ、漢字書くと「嫁傘」です。
名前の由来は諸説有り、小振りで小さな可愛い形から付いたという説や
嫁に使わせるのは、この貝の様な小さい浅い器で十分だ
という「嫁いじめ」に因んだ物も有る位です。

今、小さく浅い傘の様な貝だと書きましたが
これがまた中々厄介で、画像に写っている2個体ともヨメガサです。
何が厄介かというと、ご覧の通り表面の模様が全然違うのです。
大島で代表的な模様だけで4パターンがあり
そのパターンの中間の様な物もあり、
正直どれが本当のヨメガサの模様なのかは分かりません。
しかし、右側の模様が図鑑によく載っている「ヨメガサ」の模様です。

それだけで無く、サイズ・殻の高低・殻表面に入る筋の粗さまで違うのです
ここまで、激しく個体差があると
何を持ってして「ヨメガサ」なのか?分からなくなります。
只、貝の形が後に向けて(写真左)向けて幅広くなる事と
岩肌から剥がして、引っ繰り返すと足裏が灰色っぽい黄緑色になっています。

先に「セセリ」という地方名を持つと書きました
地方名がある物には、食べられたり、生活の一部として必要だったり
そうでなくとも、人々の生活に密着している物が多いです。
このヨメガサの場合は、食べられるのです。
味噌汁に入れたり、炒めたりと非常に美味しいです。

そんなセセリの味噌汁の中を見ると
「うん!? ヨメガサじゃない貝も入ってる」という事が多いです。
ま~ 磯で取れるカサガイ系を総称して「セセリ」と呼ぶのが正しいみたいですね。

大島の宿では、簡単に食べられる事が出来ます。
大島に遊びに来たと時には是非食べて頂きたいですね。

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伊豆大島のホタル

2009年05月26日 | 
 今、伊豆大島は草むらも山も花盛りですが、その草や葉っぱの間をよーく見てみると、なにやら小さな虫たちがたくさん見つかります。バッタの幼虫やイモムシや
テントウムシに小さなガなど。
 
 その中に見慣れない虫を発見しました。どうやらホタルのようです。写真を撮って調べてみると「カタモンミナミボタル」という種類のようです。黒い体の両肩に赤い斑点が入っています。またその周りには胸部全体が赤っぽい「ムネクリイロボタル」も居ました。これをきっかけに別の場所でも探すと結構見つかることがわかりました。(写真はムネクリイロボタルです。)
 
 ただこの両種、ホタルと言ってもあまり強くは発光しない種類のようで、あまり島の人たちからホタルとしての認識は受けていないようです。

 大島には河川はありませんから、ゲンジボタルやヘイケボタルのような水棲ホタルは居ません。しかしこうして陸棲のホタルが複数種いることがわかり、とても嬉しく思いました。

 ホタルのシーズンはこれからです。光らないホタルは意外と身近にもいるものなんですね。

(あまの)
 
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空からスタジアム入り

2009年05月25日 | ツアー
昨日、17名のお客さまを案内しました。その方たちは川崎フロンターレの熱狂的なサポーターの皆さんで、その日開催される味の元スタジアムに飛行機で乗りつけると言うのです。そのために、前日の土曜日に東海汽船の夜行船に乗って朝6時に大島へ到着したのでした。

微妙な空模様でしたが何とか三原山にも登れ霊験あらたかな三原神社に優勝を祈願をしたのでした。(でも私は内心ドキドキもし負けたらどーしょ 小心者なのです)お賽銭を入れるときはみんなでゴールを狙うサポーターモード(神様はたぶん初体験でしょう)

霧が出てきたのでお鉢めぐりはしないで火口見学道へ案内しましたが ここで、なんとビンゴゲームが始まちゃ居ました(え!ここで!他にも開催場所はあるのに…)
恒例らしく、一番高いところでするのだそうです。


そして、調布行きの飛行機も無事飛ぶとのことでわたしもほっとしました。下山バスは船の疲れと山歩きの疲れ、応援の為の体力温存か寝ている人が居たのでガイドはしませんでしたが、 ガイドとしては良くなかったかな…


写真はビンゴ大会会場? 記念撮影後撤収の図です。奥は火口ですが霧で何も見えなかったのです。

今回私は初めてのことが多かったし、サポーターのパワーにとても元気がもらえてとても楽しかった。


3対2で私の予想どおり 川崎フロンターレの勝ち! おめでとう
                       (しま)


コメント (3)
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ハチのお仕事

2009年05月24日 | 
今日、山で鳥見をしていた時の事です。
しばらくここで鳥待ちをしましょう~、という広場で、ブンブンとハチの飛ぶ音。
気になって振り返った先には、まだ満開を保っているツツジについてせっせとお仕事をしているマルハナバチがいました。

甘い蜜はお腹の中へ蓄え、花粉は足にある花粉カゴにせっせとためて「花粉ダンゴ」を作り、巣に持ち帰って女王に与えるそうです。
なんて働きものなのでしょう!?
つまみ食いとか、彼らの世界にはないのでしょうか??

くっきり写真が撮れなくてすみませんっ。
見てわかるでしょうか?
両足に黄色いかたまりがついています。
どんどん大きくして~・・・巣に持ち帰る時、飛ぶのが重そうですよねっ。
彼らがせっせと作った花粉ダンゴは人間にも食べられるそうですが・・・
なんかあんなに一生懸命作業しているのを見たら、横取りする気にはならないですよね。
いつかマルハナバチに出会ったら、ぜひじっくり見てみてください!

彼らは花のミツや花粉をもらっていく代わりに、花の受粉のお手伝いをしていて、そこには植物と昆虫のすてきな共存関係がありました。
奪うだけじゃない共存関係。
今のご時世でまたまた見習うべき点なのかもしれません~!!

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困りません

2009年05月23日 | 植物
今、大島ではいろいろな木の実が野山をにぎわせています。
実りの初夏です。



写真は上からハチジョウグワ、カジイチゴ(オレンジ)、クサイチゴの仲間(赤)、オオシマザクラです。
お皿はカジイチゴの葉っぱ。

ハチジョウグワは少しぬめりがあってとても甘く、実も大きいので食べ応えがあります。
若い樹にも実が付き、すぐ手の届くところにたくさん生るのが魅力です。

ガジイチゴは大島の代表的な野イチゴです。
甘~いものからまったくなんの味もしないものまでアタリハズレが大きいです。
時にはちょっぴり苦いものも・・・。

クサイチゴの仲間はなんだか最近よく見かけるようになりました。
子供のころには見たことがありません(単に記憶から抜け落ちているだけかも・・・)
真っ赤な実は見るからに美味しそうですが、カジイチゴに比べると「甘い!」と感じるものが少ないです。
私が体験した実に限ることかもしれませんが。

オオシマザクラは私たちを花で楽しませてくれたあとに、漆黒の素晴らしい実をプレゼントしてくれます。
しかしこれは採るのが大変!
若い樹には実が少なく、たわわに実った大木では手の届くところに実が生っていることは滅多にありません。
この実も今日苦労して採ってきました。
樹によって甘かったり苦かったりします。

子供のころはよく友達と樹に登って食べたものです。
服に汁を付けて母親に怒られるのはしょっちゅうでした。
紫色の果汁は洗濯しても落ちないのです~。



これらの実は私たちが食べる以上に鳥や虫の大切な食べ物になります。
今年もたくさんでうれしいです。



鳥を見に出掛けても、今ならおやつに困りません(笑)


 がんま

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スダジイの森で

2009年05月22日 | ツアー
今日は2名のお客様と、半日コースを歩きました。

奥様は屋久島のエコツアーに参加されたことがあるとのことでした。ならばぜひ、火山島・大島の、ここにしかない魅力を紹介したいと張り切って山へ向かったのですが…。山へ着いたら濃い霧がかかり、三原山は全く見ることができませんでした。下から山を見た時は頂上まで見えていたというのに…。

一瞬、別コースを行こうかと思いましたが、結局霧の中を、固有種の植物達や火山の説明をしながら三原神社まで登りました。ここはガイドなしでも歩けるコースですが、大島の魅力が味わえる貴重なコースでもあります。

この島が火山の噴火を繰り返し、そのたびに変化をしながら生き続けてきたこと。植物達は噴火という大きなダメージを受けても逞しくよみがえり、人間もまたその噴火とともに暮らしてきたこと…、そんなここならではの魅力を少しでも伝えたいと、このコースを歩くたびに思います。

カルデラ全体に点在するオオシマツツジはちょうど花の盛りで、緑のカルデラに彩りをそえ、ヒカゲノカズラは胞子葉を高々と伸ばしていました。カジイチゴはおいしそうな実をたくさんつけて、イチゴ街道を作っていました。

霧のカルデラを歩いた後、元町林道でミニミニ火口周辺を散策。標高が少し低くなっただけで、カルデラではまだ蕾だったニオイウツギやコゴメウツギが咲き乱れていました。霧もなく、眼下の景色も楽しめました。

そして最後にスダジイの森へ。樹齢250年ぐらいといわれる巨樹の堂々とした姿は、やはり迫力があります。中でも一番大きなスダジイの木の下で立ち止まった時の事です。また、パラパラパラという雨の音がしました。すごくはっきりとした連続した音です。私たちの体にも何かが降ってきました。

降ってきたのはスダジイの雄花でした。あたりを見回すと地面にも土の上にも、いっぱい降り積もっていました。どうやら私の髪の上にも…。今満開のスダジイの花は、もう受粉を済ませ、雄花が散り始める時期のようです。(今日の写真は葉の上にたまったスダジイの雄花です)緑濃い森の中で巨樹たちの命を感じることのできる、素敵な瞬間でした。

(カナ)

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