青森・奥入瀬渓谷の「おいけんツアー」2日目は、ブナの森を一日かけて歩くツアーでした。
看板にある蔦・赤沼登山道を、約7時間かけて歩きました(蔦温泉が終点)。
風景の中には、山のように「!」の瞬間がありました。
今日はその一部を紹介します。
まずは、なんといっても伊豆大島では見ることができないブナの巨木が、そこかしこで見られる風景。
高さ30m越えと思われる巨木が生えている森なのに、落葉して葉がなく明るいのは、常緑の木がほとんどでうっそうとした伊豆大島の森とは、ずいぶん異なる景色です。
10cmぐらいのホオノキの実が、たくさん落ちていました。
赤いタネは果肉部分が薄く、タネは大きいそうです。
倒木の上のコケに埋もれるように、ブナの実が落ちていました。
ブナの実を解体すると、堅果の中に脂肪分たっぷりのナッツが入っていて美味しいので、熊も好んで食べているそうです。
地衣類(菌と藻が共生している生きもの)と、キノコとコケが、全部揃っている「ゴージャスな枝」も話題に。
もちろん、みんなで写真を撮りました。
ガイドさんは、ハンカチを使ってキノコ(地衣類だったかも)の胞子が立ち上がってくる様子を表現。
良いアイデアですね!☺️
「この辺りで「気になる木(面白い木だったかも?」を探してみましょう」というガイドさんの問いかけで、立ち止まって、ちょっと変わった形のブナを見に行きました。
この枝ぶりは、この木の歴史を物語っているはず。雪の重みだったのか、それとも何か別の競合相手がいたのか…。存在感のある木だけに想像するのが楽しかったです。
こうやって、自分たちでスペシャルな存在のブナを見つけるのは、とても楽しいですね。
ブナのつるんとした樹皮には、何種類もの地衣類が付いていて、そのうちの一つに縄文文字のような線が入っていることを、屋久島の小原さんに教えてもらいました。
確かに、短い線が入っていました。(縄文文字がどんな文字だったか思い出せなかったけれど、笑)
「原始のシダ」と言われていたトウゲシバの存在は、屋久島にも伊豆大島にも共通するものでした。
胞子は小さいから、どこにでも飛んでいけるのでしょうね。
こんな可愛い、きのこもいました!
丸くてツヤツヤで、このキノコなら、ときめく人が多いような気がします。
コケの胞子も、空に向かって伸びていました。
頑張って、遠くまで胞子を飛ばし、命をつながないとね!
根元近くにだけコケが生えたブナもいました。
屋久島ガイドさんの「大根みたい」という感想が、面白かったです。
森には、ところどころに大きな倒木が横たわっていて、
屋久島大学の皆さんは、倒木に何がついているかをすぐに観察に行っていました。
ルートを塞ぐ倒木には、切り込みが入っていて、真ん中を通れるようになっていました。
なるほど…。この方が木をどけるより楽だし、倒木は森の小さな生きものたちの棲家になりますものね!!
ちょっとぬかるんだ道には、コルク素材を使ったネットが敷いてあって
自然に溶け込んでいることにも感動しました。
木についた小さな生き物を、さまざまなところで観察。
当然、なかなか進まないので、最初の赤沼まで3時間かかりました。
ガイドさんによると、「想定時間内です」とのこと。🤣
赤沼は、複数ある沼の中では最も透明度が高いのだそうで、「ここでお昼にしましょう」と言うことなりました。
地元のお弁当をいただいて、ガイドの方たちから温かい味噌汁と、コーヒーと地元の旬のリンゴも、振る舞われました。
これぞガイド付きツアーの醍醐味!
景色を独占しながら、地元のりんごをいただく時間。最高に贅沢な気分でした。
いちどに書き切れないので、午後からの事は次回に続きます。
(かな)