地学と生物の校外学習で、ここ数年続けて伊豆大島にいらしている高校が、半年時期をずらして大島に来島。ガイドをリクエストしてくれました。
40名の生徒さんでバス2台利用。宿も、一部屋の人数を減らしながらの滞在だそうです。
生徒さんは例年通り、10数ページに及ぶ課題が書かれたノート(ミッションブックと呼ばれていました)や地質図を手に、自分たちで考えて回答を探しながら歩いてきます。
まず最初に生徒さんから質問があったのが、避難壕でした。
「あれ、なんですか?名前はあるんですか?」と聞かれたので、「特別な名前はないから皆でつけてみては?」と提案したところ、即座に「かまぼこシェルター」という名前がつきました(笑)
溶岩の上では、溶岩の中の鉱物を観察したり、噴火後一番に生え始める植物の種子を探しました。
みんな落ちている種子を見つけては、報告してくれました。
山を登りながら、アジサイの葉の大きさを測ります。
溶岩流の断面が見える場所では、先生にスケール代わりになってもらっていました(笑)
みんな、とにかくよく観察するし、考えます。
「アグルチネート」と呼ばれる、マグマのしぶきがくっついてできた岩も、見て、触って観察。
女子チームが「形状が違うのは何故なんだろう?」と、スケール代わりのペンを置いて、調べていたのが印象的でした☺️
ところで、火口近くのこの道に
だれかが「オオバコ」を見つけました。
オオバコは民家そばの道端などでも見かける野草ですが、34年前に溶岩で覆われたこの場所では、私はあまり見かけた記憶がありません。
土ができて、この場所で生き始めたのでしょうか?
そして生徒さんに「これなんですか?」と聞かれて、最初わからなかったピンク色の葉は…
なんとオオバコの葉っぱでした。
こんなに綺麗な色に変身するのですね〜(驚)
続いて生徒さんが「角が丸くなった不思議な石」を発見しました。
海岸でも河原でもないのに、なんで丸くなったのでしょう?
あれこれ考えて、謎解きを楽しみました。
下山後は、少しだけ課題を離れてススキのキラメキを皆で眺め…
裏砂漠では、最後の課題の「植物群落の大きさ調べ」を開始。
高さや面積、植物の種類をグループごとに調べたのですが、ここでは…
生徒さんが、ススキの群落の中に、程よく成長したオオムラサキシキブ(元気な緑色の葉っぱ)発見しました。
葉が限りなくニオイウツギに似ているけれど、毛だらけの冬芽がついていたので、多分間違いないと思います。
オオムラサキシキブは、もう少し地面の土ができてから入り込むのかと思っていたので、驚きました。
それに少し離れた場所では完全に葉を落として実だけになっているのに、
裏砂漠のものは元気な緑の葉がワサワサ。
生物って多様だし、馴染みの場所でも、しっかり調べないと見えてこないものがたくさんあるなぁと改めて思いました。
そして、いっぱい発見して質問してくれる生徒さんたちが頼もしかったです。
このまま好奇心を失わず、自分で考えて答えを探していくステキな大人になってほしいです☺️
(かな)