一昨日のブログの続きで、ガイド分科会後半の報告です。
後半は、インタープリテーション協会代表理事で帝京科学大学教授の古瀬浩史氏の講義でした。
講義は「インタープリテーションとは?」という話から始まりました。
インタープリテーションは100年くらいの歴史があって、欧米では学問分野としても確立しているのだそうです。(100年積み上げてきたものを、学べるってシアワセなことだと思います)
世界で初めての国立公園を設立したJohn Muir(1838-1915)や、インタープリターの始祖とも言われるEnos Millsの言葉や、考え方の紹介もありました。
そして今回は下記の要点の中の赤字部分について、実習を通して話をしてくれました。
1つ目の実習は、4枚の紙芝居を使った自己紹介。
古瀬さんが最初に見本を示してくれました。
スノーケリングで感動し…
インタープリテーションに出会うまでを、4枚のシンプルな紙芝居で紹介。
会場からは「絵なんて描けないわ〜」という声も上がっていたようですが、皆さん真剣に取り組み…
それぞれがテーブル内で発表(30テーブルありました!)
その後「普通の自己紹介とどう違うか?」について、グループ内で話し合い、数グループに発表してもらいました。
会場からは次々に意見が出てきました。
「絵だと視覚に訴えてわかりやすい」
「制限のあるなかで、一番大事なものを吟味できた」
「わかりやすく伝える準備ができた」
ところで、この実習の目的は「教材」の活用と「物語の重要性」を確認してもらうことだったようです。
その目的通り、単なる「情報」ではなく「ストーリー」が大切ということを、参加者自らが体感できる実習だったと思います。
2つ目の実習は、ドングリの根と芽がどう出てくるかを絵に描くことでした。
これ、なかなか難しかったようです。
古瀬さんは正解を解説した後、「描く、考えるなどの体験を通じて発見することで強く印象に残る」という、「体験」という概念を教えてくれました。
古瀬さんは2年前の大会でジオガイドがみんなで考えた「私たちの目指すガイド像」を高く評価してくれていますが、1つだけ足りないものがあるそうです。
それが「体験」!
この日の講義もまさに「体験」の大切さを、私に気づかせてくれるものでした。
最後にインタープリテーションの基本中の基本「テーマ」について。
(伊豆半島ジオパークの鈴木さんが共有してくれたメモから抜粋)
テーマとは「来訪者に持ち帰って欲しいメッセージ。参加者と共有したいストーリーを短い文章で簡潔に記述したもの」
テーマとトピック(話題)は違う
「森の中に見られる生物間の相互作用について」はトピック(話題)
テーマはメッセージやストーリーがある。
「森の生き物達は、食べ物や空間利用を通じて、複雑な相互関係を持ちながら生活している」
古瀬さんは「ガイドプログラムの中で一番伝えたいことをテーマとして文章化する」ことが最も大切だとおっしゃっています。(これ、ガイド体験を積めば積むほど、ストンと落ちるかも!)
最後に古瀬さんは各ジオパークのパンフレットなどをたくさん集めて読んでくれたようで、感想を聞かせてくれました。(これまた鈴木さんのメモより抜粋)
「物語が大切にされていることは良かった。
一方で、必ずしもそのストーリーが文章化、表現されていない。
キャッチフレーズはあるが、その内訳がなかなか書かれていない。
もちろんパンフ全体をよく読み解けばわかるかもしれないが、一番言いたいことが明快に表現されていれば良いと感じた」
これ、ものすごく的を得た指摘だと、私は思います。
今回の分科会に参加して「学問としてのインタープリテーション」を学ぶことは、ジオガイドのみならず、ジオパークに関わる全ての人にとって大切なことだと、心から思いました😁
(かな)
後半は、インタープリテーション協会代表理事で帝京科学大学教授の古瀬浩史氏の講義でした。
講義は「インタープリテーションとは?」という話から始まりました。
インタープリテーションは100年くらいの歴史があって、欧米では学問分野としても確立しているのだそうです。(100年積み上げてきたものを、学べるってシアワセなことだと思います)
世界で初めての国立公園を設立したJohn Muir(1838-1915)や、インタープリターの始祖とも言われるEnos Millsの言葉や、考え方の紹介もありました。
そして今回は下記の要点の中の赤字部分について、実習を通して話をしてくれました。
1つ目の実習は、4枚の紙芝居を使った自己紹介。
古瀬さんが最初に見本を示してくれました。
スノーケリングで感動し…
インタープリテーションに出会うまでを、4枚のシンプルな紙芝居で紹介。
会場からは「絵なんて描けないわ〜」という声も上がっていたようですが、皆さん真剣に取り組み…
それぞれがテーブル内で発表(30テーブルありました!)
その後「普通の自己紹介とどう違うか?」について、グループ内で話し合い、数グループに発表してもらいました。
会場からは次々に意見が出てきました。
「絵だと視覚に訴えてわかりやすい」
「制限のあるなかで、一番大事なものを吟味できた」
「わかりやすく伝える準備ができた」
ところで、この実習の目的は「教材」の活用と「物語の重要性」を確認してもらうことだったようです。
その目的通り、単なる「情報」ではなく「ストーリー」が大切ということを、参加者自らが体感できる実習だったと思います。
2つ目の実習は、ドングリの根と芽がどう出てくるかを絵に描くことでした。
これ、なかなか難しかったようです。
古瀬さんは正解を解説した後、「描く、考えるなどの体験を通じて発見することで強く印象に残る」という、「体験」という概念を教えてくれました。
古瀬さんは2年前の大会でジオガイドがみんなで考えた「私たちの目指すガイド像」を高く評価してくれていますが、1つだけ足りないものがあるそうです。
それが「体験」!
この日の講義もまさに「体験」の大切さを、私に気づかせてくれるものでした。
最後にインタープリテーションの基本中の基本「テーマ」について。
(伊豆半島ジオパークの鈴木さんが共有してくれたメモから抜粋)
テーマとは「来訪者に持ち帰って欲しいメッセージ。参加者と共有したいストーリーを短い文章で簡潔に記述したもの」
テーマとトピック(話題)は違う
「森の中に見られる生物間の相互作用について」はトピック(話題)
テーマはメッセージやストーリーがある。
「森の生き物達は、食べ物や空間利用を通じて、複雑な相互関係を持ちながら生活している」
古瀬さんは「ガイドプログラムの中で一番伝えたいことをテーマとして文章化する」ことが最も大切だとおっしゃっています。(これ、ガイド体験を積めば積むほど、ストンと落ちるかも!)
最後に古瀬さんは各ジオパークのパンフレットなどをたくさん集めて読んでくれたようで、感想を聞かせてくれました。(これまた鈴木さんのメモより抜粋)
「物語が大切にされていることは良かった。
一方で、必ずしもそのストーリーが文章化、表現されていない。
キャッチフレーズはあるが、その内訳がなかなか書かれていない。
もちろんパンフ全体をよく読み解けばわかるかもしれないが、一番言いたいことが明快に表現されていれば良いと感じた」
これ、ものすごく的を得た指摘だと、私は思います。
今回の分科会に参加して「学問としてのインタープリテーション」を学ぶことは、ジオガイドのみならず、ジオパークに関わる全ての人にとって大切なことだと、心から思いました😁
(かな)