グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

モリアオガエルのその後

2009年06月30日 | 哺乳類、爬虫類、他
 モリアオガエルの産卵が始まってから2ヶ月半が経ちました。伊豆大島ではモリアオガエルの産卵期が長く、4月中旬から始まって現在もまだ産卵は続いており、真新しい卵塊もよく目にします。特に標高の高い地域ではまだまだ産卵も盛んに行われているようです。

 とはいえ、この時期になると低地の繁殖地ではオタマジャクシから変態して上陸したばかりの子ガエルたちが、草や葉っぱの上にたくさんみられるようになります。

 子ガエルたちはまだ2cmほどで小さく、アマガエルによく似て目のまわりに黒い線が入っていますね。しかし大島にはアマガエルは居ません。
 モリアオガエルはオタマ時代には体色が黒っぽいのでその名残の色が顔に残るのでしょう。小さくても吸盤がとても立派ですね。

 大島にはこのモリアオガエルとアズマヒキガエルのほかにツチガエルも生息しているのが確認されています。残念ながらこの3種とも人間によって本州から持ち込まれた国内移入種とされているのですが、機会があればこのツチガエルもご紹介しましょうね。

 野山ではカラスヘビやアオダイショウなども活発に活動しています。ただ、マムシには注意したいですね…。
 
 (あまの) 


*29日に実施されたツアーの写真・報告を掲示板に載せています。
ご覧ください!
http://9214.teacup.com/gscriku1966/bbs
(友)
コメント (4)
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飼ってます!?

2009年06月29日 | 
我が家にむか~し購入したレモンの木が有ります。レモンとして買ったのですが木のほうはレモンを廃業してしまっていて ミカンのように見えるのですが味がなく。レモンにも見えなくないが香りはせず、酸味もないのでスダチのようには使えない代物です。

しかし、この木が好きなママがいます。アゲハ蝶のママたちはこの木が良いとやって来ては卵を産んでいきます。

風の日、クロアゲハが飛んできて卵を産んでいました。
次の日、卵の確認をしに行くと木の刺にアゲハの翅の一部がついて居ました。蝶は風中自分の翅が刺に刺さるのも顧みず、一生懸命に産卵したのですね。
そういえばいつもとは違い フワフワと変な飛び方をしていたのはそのせいだったのだと思いました。
命を繋いだ蝶の子は今日も元気に葉を食べています。(気持悪いなんて言わないでね)


今年もママたち沢山いらっしゃい。有機肥料でおいしい葉を育てて待っています!
          (しま)
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眠る木

2009年06月28日 | 植物
ネムノキ(合歓木)。
道路のわきや山に生える落葉高木。
日本全土に分布。

そういう意味では特に大島で取り上げるほどでもないのかもしれませんが、今の時期、お花がとってもかわいく咲いて目立っているので少しご紹介します。
特徴のある互生の葉っぱは夜になるとキュゥっと閉じるので眠る木と言われています。

手で触ると葉を閉じる「オジギソウ」は、この仲間で、やはり夜になれば葉を閉じるそうです^^

夜になると眠る葉っぱと反対に、ピンクのかわいいお花は夕方に開いて朝方には閉じるのだそうです。
それでも通勤の行き帰りには充分に鮮やかな雰囲気を楽しませてくれますが!



花らしき部分はよく見ると、たくさんの淡紅のおしべが集まっていて、その花糸という部分が紅色をしているのだそうです。

下から見上げる私には、中国のお土産にありそうな、羽根の扇子に見えます♪
(ジュリアナのほうがイメージ近いか?!)

今日は生憎の雨の一日でしたが、なんだか雨降りのほうがネムノキさんにとっては都合が良いのか、一段と鮮やかに咲き誇っていて、気持ちを明るくさせてくれました!

さぁ雨もたっぷり降った事だし、また夜の森探検に精を出しますよ~!

(友)

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キラキラお目目

2009年06月27日 | 
チャスジハエトリのオスです。
漆黒のつぶらな瞳が濡れた黒曜石のように光っています。
このお目目がたまりませ~ん。
なんてかわいいんでしょう!!

ハエトリグモの仲間は網を張らずに徘徊して獲物を探すため、目がよく発達しています。
カメラを近づけると「!?ナニ!?」とばかりにこちらを見上げてきます。
その仕草が大好きで、見つけると写真を撮らずにはいられません。

ときにはカメラに飛びついてくるお茶目な面も見せてくれます。

動き方もまるでゼンマイ仕掛けのおもちゃのようで、ついつい指でつついてしまいます。
ごめんね~。

ハエトリグモというとその名のとおり、ハエを専門に捕っている家の中にいるクモ・・・というイメージをお持ちのかたも多いでしょう。
もちろん家の中でもしょっちゅう目にします。
特にこのチャスジハエトリは家の中にいるハエトリグモの代表ですね。

しかし野外のほうがもっともっとたくさんのハエトリグモがいるのです。
日本産ハエトリグモは180種にも及ぶというのですから驚きです。

今日は鳥を見に行った林道でマミジロハエトリを見つけました。
葉っぱの上にいた彼は(色や模様の違いからオスメスがわかります)狙いを定めて自分の体の何倍もある距離を軽々と跳んでみせたのです。
ちょっと感動しますね。

わずか10数ミリの体には大きなパワーが秘められているのです。
その力で獲物を狩るんですね。

小さな生き物ですが、その存在に気付くとまた違った世界が見えてきます。




こちらはチャスジハエトリのメス。




やっぱり・・・




かわいいねぇ!!(笑)




  がんま
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コウモリの観察

2009年06月26日 | 哺乳類、爬虫類、他
 店でラーメンを食べる時の、1つの楽しみが器の観察です。恵の雨を象徴する稲妻のデザインなどと共に、コウモリの図柄が登場すれば「大吉」としています。街でも楽しめるコウモリの観察、あなたも探してみませんか?

 空飛ぶ哺乳類、コウモリは益獣です。これは、益虫のトンボや益鳥のツバメと同じ意味でのことです。
 昔々、農耕を始めた古代の人たちは、虫--農作物の害虫を捕食してくれる生き物をよーく観察し大切にしました。ですから、現代でも洋の東西を問わず、コウモリは正義の味方として、黄金バットやバットマンになって活躍を続けているのではないでしょうか。



 日本でコウモリを「蝙蝠」と書くのは、大陸からの伝来です。中国語で「ビェンフー」という発音が「編福(幸福を編む)」や「辺福(周辺のしあわせ)」などと同じ、「福」を表すオメデタい動物、幸福の象徴として器などにデザインされているそうです。

 大島のような離島では、在来の野生哺乳類の種は少なく、それだけでも貴重と言えますが、コウモリは「ねぐら」が減るなどして生息環境が悪化しています。東京都では、「保護上重要な野生生物種」のリストに載せていますし、国も「希少種/危機が迫っている種」に選定しています。

 大島では3種のコウモリの確認記録があります。 この内、比較的よく目撃されるのは、キクガシラコウモリで、主に第2次大戦時の防空壕跡や溶岩洞窟をネグラにしています。4月から11月頃、ツバキ並木を飛んでいるのを観察できますが、夜行性なので早朝が観察しやすいでしょう。枝先にぶら下がって、超音波で探査し、獲物をさぐり当てると、真っ直ぐ飛んで行って捕まえ、枝先の止まり場に戻って食べるフライキャッチング法を見ることもできます。

 注意!! 防空壕跡には絶対に入らないで下さい!造った当時の支柱が腐って無くなり、落盤や墜落など事故の危険性が高いです。溶岩洞窟も同様の危険があります。
 コウモリの側から見れば、そうした昼間の居場所は、安全なネグラです。そこで、出産や子育てもする大切なウチです。デリケートな生き物ですから人間が入るだけで、大変な脅威となり、最悪の場合そこを放棄してしまうそうです。
 
 コウモリなどの多様な生物の生存が、生態系の安定化のために重要であるということが科学の進展で実証されてきましたが、大事な動物だということは器にコウモリを描き始めた昔の人にとって、当然のことだったのかも知れませんね。
 
 ガイド仲間で、コウモリの保護も考えてみることにしましょうか。

(なるせ)
 
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夜の森探検と光るキノコ

2009年06月25日 | 植物
このところ、2~3日に1日のペースで夜の森へ出かけています。目的はもちろん、2週間前に見つけた光るキノコについてのお勉強をするためです。

昨年までは、まるで縁のなかった夜の森。これが歩いてみると、かなり楽しいということがわかってきました。

雨の日には、草の上でガサゴソ音を立てながら歩くヒキガエルや、キノコにかじりつく小さなキセルガイの姿を見ることができます。キノコ達も元気いっぱい!色々な種類が見られます。真っ白くてツヤツヤした怪しげなキノコ(ハラタケの仲間?)。土の上に現れる饅頭のようなキノコ(ニセショウロの仲間?)。このキノコは触るとグニョ~ンと凹むのに、弾力があってまた元の形にもどります。そして時々バホー!と煙のような胞子を吐き出すのです!

晴れの日は、もちろん、満点の星や、夜でも満開のテイカカズラの花を楽しめます。

光るキノコについても色々な事がわかってきました。最初に見つけた場所以外にも、島内のあちこちに生息していること、湿った場所を好むこと、キノコになる前の菌糸の状態でも点のような小さな緑の光を発するのかもしれないこと(それとも眼に見えないほど小さなキノコが存在するのかも?)寿命は3~4日で、晴れが続くと途端に元気がなくなってしまうこと等など…。

こうやって自分達で少しずつ、新たな発見を積み重ねられる瞬間というのは、本当にワクワクするものです。

7月からは2時間コースの、夜の森探検ツアーを開始します。夜の森でワクワクしたい方は、ぜひご参加ください!

ところで、今日の写真は先日ガイド仲間で森へ調査に行った時に光っていたキノコです。
シイノトモシビダケとは形が違うので、はじめ別種かと思っていましたが、キノコになる前でも光るとしたら、これは傘を開く前の赤ちゃんキノコかもしれません。これから先、もっともっと色々な事がわかってくると思います。またこの場で報告したいと思います!

(カナ)

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海岸を彩る

2009年06月24日 | 植物
この時期、海岸付近の野原を彩る植物があります。
ひとつは以前にこのブログで紹介されたタイトゴメ。
もうひとつは写真のテリハノイバラです。

タイトゴメは一面を黄色に染め、とても美しいです。
テリハノイバラは一面を染めるまではいきませんが、
大型の白い花が目立ちます。
また名前にテリハとあるように、葉の緑もきれいです。

よく海岸の散歩道添いにはって伸びています。
歩く時は気をつけて下さいね。
けっこう痛いとげがはえてます。

(のり)
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帰らないカモ?

2009年06月23日 | 
 伊豆大島には、淡水の池や川はほとんどありません。なので、必然的に水鳥がとても少ないのです。

 淡水湿地が無いせいかカモ類はとても珍しいのですが、時々海ガモ類が現れることがあります。

 昨年11月に港に現れたシノリガモ君です。通常、北日本を中心に冬に岩礁海岸にやってきて越冬し、春になるとまた北国へ帰っていきますが、一部東北地方では繁殖した記録もあります。

 ところがどうしたわけかこのシノリガモ君、もう6月も末だというのに一向に帰る気配がありません(^▽^;)
 昨年11月に現れた時は薄紫の体の部分に一部茶色い子供の頃の羽根が残っていたので昨年生まれた若鳥だとわかっています。おそらくまだ若い今年は繁殖に参加しないのでしょう。

 かといって伊豆大島で越夏するのも暑過ぎるのではないかと思うのですが、本人は全くこちらの心配?をよそに今日も港で潜っては好物の貝類や甲殻類をうまそうにほおばっていました。

 いつまで居てくれるでしょうか?

(あまの)
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梅雨で~す

2009年06月22日 | 植物
大島は梅雨真っ只中の雨と言うより、元気の良い雨模様で雷雲も通過したのでそれはそれは賑やかでした。

で 雨と言えばやはりアジサイに行きつく訳です。 今日はスタンダードなガクアジサイを映しました。(我が家の敷地内の物です)

遠くからでも色が違うのは分かりますが(写真は同じ色ばかりでした)
ガクアジサイの額の部分の装飾花と呼ばれていて、その部分がいろいろと違っています。
八重は勿論、ギザギザの切り込みがある物、先日歩いた海岸には先が尖っている物(桔梗咲き?)も見ることができました。

雨の日は何となくテンションが下がりますが、長靴を履いて傘をさして思い切って出かけて見ませんか?

霧が動いていく山も良し、鳥を見るのも良し、アジサイの花めぐり そこに住んでいる?虫たちも雨を楽しんでいるかもしれません。

何か面白いことに出会えるかもしれませんよ?
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かわいいおコメの花

2009年06月21日 | 植物
今日はダイビングのお客様にハマカンゾウの酢味噌あえを食べさせていただきました!
ハマカンゾウは、海岸に自生するユリ科の植物で、この時期から緑濃い夏の大島を、明るいオレンジの花で彩ってくれます。

その昔、中国から日本に移り住んだ方から、「カンゾウの仲間は食用にされていて、肝臓に良いので乾燥させて良い値で売られている」という話を聞きましたが、大島でそこらじゅうに咲いているハマカンゾウは同じ価値があるのかどうか分からなかった為、採ったり食べたりするものではないと思っていましたっ!


ところが今日、グローバルに潜りに来たお客様がハマカンゾウの花の咲く前のものを摘んできて、ささっと調理をしてくれたので、やっぱりこれも食用にして良いのだという事がわかりました!
グローバルのお客様には海だけでなく植物にもうんと詳しい方がいるのです^^

ハマカンゾウの酢味噌和えは、とてもやさしいお味でした。
これで体にも良い作用があるなんて、素敵な植物ですね。
しかも見た目もとても鮮やかでウツクシイ!
優秀ですねぇ~^^♪

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%B0%E3%82%B5

今日はもう一つ、かわいいお花の紹介をします。
添付写真は、これも海岸に自生するタイトゴメという植物です。
なんとタイマイから名前をとっています。(大唐米と書きます)
上に向かっていくつもついている葉がタイのおコメのようだから、なんだそうです。

そう見えますか~?!

まぁ、名前の由来は良いとして、この黄色いお花の可愛いこと!
5つの花弁が集まって、きれいな星型をしていますね。
(添付写真では綺麗に花が咲いているのが少ないのですが、がくと思われる部分もきっちり星型でかわいいですね!)
小さくても群生して鮮やかな黄色なので、なんだか目立っていました。
黄色好きの私の目をひく、元気カラーの植物です♪

8月ぐらいまで、海岸で小さなお花を次々と咲かせていますので、黄色が目にとまった方はぜひそばに寄って、観察してみてくださいね!


今日は食べモノつながりのネタばかりですが、もうひとつ、つい先日にツバキの実を食べてみた事もお知らせしたく、それについては掲示板に書きましたので、興味のある方はご覧ください!!

(とも)

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