明日は、秋分の日ですね🌾
昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境にだんだんと夜の長さが長くなっていきます。
日本では春分と秋分は祝日になっていますが、
天文学に基づき祝日が決定されるのは世界的にみて珍しいことだそうです!
天体の動きとともに暮らしがあることが当たり前だった日本。
お彼岸やその土地にあったお供え物や風習などの文化的なことのみならず、
国のカレンダーにまで反映されているのは、
日本ならではということをあらためて確認しました。
季節の変化は、人間の心にも変化をもたらしますよね。
夏から秋への移り変わりの時期は、夏の暑さの緊張がグッと和らぎ、心がホッと緩む、
そんな瞬間がたくさんあります。
そんな時に、行きたくなるのが神社です。
大島の神社はお祭りや初詣以外ではめったに人に会うことはなく、
鎮守の森の中に静かに佇む境内の荘厳な雰囲気の中を歩くことができます。
ということで、前置きが長くなりましたが、
元町から一周道路を南に車で5分くらいの野増にある大宮神社に行ってきました!
一周道路沿いにあり、バス停「大宮神社前」もすぐそばです。
神社入り口とは反対側の道路沿いに車を停めるスペースもあります。
参道入口にはひとつめの鳥居があります。
大宮神社は元々はもっと南の山中にあった阿治古(あじこ)という集落にあり、
阿治古神社と称していましたが、
阿治古の集落の人たちが三原山の噴火降灰の被害を避け、
室町時代(1467年)に大宮の地に移ってきたことが鳥居横の案内板に記してあります。
祭神は阿治古命(波浮比咩命と三島大明神の子)と
現在の地に遷座した際に天照皇大神が増祀されたとあります。
そういえば、山頂にある三原神社の社の横にある案内板には、
阿治古って書いてあったかも!と思い出し、
三原神社の案内板の写真を見返しました。
すると、「大宮の地に遷座したことで、御神火が遠くなり、この阿治古命を三原大明神として祀るようになったと思われる。」と記してありました!
読んでもよくわからなかったこの文章が、ガッテンし、山頂の三原神社と大宮神社がつながりました!
グローバルのブログを検索すると
「三原神社の神様は野増の大宮神社に祀られていて、ここの社は噴火のたびに焼かれ場所を変えてきたので、住所がないのだそうです」という2019.12.31のカナさんの記事がありました!
そうだったんだー✨✨
同じ内容でも全体像が見えないときは、その一部しかわからず、
自分の中で咀嚼しきれていない感覚なのが、
点と点が繋がったとき、自分でつながりを発見したのかのような感覚になり、
うれしさがこみあげ、もっといろいろ知りたい意欲が湧いてきます。
ただ単に伝えるのではなく、つながりを自ら発見できる、
そんなツアーができたら楽しいだろうなぁと書きながらワクワクしてしまいました😆
さてさて、ひとつめの鳥居をくぐり、ふたつめの鳥居を目指し、参道の石段を上っていきます。
振り返ると海がみえる!
島ならではの神社の雰囲気がたまらない!
石段を登りきり、ふたつめの鳥居をくぐると、広場があります。
床はゼニコケのじゅうたんです!
ちょうど見頃を迎えている葛の花が散っており、緑と紫のすてきなコントラスト!
自由にアートしてみたくなりました😊
さらにすすむと3つめの鳥居です。
すぐそこは海なのに、一気に森の中に来たような雰囲気です。
鳥居をくぐると「東京都指定天然記念物 昭和14年12月12日指定 野増大宮の椎樹叢 大宮神社」と記された案内版があります。
東京都神社庁のHPによると、幹周90センチ以上の樹木が100本を超えて群生しており、
最も多いのがスダジイで73本、順にイヌマキ、タブノキ、スギ、クロマツなどで、
中でもスダジイは、幹周3メートルを超すものが15本あり、
最大のものは6.4メートルで、大島の中では最大の巨木と考えられているそうです。
圧巻のスケールです!
小さな祠がたくさんあります。
迫力満点の御神木
最後に4つめの鳥居をくぐると拝殿があります。
きれいに整っており、定期的に氏子の方々がお掃除やメンテナンスをされているのが、
伝わってくる気持ちの良い拝殿です。
神社ならではの神聖な空気と巨木の圧倒的なスケール感に
三原山の噴火を世代を超えて何度も経験してきた人々の自然への畏敬の念を
感じずにはいられませんでした。
極相林の観察にも最適な大宮神社。
写真では伝えきれない、凛とした雰囲気を
ぜひ、実際に訪れて、感じていただきたいです!
(ユリカ)