グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

荒天準備

2009年08月31日 | 今日の大島
今日は台風接近で朝から雨降り駐車場からバイト先の玄関まで10メートルの間に傘がお猪口に足元ビシャビシャ上着も濡れてしまいました。波浮港港の写真でーす。湾内ですがずいぶん波立っています。

一日前(30日)
先日、ドッグより帰ってきた大島丸ですが 台風の為東京に避難します。



船の方は厳重にロープワーク。




この写真は本日(31日午後5時)台風通過後です
防潮堤を設置しました(黄色い物)波をこれで避けます。3時45分が満潮でしたがあまり潮は上がらず風も向きが反対だったので被害はなかったようです。(良かったです)


おまけはヤシの実だいぶ削られてしまっていたの遠くからやってきたのかな

                       (しま)

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ナイトと台風

2009年08月30日 | ツアー
台風11号は今年初の本格的な大島&関東直撃コースですね。
明日の昼ごろ関東、と予報されていますが、すでに島では雨風が吹き荒れています。
今日入った海も、朝の9時から11時ぐらいまでのほんの数時間でみるみる濁って魚も減っていきました。
台風の大きさを実感するのに海はぴったりですが、陸のほうにもその影響はたくさん見られます。
先ほど車で走っていたら、すでに木の枝が折れて道路に落ちていました。
空ではグレーで厚みのある雲がビュンビュンと流れていきます。

さて。
そんな状況の自然界ですが、昨日はまたナイトツアーに行ってきました。
まだ人間としては過ごすのにまったく問題もなく、快適な夜の気候でした。

まずはヒキガエル発見!撮影のモデルになってもらって、先に進みます。
その後は、行けども行けども不発です(>.<)
どーゆーこと?!

「台風を察知して避難しているのでは?」
そんな声がお客様からあがりました。
あぁ、そういえば以前にいろいろ不発だった時も、台風の荒天直後でした!
そっかぁ。
生き物達は本能的に気候の変化も察知するのでしょうね。
自分の生活スペースが荒らされるのを予感したら、なるべく早めに安全な場所へ移動するのではないでしょうか?!

のんびりと天気予報に頼って生きているのは人間ぐらいなものなのですね。
あらためて、自然界に生きる生命の強さを感じた夜でした。

この台風があまり被害を出さず、恵みの雨(光るキノコの為にも~♪)となってまた楽しいナイトツアーが出来ますよう期待します。
皆さま外出の際にはくれぐれもお気をつけて!

(友)





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クマバチ

2009年08月29日 | 
昨日はスズメバチの話でしたが、今日はクマバチです。

スズメバチとクマバチ。
似ているようですが、まったく性格の違うハチです。
スズメバチはスズメバチ科の肉食性のハチ、クマバチはミツバチ科の草食性(と言うのかどうか・・・)いわゆるハナバチの仲間です。

先日たくさんのクマバチが集団で巣を作っているところを見つけて、今日写真を撮ってきました。
集団といっても家族で巣を作っているわけではありません。
それぞれの親バチが単独で自分で開けた巣穴を持っているのです。
ここは条件がいいのでしょう、クマバチ母さんたちの開けた穴が無数にありました。





時刻は9:00ごろ、花の蜜や花粉を探しに行っていたメスバチが続々と巣に帰ってきました。
脚に花粉団子を付けていますね。









「あらよっと~」ここから巣に入るのが大変。
風が強いとなかなか巣に取り付くことができません。









でもこの子は上手に巣に入っていきました。
黄色のベストがなんともかわいらしい!!










するすると、あっという間に穴の中へ~。
中は直線的にいくつかの部屋に分かれているそうです。
・・・見てみたいなぁ・・・









調べてみるとクマバチには有名な面白い話があってそれは
『クマバチは航空力学的には飛ぶことが不可能である』というものです。
このずんぐりした体形にはまるで不釣合いな小さな翅のせいです。

なのにどうして飛べるのか?

『彼らが飛べるのは、自分が飛べると信じているからだ』

と、かつてこういう説があったほどです。
今ではちゃんとどうして飛べるのか、私なんかにはサッパリわからない数式で証明されています。

でも私は『信じているから飛べるんだ!!』説を支持したいですね(笑)









最後にうれしい立て看板を。




そうなんです。
クマバチは優しいハナバチです。



   がんま

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2009年08月28日 | 
 残暑お見舞い申し上げます。

 過ごしやすい日が続いたので、今日の暑さには参りました。でも、この秋は残暑が続いて欲しいんです。・・・先週のカメの卵が無事に孵化する頃まで(笑)。海水温が上昇して、母ガメは産卵したくなっただけなのか、この先の天候まで見越して産卵しているのか、経過をじっくり見てみたいものです。

 写真は、スズメバチの巣です。軒下などに作ったものは、小さい内にヒトに見つけられ、除去されてしまうことが多いので、大きく完成した巣を見る機会はなかなかありませんね。よく見ると、とっても芸術的でステキです。陶芸の逸品のような感じ!

 このハチの巣の住民は、ヒメスズメバチかコガタスズメバチのようですが、ハチを採集してみないと正確には分かりません。しばらく観察していると、働きバチが何処かへ飛んで行っては巣材を運んで来ます。追いかけて行ってみると、近くのヒノキの幹に止まって、アゴで樹皮を噛み砕いているようでした。材料には、他に朽木なども使うそうです。そしゃくした植物繊維を貼り付けて球形の巣を作り、中には、何段かになった育児室があります。秋が深まる頃まで、もっと大きく増築が続きます。

 スズメバチのような大型のハチが飛来したら、追い払おうとしないことです。すぐにしゃがんで、飛び去るのを待つか、相手の動きに注目しつつ、背を低くしてゆっくり退避すること。白っぽい帽子や服装が襲われにくいようです。



 スズメバチの仲間は「性質が荒く、怒らせると人畜を攻撃し、毒量が多く毒性も強い」として恐れられるだけでなく、樹液や水分の多い果物などを好むので果樹栽培などに害を与えるそうです。ガの幼虫など昆虫類も食べる雑食で、オオスズメバチはミツバチの巣箱も襲うので養蜂家にとっては厄介者。ペットボトルを利用したワナが考案されてます。



 人間中心の視点から離れれば、アーティスティックな建築家として、あるいは、生態系の構成者として、地球の上でずっと共存している仲間なのですが・・・。

(ナル)  
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今年の夏の出会い

2009年08月27日 | 
毎年夏から秋のダイビングシーズンになると、海に行っているか店で雑用をしているかのどちらかで、ほとんど野外に出る時間が取れません。今年はさらに体調不良も加わってどこにも出かけない夏でした。でも!何度か素敵な訪問者(虫)に恵まれて楽しいひと時を過ごしました。今回少しだけ紹介しますね。

まずはある朝、うちの網戸に張り付いていたエダナナフシ君です。写真をクリックしてぜひ良くご覧ください。一番前の2本の足をそろえて前に伸ばし、枝になりきろうとしていますよね?足6本と触覚だと普通の虫の姿なのに、足4本で踏ん張ってこんな格好をしていると、何か虫というより、ユーモラスな怪獣っぽいです。トカゲとワニを足して2で割ったような…。

網戸中央でメチャクチャ目立っているのに、ものすごく真面目に枝のふりをしている姿がかなり笑えました。これで隠れているつもりだったのでしょうか?

次に楽しかったのはコスズメの幼虫との出会いです。スタッフが道を歩いているのを見つけたと言って、店まで連れ帰ってきてくれました。

緑色のボディに小さな目玉模様がキュートです。体の目玉模様は本物の目ではないとわかっていても、やっぱりそれを目に見立てての顔として、全体を見てしまいます。そうするとかなり面白い顔ですよね?4つ目ですけど…。

そしてまた、しぐさがとてもかわいいのです。頭をなでると長く伸ばしていた鼻先をキュっと縮めて「イヤ~ン」みたいな行動をします。それから頭を持ち上げてしばらく考えて(?)またソロソロと鼻を伸ばして移動を始めるのです。

コスズメの縮んだ顔はこんなでした。


そして伸びた顔はこんなでした。


いや~、笑いました!忙しい日常の中にほんの数分間でも、こんな楽しい時間がちりばめられている…これだから島暮らしはやめられませんね!

(カナ)


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磯の貝達8

2009年08月26日 | 海の生物
大島に「メッカリ」と呼ばれている貝があります。
何故「メッカリ」と呼ばれるか、地元の漁師さんに聞いたのですが、はっきりとした語源は不明だそうです。

「メッカリ」とはニシキウズガイ科の「クボガイ」を指して呼ばれています。
しかし、正確には「クボガイ」だけでなく
クボガイ・ヒメクボガイ・コシダカガンガラ・ヘソアキクボガイ
の4種を総称して「メッカリ」と呼んでいます。

上の写真の貝は「ヘソアキクボガイ」ですが、
どれもこの様に先端の丸い三角錐をしており、4種とも似た形をしています。
しかし、成貝ならば裏側で区別が付く事があります。



↑この画像はヘソアキクボガイの裏側です。
真ん中に穴が開いているのが分かりますしょうか?
そして、その穴の周囲が緑色をしているのが見えますか?
これで、区別がつく事があります。簡単に書くと

クボガイ・・・・・・穴は開かず、緑色になる
ヒメクボガイ・・・・穴は開かず、緑色にならない
コシダカガンガラ・・穴は開き、緑色にならない
ヘソアキクボガイ・・穴は開き、緑色になる

しかし、これだけでは正直区別が付かないのが現状です。
クボガイも若い時は穴が開いていますし、ヘソアキクボガイも穴の開いていない奴もいます。
正確には、貝の表面にある縦肋と言われる溝や
殻底の口の開き具合等で区別付けるのですが
これは益々難しいです。。。
例外はあるにせよ、上の4パターンでも間違えはありません。

お味噌汁に入れたり、茹でて食べたりと食用として活躍しているこの「メッカリ」
大島の民宿に泊まれば、出会う可能性は十分にあります。
中身を美味しく頂いた後は、裏面もチェックして見て下さい。
ちょっとした発見があるかも知れませんよ。


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ノコギリクワガタ

2009年08月25日 | 
 いよいよ8月も最終週。磯にはシギやチドリが見られるようになり、昨日からモズの「高鳴き」が始まりました。朝晩はかなり涼しくなり、秋っぽい雰囲気がただよってきました。
 日中の陽射しもなんとなくやわらいできているような気がします。

 なんだか今年の夏は短かったような?いやいや、また暑さがぶり返すかもしれませんね。だんだんとアブラゼミの声が少なくなりツクツクボウシが主流のような感じになってきました。

 そんな中、夜の街灯の下で大きめのノコギリクワガタを見つけました。街灯の横のツバキによじ登っています。

 なかなか立派な♂です。伊豆大島産のノコギリクワガタは本州産に比べて体が幅広く寸詰まりな印象で、大顎が強く湾曲していかつい感じに見えます。

 これまで本州産と同じものとされていましたが、つい最近伊豆諸島産は別亜種として新記載されるらしいと友人から教えてもらいました。
(注:新記載されたのは新島以南の個体群だけであると訂正の連絡を頂きました。baikadaさん、ありがとう!)

 島の虫に詳しい人によると、今年はクワガタの発生が異常に遅いそうです。最近はよく見かけるようになってきましたが。
 
今もよく見かけるノコギリクワガタですが、15年くらい前にはうじゃうじゃと居たそうです。
 いつまでもクワガタが隣人として身近にくらす伊豆大島であってほしいと思いました。

 
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ライトトラップ

2009年08月24日 | 
ライトトラップに行ってきました。(強力ライトを照らし集まってくる虫たちを観察します)
狙いはミヤマクワガタでしたが、成果は無し と残念な結果になってしまいました。

それでも、数少ない虫の中で“オナガミズアオ”は大きくて色もきれいで優雅な感じが素敵です。(それに反して飛びっぷりはちから強いですが)

予想以上に寒かった為か、それとも他に原因があったのか自然が相手の物なのでなかなか解りません。しかし、きれいな星空も見れたし楽しい夜遊びでした。

そおそおマムシにも会えました。焼酎の素材にはしませんでしたよ 
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ツアーとイルカ

2009年08月23日 | ツアー
今日はナイトツアーがありました。
なんと大学のゼミ合宿で、環境の事を学びたいのでエコツアーに参加したというのです!
まぁ~(^^)/
それなら!と、さらに熱も入ります。
しかし短い時間で何を伝えていったらいいかしら?
なんだかどのぐらいお伝え出来たか不安ですが、無事終了です。
今夜はリクエストにお答えして裏砂漠へ行ってきました!
初めにヒキガエルやたくさんの虫、そして砂漠では大きなミミズと植物たちと、雲の合間からこぼれる星・・・
帰り道ではオオミズアオさんが車のライトに寄ってきて道端に止まってくれたので、みんなで降りて綺麗な姿を観察しました!
さらに、シチトウアカネズミかな?と思われる影を発見!好調ですね♪
そして、漁港に立ち寄ってクワガタとアオリイカの赤ちゃんを発見!
けっこういろいろ会えてよかったです^^!
ツアーに参加して下さった皆様ありがとうございます!


さて、話が変わりますが、数日前に元町港のすぐそばの海でイルカのジャンプを見ました!
時間は6時前頃かな?距離は陸から1キロぐらい・・
クジラのジャンプのイメージで視野の片隅に入ってきて気付きました~^^
4~5回飛んでくれましたよ♪

イルカの姿はジェットフォイルの中などでけっこう目撃されています。
私が大島に移り住んだ10年前頃は「イルカ、沖で見たよ」っていうのがわりとあったようです。
ところが最近は減ってしまったとのこと。
移住した私も全く見る事が出来ずにここまできました。
10年目にして初めての目撃です~^^

この調子でこれから先もちょこちょこ会いにきてくれると良いな!
大島でエコツアーが出来るとなって以来、エコツアーの一つにドルフィンスイムも出来たら絶対いいな!と思っていたので、相当感激しました^^

これからも続けて観察してみます。
きっとまた来てくれるはず~♪

みなさまも元町港付近を歩く際にはぜひ探してみてくださいね!

(友)


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キアシシギ

2009年08月22日 | 
名前の通り、足の黄色いシギです。
大島では以前紹介したイソシギと並んでよく見ることができる代表的なシギの仲間です。
イソシギが越冬しているのに対して、このキアシシギは春と秋にちょっと大島に立ち寄るだけです。

しかし愛想は大変いいです(笑)

人影を見るとすぐさま鳴きながら遠くへ飛び去ってしまうイソシギと違って、キアシシギはちょっとは警戒するもののスタコラ歩いて移動することが多いです。
驚かさなければそんなに遠くへ行かないので近くでじっくり観察することができます。

昨日撮影したこの子も、私がただじっとしていて危険なものではないとわかると盛んにフナムシを追いかけて食べていました。
この画面にフナムシが写っているのがわかりますか?
キアシシギの目は、もうすでにフナムシにロックオンされています。

ここは船を上げるスロープになっていて波打ち際は滑りやすく、夢中でフナムシを追いかけるキアシシギも何度も滑っていました。
「あ、鳥もやっぱり滑るんだ!」となんだかうれしい発見でした。

キアシシギはその鳴き声もステキです。
姿が見えなくても声で存在を知ることが多いです。
「ピュイー」と、文字にするとなんとも味気ないものですが、どことなく哀愁を含んだその声を聴くと夏の終わりと春の始まりを感じます。

シギやチドリはとても長距離を移動するため、飛ぶのに優れた体形と翼をしています。
特にキアシシギの飛翔は見ていると惚れ惚れとします。
目にする機会が多いのでそう思うのかもしれません。
キビキビとした小気味良い羽ばたきで一直線に飛んで行きます。
あの翼なら、どこまでも、どこへでも飛んで行けそうな気がします。


こうして旅をする鳥に出会うたびに、その旅の無事を願わずにはいられません。




   がんま
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