グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

雑居ビル

2011年05月31日 | 今日の大島
大島で今満開のニオイウツギ。

白からピンクに変化する花が島中に咲き乱れる景色を見ると、「今年もこの季節がめぐってきたな~。」としみじみ思います。

今日も花の見事さに誘われて近づいてみたら、私と同じように虫たちも集まっていました。(対等)

マルカメムシは10匹で茎の上を行ったり来たり…。


夜に備えて休憩中の毛むくじゃらの蛾。


お!上手に葉っぱを丸めているものもいます。


ちょっとのぞいてみたら、すでにサナギになっているようでした。


1cmのバッタの赤ちゃん。

はじめて見る(たぶん)巨大な生き物に寄ってこられて、かなりオドオドしている感じでした(笑)。

このほかにも、テントウムシや大小さまざまなアリやコアオハナムグリなどが集まっていて、ニオイウツギの木はさまざまな虫たちが暮らす雑居ビル状態となっていました。

食べ放題のおいしい語馳走と、素敵な香りに包まれた寝床が目の前にあったら、私だって寄っていきたくなります。

虫の気持ち、良くわかります!

気がついたら30分も、ニオイウツギの前で過ごしていました。
大島らしい春を感じたひと時でした。

(カナ)






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左巻きマイマイ

2011年05月30日 | 
大型台風も大島は無事に通過、今日の船便は欠航との事でしたが夜になっても波浮は風が吹いています。

土曜日は山でツアーに参加。日曜日はやはり三原山でジオパーク展の案内をしましたが、台風接近で客足まばら雨の中人間よりカタツムリの方が多く歩いて?いました。ただし、右巻きのカタツムリ君ばかり高度的(比較的高い所に住んでいます)にも左巻きがいてもよさそうなのですが、ここでは合ったことが無いのです。裏砂漠、裏の一周道路、温泉ホテルから三原に向かう道(土曜日のツアーではここで見ました)では見つかるのですが食べ物の違いでしょうか?それとも…

我が家にいるヒダリマキマイマイ君です。

殻の縁が反りかえっているのでもう大人なんです。

殻の側にある穴が分かりますが?肛門です。(失礼いたしました)

雌雄同体のカタツムリなので新マイマイとで ちびマイマイが見られることを望んでいます。(成功するかな?)
とりあえず新マイ探すぞ!   (しま)
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第3回島ガールツアー

2011年05月29日 | ツアー
昨日、第3回島ガールツアーが行われました。

今回ご参加いただいた島ガールの方は31名。
こんなにたくさんの方にお申込みいただいたのに天気予報は1日中雨…(^_^;)。
しかも前日の予報ではツアー時間は“強雨”となっていました。

どんなツアーにしようか散々考えた末、「雨や風を楽しもう!」というテーマで歩くことに決めました。

何と言っても多くの生き物の命を支えてくれる恵みの雨です。
それに、雨の日には雨の日にしか楽しめない様々な景色があります。
それを紹介したなぁ~と思いました。

霧の日の森の幻想的な雰囲気を味わいながら、小さな生き物を探して歩きます。

1cmほどの小さなカタツムリや、オオモミジのクルクル回るタネや、水をはじくシロダモの若葉の毛など…様々なものを観察しながらゆっくり歩きました。

天幕毛虫(オビカレハの幼虫)が葉を食い荒らしている桜の木の前にやってきました。
この毛虫は、昼はテント状の巣に隠れているので、ツアー中はたいていウジャ~っと集まっているところを見ることになり、ほとんどのお客様からは「キャ~!気持ち悪い!」という感想が聞かれます(^_^;)

これは1週間前の毛虫達。

実はこの毛虫、一生を通じて毒を持たないと言われています。
…で、「いつか手に乗せてみよう!」と計画していました。

「よ~し、チャレンジ!」


私が手に乗せても何ともないのを見ていたお客様のうち、数名の方が同じようにチャレンジしました!

「何ともない~!」という驚きの声。
これぞ“体験型島ガールツアー”←何か路線が違うかも?(^_^;)

この後はお客様が次々に、色々な物を見つけてくれました。

スコリアの上を歩く金色に輝く小さなカタツムリ。


順番に激写。


樹海で素敵な物を見つけました。…森の中のペンダントです。

ペンダントトップが枯れ葉で、チェーンはキラキラ光る水滴のついたクモの糸です(^。^)

クネクネ曲がるハチジョウイヌツゲの森の中での集合写真。

この場所で、集合写真を撮るのは初企画です!
これぞ“雨を楽しむ島ガールツアー”にふさわしい、写真ですよね~(^^)v

そして幻想的な樹海を抜けた時…満開のオオシマツツジが私たちを迎えてくれたのでした。
霧に包まれた森を抜けた後だけにツツジの明るい色がとても鮮やかで、島ガールの皆さんも私も「綺麗~!」と大盛り上がりでした。

ツツジのトンネルには、ツツジの絨毯が敷き詰められていました(^^)v

白い霧の中に浮かび上がる墨絵のような尖った溶岩や森の木々。
そして植物の茎に並んで垂れ下がる水滴のキラキラ。

雨だからこそ味わえる、晴れの日とはまた違う景色の中で遊んだ、島ガールツアーでした(^^)v

(カナ)

東海汽船さんの島ガールツアー報告はこちらのページをご覧ください。
http://ameblo.jp/tokaikisen/
コメント (4)
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ガたち

2011年05月28日 | 
今日の大島はしっとりと雨の一日でした。
台風も近付いています。
進路に当たる方々は充分に注意してください。


ガは昨日見つけたものです。
まずはトビイロトラガ。

鳶色ですね。
でも翅を広げると鮮やかな黄色が目を惹きます。
鳥に襲われたときに役立つのでしょうか。



次はスジベニコケガ。

なんて綺麗なんでしょう。
背中の模様が人の顔みたいで面白いです。
前脚がカクっとなっているところが萌えポイントです。



これはウスキツバメエダシャク。

うんうん、ツバメっぽい。
羽化したてのようでツヤツヤピカピカです。



・・・調べたけどちょっとわからなかったガです。

ハイイロセダカモクメかな・・・?と思うんですけど。
こんなところにとまっていたら目の悪い人には見つけられないかも!?



これからは虫がじゃんじゃん出てきますね。
楽しみな季節の始まりです。
世の中には虫嫌いな人がたくさんいますが、それと同じくらい虫好きの人間もいるのです。



最後に今日撮った写真を。

雨の中で元気にさえずるホオジロです。
卵を温めている奥さんに歌っているのかもしれません。


                     がんま
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雨の日の窓に

2011年05月27日 | 今日の大島
今日は時々霧のような雨の降る1日でした。

部屋にこもっていてふと窓の外を見たら…
小さなカタツムリが窓の外を這っていました。

「小さい~。」
まだ1cmちょっとです。

すぐ近くの蔓にももう1匹。

まだ殻が薄くて頼りなげな、小さなカタツムリに会えると、「雨の日もなかなか良いな~。」って思います。

(カナ)
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お知らせ

2011年05月26日 | その他
今日は簡単に報告だけさせていただきます。
今まで21年間続いてきた店の海のガイド部門を、5月末をもって閉めることになりました。

この日記の読者の方の中には、長年大島の海に通ってくださった方も多いと思います。

あまりにも急な展開に驚かれる方も多いと思いますが、一度けじめをつけ、納得できる形で新たな方向へ向かうためのプロセスだと、ご理解ください。

「どうしても気になって眠れない!」という方には、簡単な状況はお話ししますので西谷までご連絡ください。

また、海のブログの方に柳場からの挨拶が載っていますのでご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/izuohshima-globalsc
あいさつ文に出てくるクチバシカジカ104枚は、東日本大震災への義援金のために柳場が作り続けていたレリーフです。

クチバシカジカは被災した東北地方の海の生き物で、木を掘り色を塗って仕上げた全くのオリジナルです。

…ということで、私は当分の間、残務処理に追われることになります。
陸のツアーを始めて以来、スタッフ皆の協力で毎日続けてきたブログですが状況が落ち着くまで不定期の更新となります。

今後の方針が決まり体制が整いましたら、また毎日の発信を続けたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

(カナ)
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今朝のこと

2011年05月25日 | 
ぞろぞろぞろぞろ。
なにやら小さな生き物が道路をわらわら行き交っていました。

キジのヒナです。
生まれたばかりでしょう。




車を停めて見ているとキジのお母さんが「コー、コー」と呼んでいます。



しかしまだ小さなヒナがこの縁石に上がることはかなり難しいようです。


お母さんが下りてきて







「ほらほら、こうやってこっちに上がるのよ~」とお手本を見せます。
縁石の上右端に1羽ヒナが見えます。
上には他にもう1羽いて、私が確認できたのは全部で8羽でした。
もっといたかもしれません。


お母さんには楽勝の段差ですがヒナたちは簡単には上がれません。
「お母さん!お母さん!」と大騒ぎです。


「お母さん!お母さん!」



お母さん、また下ります。




で、




「ほら、こっちにおいで」
「お母さーん、ムリだよ~(涙)」


何度か車が通ってヒヤヒヤしましたがヒナたちはぎゅっと固まってやり過ごしていました。


お母さん、またまた下りまーす。







「よいしょっと!ほら、こっちよ~」
この時点で下にいるヒナは4羽になっていました。
なんとか2羽は上に上がれたようです。





残されたヒナたちは・・・





わあわあきゃあきゃあ、お母さんお母さん!!です。




また1羽上がれました。
残ったのはこの3羽です。



マツの向こう側に落ち葉が溜まってちょっと高くなった場所があります。
あそこからなら簡単に登れそうですよ~。
がんばれ!


お、うまい具合に。



全員お母さんのもとへ行くことが出来ました。
やれやれ。



縁石の高さが半分ほどになっていました。


このヒナたちにはこれからもっと過酷な試練が待ち受けていることでしょう。
立派な成鳥になれるのは何羽でしょうか?


                  がんま
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富士山樹海

2011年05月24日 | 火山・ジオパーク
昨日、幕張メッセで行われた、地球惑星科学連合のジオパークセッションに参加しました。
各地のジオパークの取り組みを知ることができて、と~ても勉強になりました。

そして、今日はケンボーダイビングの佐藤氏、嶋田、私の3人で、富士山の樹海を歩いてきました。

ガイドは富士山ネイチャークラブの難波さんにお願いしました。

青木が原樹海は西暦864年に標高1400mの割れ目火口から流れ出て扇形に広がった富士山最大の溶岩流で、山手線の内側の半分ぐらいの面積があるそうです。

標高1000m少々の森には、伊豆大島とはまったく違う植物たちが生きていました。

3000年前にスコリアが降り積もり、溶岩流が流れていないという場所は、ブナやクマシデ、イヌシデ、クマシデなどの落葉する高木が多い明るい森です。

一方1147年前に溶岩流に覆われた場所には、常緑のモミ、ツガ、ヒノキなどが生える
苔むした森でした。


道を挟んで、新緑の明るい森と、濃い緑の森が両側に存在している風景は、とても不思議でした。
いったい何が原因で、植物の住み分けが起きているのでしょうか?

一面に広がる溶岩流の上に、岩を覆うように根を張る針葉樹たち。


この森は倒れた木の上から芽生えた木が生長し、その後倒木が腐って土に返ってしまったために根っこの隙間が空洞になっている木も多く見られます。

こんな風景を見ると、この森が何度かの世代交代をしてきたことを感じることができます。

“ギンリョウソウ”という葉のない植物にも出会うことができました。

白くてちょっと幽霊みたいで(?)以前から見たいと思って、あこがれていたのですよね~。

一面に広がる溶岩流の上の森…。

立派な縄上溶岩が急に目の前に現れたり…


大きな溶岩チューブが口をあけていたりしました。

この穴の中は夏でも氷が解けず、昔は天然の冷蔵庫として絹織物の蚕を保存するのに使われていたのだそうです。
そして富士山にはこのような溶岩チューブがたくさんあるそうです。

そのうちのひとつ、“コウモリ穴”を訪ねました。

何方向かに分かれる、地下のトンネル。
這うようにしないと歩けないような場所もありました!

「え~?ここ通れるの?」という感じ(笑)

トンネルの中にも立派な縄状溶岩があって、ドロドロ流れた時の様子が想像できます。
今回歩いて「富士山」って大きい火山なのだという事を、実感しました!

次は、宝永火口のそばを歩きたいな~。

(カナ)







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ルリチュウレンジー2

2011年05月23日 | 
先週16日の続き
先週はルリチュウレンジ成虫でしたが、今週は生まれたての幼虫。ちょっと引くかな?
サラッと見て少しは慣れてくださいね。みんなで生きている大島だから

幼虫が発生すると言うことは卵が有るのではないか?
葉の後ろ側にある茶色い点々が怪しい?

やっぱり、こんなに出て生まれて来てしまいました生後5日「みんな沢山食べて大きくなろうぜ!」


こちらは生後1日目。写真だと違いがわからない?
えー 何処に虫がいるのか分からないって?黒い頭がヒント5匹も潜んでいます 

これなら違いが分かるでしょ。小さい子は生まれたて葉の茶色から出てきたからか少し赤いかな。大きい子は葉を食べたので体の中の緑が透けて見えますね。

「兄いよろしくお願いしやす」てっ てか!


↗「みんなで生きている大島だから」なんて書いたのだけれど秋の様にツツジの葉を食べられてしまうと困るのでしかるべき処置をさせていただきく予定です ごめんね (しま)
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霧とツツジと…。

2011年05月22日 | 今日の大島
このところ、山は霧が続いています。

昨日もJTBの方たちの案内で山へ行きましたが、山頂は真っ白でした。
なので、温泉ホテル~裏砂漠まで往復し、霧の躍動感を楽しんで来ました。

黒い砂漠の上を、霧が流れるように動いていました。

遠くからモクモクした白いものが形を変えながら迫ってきて、アッという間に私たちを取り囲み、
そして去っていきます。

まるで変幻自在な不思議な生き物のようで、しばらく皆で見とれました。

写真では、あの躍動感をお伝えできないのが残念です。

1986年に割れ目火口から流れた溶岩の上に、点々とオレンジピンクの花を咲かせるオオシマツツジ。

昨日の願法の日記にあったツツジ観賞会も綺麗でしたが、黒い溶岩の上にハチジョウイタドリがぐんぐん
緑の葉を伸ばし、そこにポツリポツリとツツジが彩りを添える…という風景も、“大島の春”という
感じがして、とても素敵です。

虫達も活発!

通称「天幕毛虫」と呼ばれるオビカレハの幼虫が、2本並んで仲良く生えている私のお気に入りの
オオシマザクラの葉を、ものすごい勢いで食べまくっていました。

何匹もの毛虫が上半身(?)を起こして、頭を左右に振り回しています。
一体何をしているのでしょう?

腹筋運動??(^_^;)

その場に留まって観察したい衝動に駆られましたが、ツアー中であることを思い出し、自制しました(笑)。
「こんど、桜の木の前で見張るぞ~!」←ひそかに決心(^^)v

いつもどおり樹海を抜け、ツツジ観賞会会場へ。

会場では大島牛乳のパックと同じデザインの旗を見つけ、思わず寄って行ったら、
横で泉津クラブの方たちが、島唐がらし入りポップコーンを売っていました。

興味津々で購入したJTBの皆さんは…「うまい!」「やめられない!」と絶賛していました。
辛いのが苦手な私は4粒で咳がでましたけど…(^_^;)

残念ながらツツジ観賞会は今日までのようですが、ツツジはまだしばらく楽しめますので、
機会があったらぜひ春色の山にお出かけください~。

(カナ)

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