グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

近くにいる虫

2010年05月31日 | 
我が家に有る自称レモンの木、今年もアゲハの幼虫がやって来てくれました。


2日目の子です


何日か前から見つけた蜘蛛。なかなかカメラに収まってくれません。
追いかけっこでようやく   パチリ


カメムシ君も 脅かさないように(臭いのかけられたくないからね)
やはり追いかけっこ。上から狙うと葉の裏に逃げ込みます、裏から狙うと表に逃げ込んでしまいます。


隣の木(月桂樹)には あれ?実がなっています。何でしょうか?



襲われた!! アゲハの幼虫君があの蜘蛛にやられてしまいました。
食う者有り、食われてしまう者有り。どちらの味方もしないでいようと思います。
(でも、アゲちゃん飼いたかったんだ)ウジウジ

                  (しま)グズグズ


月桂樹に付いていた実、じつは蜘蛛の子団子。つつくとバラバラと散りますがまた固まっています。この二つのかたまりですが、前日はひと塊りだった物です。
“蜘蛛の子を散らす” って有りますが この子達がちるのはいつでしょうか?
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ワタフキカイガラムシ

2010年05月30日 | 
一昨日、店の敷地の中でスタッフがこんなものを見つけました。

トベラの木にズラリと並んだカイガラムシ。
その姿は名前のとおり白い貝殻のようで、とても虫には見えません。
まるで動かないし…。

白いヒダの部分は一見硬そうに見えますが、触るとフニャリと柔らかです。
周囲には赤いアブラムシのような小さな虫と蟻がウロウロしています。
いったい何がどうなっているのでしょう~?

カイガラムシという名前は知っていたものの、詳しい事を知らない者ばかりだったので、
店内は大騒ぎとなりました。

家へ帰ってジックリ調べてみたら、色々なことがわかりました。

まず、この虫の名前はワタフキカイガラムシ(別名イセリアカイガラムシ)。
カメムシ目のワタフキカイガラムシ科の昆虫で多種の樹木に寄生し、樹液を吸い、
木を弱らせる農業の害虫だそうです。

樹液を吸う昆虫は色々いますが、これは確かに数が多いですよね~。
この数でチュウチュウ樹液を吸われ続けたら、木が元気なくなるのも納得です。

体の赤い部分が虫の体で、白いヒダヒダの部分は“卵のう”なのだそうです。


この“卵のう”を破って中の卵を写した衝撃的な画像を発見。
興味のある方は、以下のブログをご覧下さい。
「イセリアカイガラムシ:そよ風のなかで」

このページを見て、卵と一緒に写っている赤いアブラムシのような虫は、
どうやら卵からかえった幼虫らしいということが判明しました。

オスは翅が生えているらしいのですが、日本の温帯域での目撃例はほとんど無く
メスだけでひたすら卵を作り続けているようです。

良く見ると、少し成長した幼虫も一杯います。


では蟻は何をしていたのでしょう?
幼虫を食べに来ていたのでしょうか?
不思議に思って自分の撮った写真を見ても、蟻が幼虫を襲っているようには見えません。

調べていくうちにカイガラムシが出す排泄物には蜜が含まれ、
蟻がそれを舐めに集まっていることがわかりました。

蟻は蜜をくれるカイガラムシを守ってもいるのでしょうね。

大島から近い静岡県では100年ほど前にこのカイガラムシが発見され、
農業試験場が天敵であるベダリアテントウを放し、ワタフキカイガラムシの数は激減したそうです。

大島ではどうなのでしょうか?

ガイド仲間の家の庭では毎年、このカイガラムシがトベラに付くそうです。
いったい何時ごろ大島に上陸したのでしょう?
そして、天敵のベダリアテントウは大島に存在しているのでしょうか?

う~ん、ワタフキカイガラムシの一般的な情報はわかったけれど
大島でどのように暮らしているかまではわかりません。

取りつく木はトベラだけなのでしょうか?
捕食者はいないのでしょうか?
大島中に生息しているのでしょうか?

わからない事だらけ…。
大島在住の読者の方、もしも情報をお持ちでしたら、ぜひ教えてください!

さて、最後のおまけ。

先日お客様が小枝の先についているのを見つけたワラジカイガラムシの仲間です。

こちらの方が虫らしい体つきでしたが、おなじワタフキカイガラムシ科だそうです。

ちなみに「日本原色カイガラムシ図鑑(絶版)」なるものには
約400種のカイガラムシが掲載されているようです。

恐るべし、昆虫ワールド!

(カナ)

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イイジマムシクイ

2010年05月29日 | 
鳥を知らない人にとっては「なんじゃそりゃ?」な名前でしょう(笑)
イイジマは人の名前、動物学者の飯島魁(いいじま いさお)氏からです。

ウグイスやセッカと同じウグイス科の鳥で日本には夏にやって来る夏鳥です。
しかし三宅島や八丈島、南西諸島などでは冬にも観察例があります。
その分布は局地的で渡りの時期には本州の太平洋側で見られることもありますが、繁殖は島嶼部(特に伊豆諸島。他にトカラ列島)に限られています。
世界的に見ても希少種で天然記念物に指定されています。

この仲間は地味でこれといった特徴もなくほかのムシクイ類との識別がかなり困難です。
特にセンダイムシクイと。

でも私は「これはイイジマムシクイだー!!」と大威張りで言えます!

なぜかって?

それは大きな声でさえずっていたからです。

「ショリショリショリ・・・」とか「チョリチョリチョリ・・・」と聞こえる声や「チョイーョチョイーョチョイーョ」という南国風な鳥(?)を思わせる声、「チー、チー」とメジロに似た声も出します。

今の時期にこんなさえずりをする鳥はイイジマ君のほかにいません。




今日は天気が悪くなるという予報だったので、昨日の午後毎年イイジマムシクイがやって来る山へ行ってきました。

八丈島や三宅島ではあちこちにたくさんいるというイイジマムシクイですが、ここ伊豆大島では限られた場所に少数しか生息していないのです。
私の観察がまだまだ足りないのでしょうか?
でも去年は元町の林道や、なんと自宅でもさえずりを聴きました!
さすが、鳥です(笑)



この場所に来れば声は必ずと言っていいほど聴くことができます。
しかしその姿を見るのはなかなか難しいのです。
いつも声が聴こえてくる沢のほうへ森を少し入ってみました。
落ち葉がふかふかです。


切り立った沢の縁でしばらく待つことにしました。


聴こえてくるのはオオルリ、ホトトギス、ウグイス、ホオジロ、メジロ、カラスバト、シジュウカラ、コジュケイ・・・そしてイイジマムシクイの声。

イイジマ君には縄張りがあって、その中をぐるぐる回っているようです。
沢の上のほうで鳴き声が聴こえたり下のほうで聴こえたりしています。
んー・・・なんとなく近づいているような、いないような~。



そんなこんなで40分近く経ったころでしょうか。

突然、私のすぐ目の前の枝にやって来たのです!
んもう、ビックリです。



ひゃー!!
元気にさえずっている!!
3~4メートルくらいの距離です。




少し上の枝に飛び移りました。



丸まってる~。
かわいいねぇ~。

かなりの枚数撮ったのですが、シャッター音をまったく気にしませんでした。
いい子いい子(笑)





頭央線(とうおうせん)がないのがセンダイムシクイとの識別点のひとつです。



この場所でさえずっていたのはほんの3分ほどでした。
私には至福の3分でした。

これを僥倖と言わずしてなんと言おう!!(大袈裟?)




そして昨日は更なる驚きがありました。




じゃーーーん!!







サンコウチョウのメスです。

初めて見たのだって去年の秋なのに、今年の初夏にも見ることができるなんて!!

イイジマムシクイを待っているときに近くでヤマガラが騒ぐので見てみると、このサンコウチョウがオタオタしていました。
ヤマガラは1羽でしたが物凄い剣幕で怒っていて、メジロやウグイスが「ナンダナンダ!?」と見に来ていました。

一体なにがそんなにヤマガラの気に障ったのでしょうか?

このサンコウチョウがヤマガラに負けずに(笑)、大島で伴侶を見つけて子育てしてくれるとうれしいです。







そして本日のオマケ。
今日のシノリガモです。



相方はいなくなっちゃったけど、1羽がまだ残っています。







今日出会った鳥たち(声のみを含む)
ウミウ、シノリガモ、オオミズナギドリ、オオセグロカモメ、ウミネコ、クロサギ、キアシシギ、トビ、コジュケイ、キジ、キジバト、ホトトギス、アマツバメ、ツバメ、イソヒヨドリ、ウグイス、セッカ、イイジマムシクイ、オオルリ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト


         がんま

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例外・・・?

2010年05月28日 | 植物
 今朝は少し風が強かったせいか、家の前の道に、作りかけと思われるメジロの巣が落ちていました。小鳥たちの繁殖の季節なのですね。
 今年も身近なところにウグイスが巣を作って卵を抱き始めたので、ちょっと心配しています。
近づかない、覗かない、遠回りするようにしているのですが。うまく孵化して巣立ちが成功するのを見守って・・・じゃなくて、祈ってます。(笑)

 さて、先週、イボタガを紹介させて頂き、ハチジョウイボタのことを書きました。
 シチトウ○○、イズノシマ○○、ハチジョウ○○、オオシマ○○、などが付いている植物は、伊豆諸島の固有種・準固有種で、島嶼型・海洋型に分化したもの・・・と。

【ハチジョウシダ】


 何にでも例外は付きものです(汗) というか、なかなか規則性があるようでないのが、動植物名ではないでしょうか。まったく紛らわしいですね!

 この(↑)シダが、大島にも自生しているハチジョウシダですが、伊豆諸島が分布の中心というわけではなくて、四国・九州・南西諸島が分布の中心です。伊豆諸島は東端、大島辺りは北限?のようです。大島での株数は多くありません。
 
 命名した方が、標本を採取したのが八丈島だったのでしょうか。

 この季節、新葉のグラデーションが素敵です。
 ハチジョウシダを撮影していて、同じように地名を冠したシダが近くにありました。

【マツザカシダ】

 
 房総以西の南西日本に分布しているマツザカシダです。時々、白い斑入りのものがあって、鉢植えなどにもされています。大島では多く見られるシダです。

 三重県の松阪(松阪牛の)を以前からイメージしていたのですが、人名「松坂さん」なのかもしれませんが・・・。


【アマクサシダ】


 熊本県の天草(あまくさ)からの命名ですが、日本海側を除く房総以西の暖地に広く分布しています。大島でも所々で見られます。

 そうそう、細い葉の形もクッキリ分かるようにスケッチブックを下敷きにしてみました。
1ページが20センチ×30センチ程なので、およその大きさもお分かりかと思います。

 最初のハチジョウシダの葉は、大きかったのでスケッチブックを開いて40センチ×30センチ程にしています。でも、もっと大きいのが、こちら(↓)。

【ハチジョウカグマ】


 スケッチブックには、とても入りません。日当たりの良い崖などに垂れ下がっています。大きなものは、1枚の葉が大人の身長ほどあるものも。


【ハチジョウカグマ全体】


 ハチジョウシダ同様、ハチジョウカグマも伊豆諸島特産ではなく、高知県や九州南部以南に分布しています。

 和名に地名が付いていても、必ずしも分布の中心を意味するものではない、ということですね。

 これから雨が多くなって、シダたちが益々きれいで元気になる季節。楽しみです。 


 (なるせ)








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クロマツを訪ねて

2010年05月27日 | 今日の大島
今日は、青空と爽やかな風がとても快適な1日でした。

そんな気持ちの良い天気の中、弘法浜の側のクロマツを訪ねてみました。
1か月前に見つけたサラグモの仲間がどうしているかな~と気になったので・・・。

サラグモ君は健在でした。

松の葉の根元を利用して漏斗状の巣を作り、最初に見た時と同じように、
底の穴の部分から顔だけ出してこちらを覗いていました。
写真の左下の黒い穴がサラグモ君の隠れ場所です。

穴の底を小枝で少し刺激したら、外に出てきて何となくオドオド。
サラグモ君、ごめんね~。

さてサラグモ君の周辺の景色は、1か月前と少し変わっていました。

クロマツの雄花は花粉を飛ばし終わり、茶色くなって今にも散りそう…。
そして、その中央から新しい葉が伸び始めていました。


一方雌花は以前と同じように、可愛い紫の花を茎のトップにつけていました。
花粉をシッカリ受け止めたのでしょうか?
少し丸々したような気がします。

クロマツの雌花は1年半後の秋に種を熟成させるので、
この紫色の小さな雌花は、これからゆっくりと時間をかけて成熟していく事になります。

青空をバックにスクスク伸びたクロマツの雄姿です。

空に一番近いところには今年の雌花。
そしてその下、画面中央には、1年かけて成長した去年の雌花がついています。

若いパイナップルのような昨年の雌花を見ていたら、白い泡が付いていることに気づきました。

あちらにも、こちらにも、沢山の泡がついています。

アワフキムシです。
アワフキムシは大人になると小さなセミみたいな昆虫になりますが
子供のころは吸った樹液の水分を泡だてながら排泄し、その泡の中に隠れて暮らしています。

もしもし、体が見えちゃってますけど?

まだ若者で泡だての技術が熟練してないのでしょうか?
それとも、アワフキムシにも性格があって、大雑把な個体とか??

せっかくなので(?)、泡から出てきてもらいました。
またまた失礼~。

いつも見るヨモギなどにつくアワフキムシより黄色い色をしています。
どうやらマツアワフキという種類のようです。

大人も松の樹液を吸うようなので、今度は成虫も見られるかもしれません。
植物を枯らすこともなく、ひっそり生きる虫達です。

またしばらく時間がったらこの場所を訪ねて、
クロマツの幹の上で暮らす大人のマツアワフキに会いたいと思います。

(カナ)

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【 命有るモノ・・・ 】

2010年05月26日 | 海の生物
以前、“死んだ魚を見ないわけ”という本を読んだ事があります。
古い本なので、詳しい内容は忘れてしまいましたが、海の中では弱った魚はすぐに捕食者の餌食となり
死んだ魚もスキャベンジャー(腐肉を漁るモノ達)によって、すぐに片づけられてしまうから・・・
と言う様な事が書いてありました。

確かに、水中でこれらの魚に出会う事は稀かも知れません。
しかし、永く潜っていると、案外死の場面と遭遇することも多いのです。
今回は、そんな魚達の死にまつわる話について少し・・・。 暗い?

過去に見たもので一番大きなモノは、1,5m程のメジロザメの仲間です。

(これは別物です。)

それは、水深14メートルのゴロタ斜面に横たわっていました。
特に目立った傷は無かったので、
上の画像と同じ様に回収したエビ網にでも掛っていたのが捨てられたのでしょう。

発見当時はまだ体色も残り綺麗だったのですが、数日で白くなり
更に匂いを嗅ぎつけた大きなマツバガニ(甲長20cm程の2匹)や貝類に食い荒らされ
2週間程でボロボロになってしまいました。

次は、水深40m付近で見付けたクエの死体、体長120センチ程の大きな個体でした。
この時は、ビデオしか持っていなかったので画像は有りません。

高級魚のクエですから、活きが良ければかなりの値段が付いた事でしょう。勿体ないですね~。

そしてこれは、水深20m付近に沈んでいた、30cm程の“イシガキフグ”
数日後には、大きなホラ貝の仲間やレイシガイ・ヤドカリ等が群がっていました。



さて、魚達の死因は様々です。

ある日潜っていると、水深20m付近で横たわるカエルアンコウを見付けました。
まだ目はしっかりしていますが、明らかに死んでいます。

しかし、私が手に取ってみるとブルブルっと動いたのです。
何と!動いたのはお腹の中の魚でした。

きっと皮膚毒を持ったハコフグの仲間でも丸呑みしたのでしょう。
そして呑み込んだ本人は皮膚毒にやられ、中の捕食された魚がまだ生きていたのです。

又有る時は、口に白くて丸いモノを咥えて死んでいる“アカエソ”や“ウツボ”を見た事があります。

咥えられていたモノは、“キタマクラ”
“キタマクラ”はフグの仲間で、その不吉な名前の通り身には毒があります。
しかし、死んでいた“エソ”や“ウツボ”は、毒にやられたのではなく窒息死だったのです。

捕食された“キタマクラ”は、瞬間的に膨らんで捕食者の気道を塞いだのでしょう。
結局、食うか食われるかの戦いは、両者共倒れ。
パンパンに膨らんだ“キタマクラ”も息絶えていました。

数年前、冬に低水温(12℃位)が一月近く続いた事が有りました。
夏から秋にかけて流れついた南方系の幼魚達も、日増しに減っていきます。

特にこのシーズン数の多かったトラギスの仲間が、あちらこちらで
息絶え絶えになっていたのは痛々しかったです。

そして、これはその時の“ハワイトラギス”
ちょっと遊び心で、“イロカエルアンコウ”の近くに置いてみました。


《 ちなみにカエルアンコウの仲間は、生き餌しか食べません。》

「ワッ!死への冒瀆だぁ~」なんて言わないで下さいね。

最後のこれは“イタチウオ”、エキジット(海から上がる事)間際、水面から降ってきました。
普通は、夜行性の魚で昼間は岩陰や岩壁の亀裂に入って居ます。


お腹に痛々しい、モリで突かれ引き抜かれた痕が有ります。

ここ数年、夏になると“手モリ”を持った人達(子供も大人も)を沢山見掛けます。
そして、一部だとは思いますが、食べもしない魚を突くのです。

知っている方も多いと思いますが、某TV番組(「とったド~~!」と叫ぶヤツ) の
影響が大きいと思います。

こんなシーンに遭遇した時、何とも言われぬ怒りと悲しみを覚えます。
 
声を大にして言いたい!「突いたら食え」
私は何度か海で叫んでいますが、きっと“口煩いおじさん”としか思われていないでしょうね? 苦笑

文・画像共 海ガイドチーム KY
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耳から癒される

2010年05月25日 | 今日の大島
 今にも雨が落ちてきそうな夕方に、開けた場所へ行ってみました。
すぐ横には木々がうっそうとしている、静かな散歩道です。

ウグイスがさえずり、時々警戒するような声で飛び交っています。
コジュケイの声も遠くで聞こえます。
すぐそばではツバメがチュルチュル言いながら低く飛びます。
カエルの声に、カラスが時々。チュンチュンスズメもいます。

あら、水たまりにモリアオガエルの卵塊。
ここでは木と水たまりが良いセットになっていなかったのですね。
数日前に森で見た卵塊はこんな感じで木にぶら下がっていました。

モリアオガエルの卵といえば、こうやって木にぶら下がっていると、らしいですね!

アブやハチが飛ぶ羽音、そしてトカゲの這う音。
そして木々の奥の方ではリスの声と姿も確認。
木の枝と同化してじっとしています。
さらにカラスバトのホゥ~・ホロロロ~という恐い声^^;
鳴き声のほうへ歩いていくと声はやんでしまいます。

空からは飛行機の音、そして工事車両の音が少し。。

あぁ。大島。
至福の時間ですね。

自然の中に身を置くと、五感が研ぎ澄まされます。
今日はスイカズラの甘い香りに包まれて、いつまでもそこにいたくなりました。

目からの情報はキョンの足跡とか、幼虫の食べた葉っぱとか・・・。
キョンはシカの仲間なので足のツメが2つに割れています。

足跡の穴がくっついて2個あいているのがわかりますか?

味覚といえば、桑の実ももうすぐ食べごろですね!

そうそう! 白に紫の混じった鳥の糞がありました。
きっとサクランボを食べたのでしょうね^^
誰の糞だったのかな~?

触覚は皮膚のかぶれない、安全なもので感じるようにしてます^^
今日はトカちゃんぐらい触れたかも~。

どこにいるかわかりますか?

じゃん。

ここですよー。
なんなら尻尾、置いていきますけど。

撮影されている間、ひたすら身をきゅっと引き締め、緊張していました。
もう我慢ならない~!と逃げたものの、身を隠すものが何もなくておろおろと走る姿がとてもかわいそうで、追っかけるのをやめました。

こんなふうに五感を使って散歩をしていると、あっという間に時間が過ぎていきます。
大島の売りはまさにこの、贅沢な時間なんだろうなぁ^^
なんて、贅沢な時間を過ごさせていただきながらちょっぴり考えたりします。

息苦しさを感じた時には、こんな時間を過ごしてみませんか?
体の中を新鮮な風が通り抜けていきますよ!

(友)
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ヤマボウシ

2010年05月24日 | 植物
新しい道路の建設のために切り取られた山。

木々の足元がちょっと寒そうに見えるのは私だけでしょうか?
              
この工事が終わる頃には草が生えて木の幹が見えなくなりそうですが。



我が家にあるヤマホウシ(山法師、山帽子)の木2本



え!山法師が分からないって 
昔々、京都三条大橋で義経と戦った弁慶。あの人の頭 白い布を巻いていますよね あの感じに似ているかららしいです。(弁慶個人を指しているのではありません)


             特徴は白い花に見える4枚の総包片

             



1本は葉・総包片・柄なども少し赤いです。



             本当の花は緑のコンペイトウ?角の一つに一つの花が咲きます
             

             花弁4枚、雄しべ4本(あら、まだ早かったので蕾ですが)


秋には紅葉します



 と のことですが大島のゆるい季節では悲しいばかりの紅葉なんです。
でもその前の 夏が終わる頃には実が生って食べられます。風味はマンゴーのような味わいです。
味見に来ても良いですよ!


実物はまた  んヵ月後に つづく         (しま)
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コバンソウ

2010年05月23日 | 植物
この時期、普通の(?)道を歩いていて目に留まるのが風に揺れるコバンソウです。

店の前のズラリと並んだコバンソウ。

これを見た人の感想は「綺麗!」と「虫みたいで気持ち悪い。」との2つに分かれるようですが、
皆さんはどんな感想を持たれますか?

私は、振るとシャラシャラ音がするこの草が、陽光を受けてキラキラ輝くのを見ると
「綺麗だな~。」と思います。

どうでしょう?

輝く“小判”に見えますか?

コバンソウはヨーロッパ地中海沿岸地方が原産のイネ科植物で、
日本には明治初期に園芸用として渡来し、野生化したようです。
大島でも日の当たる道端で元気に生きています。

ところで以前、コバンソウの穂を見た方から
「これって花ですよね?」と聞かれて答えに詰まったことがあります。
ジックリ観察したことが無かったので、コバンソウの花の仕組みがわかりませんでした。

それで今年は、店の前のコバンソウを観察してみることにしました。

5月9日、コバンソウの脇から何か出ているのを、一緒に観察していた小学生が発見。

花粉を中に溜め込んだクリーム色の袋(葯)を持つ“おしべ”と、花粉をキャッチする仕組みを持つ“めしべ”です。
あたりを見回しましたが、こんな風になっているのはまだわずかでした。

5月12日、“おしべ”がたくさん伸び始め、一部花粉を飛ばし終わってシワシワになっていました。

この“めしべ” “おしべ” “それを包んでいる薄い緑色の皮(?)”を1セット毎に“小花”と言うようです。、
あちらこちらから“おしべ”や“めしべ”を伸ばし、どうやら花の盛りのようでした。

5月22日、2割ぐらいが黄色く枯れたような色になって、穂が地上に落ちているものも出てきました。
穂の中はどうなっているのでしょうか?

のぞいて見たら、中が空っぽになっているものが多く、一部はこんな感じに…。

花粉を飛ばし終わった袋が、まだ落ちずに残っていました。

しかし、種はどこでしょう~?
「中身が無い~!」などと言いながら穂を解体したところ…
小花の根元が膨らんでいるのを発見。
ここに種ができてくるみたいです。


今まで全然知らなかったコバンソウの花の仕組みが、少しわかってスッキリしました。
これで「花ですよね?」の質問にも、次からは答えられそうです。(笑)

できた種がどうなるかまで、見とどけたいな~。

(カナ)

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食事中です。

2010年05月22日 | 
今日の昼前、オオミズナギドリの食事風景を見ることができました。
場所は元町(もとまち)の長根浜(ながねはま)沖です。
ちょっと早いお昼ご飯でしょうか?
イヤイヤ、お昼ご飯だなんて言ってられません。
自然界では見つけたときに食べられるだけ食べるのが基本でしょう!



双眼鏡で海鳥を探しているとオオミズナギドリの大きな群が見つかりました。
いつもは海上を飛び交っているだけなのに今日は違いました。
ひとつのところに集まっています。



写真ではわかりにくいですが水しぶきもあがっています。
きっと小さな魚(カタクチイワシ?タカベ?アジ?)が大きな魚(カンパチ?ヒラマサ?メジマグロ?)に追われているのでしょう。
オオミズナギドリは潜水もできるので水中は大変なことになっていると思います。





しばらく見ていると魚の群が移動するのに合わせてオオミズナギドリも移動していきます。
こっちの魚が少なくなったら次はあっちだー!とみんな滑るように海上を飛んでいきます。
なかなか面白い。





オオミズナギドリから目を離してふと近くの海面を見ると。



あ、いた~。




ぷはぁ~っ。



アオウミガメです。
長根浜ではよく見ることができます。
今日みたいなナギの日は特に見つけやすいです。




オオミズナギドリのお食事はまだまだ続いています。
新鮮な魚が食べ放題状態です。
獲れたてぴちぴちを踊り食いです。

見ている私は空腹に耐えられずその場をあとにしました。






本日のオマケ。
元町港(もとまちこう)から出て行きました。
午後の海を往く貨物船 『ドナドナ丸』



・・・ウソです。
『第十八ナントカ丸』です。
なんだかドナドナっぽくて。

バスは一体どこに持っていかれるんでしょうか?





今日出会った鳥たち(声のみを含む)
ウミウ、オオミズナギドリ、ハシボソミズナギドリ、オオセグロカモメ、ウミネコ、アマサギ、チュウサギ、ダイサギ、クロサギ、キアシシギ、トビ、サシバ、コジュケイ、キジ、カラスバト、キジバト、ホトトギス、アマツバメ、ツバメ、ヒヨドリ、モズ、イソヒヨドリ、ウグイス、セッカ、イイジマムシクイ、オオルリ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト
         

         がんま
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