浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

子孫に墓を残さず

2024-05-11 20:12:44 | その他

 亡くなった母の遺品整理を行っているが、なかなか終わらない。一人の人間が生きてきた軌跡を消していく作業は時間がかかる。

 さて、母は最期の13年間を埼玉県の姉(母にとっては娘)のところで過ごした。住民票も移していたので、そこで葬儀を行った。

 父の墓は、私の祖先が土地を寄進して建立した小さな寺院(以下寺院)に葬られている。しかし小さく檀家も少ないために、私が子どもの頃に住職は磐田市のほかの寺院に移っていった。そのため、その寺院は近在の坊主に住職をお願いすることとなり、某寺院の住職が兼務住職となった。

 ところがその住職がカネ、カネ・・・の人だったので、寺院が一度はその住職を追い出すことを試みたのだが失敗し、その後もその寺院には兼務住職として代々受け継がれてきた。

 父の年忌にその坊主が来るのだが、法話を話したことは一度もなく、カネの話(袈裟が古くなったので買ってくれとか・・)だけであった。

 寺院には毎年維持費を納めていた。父は寺院を建立した一族であったので、戒名は居士であった。居士となると、維持費なども高額になる。

 さて埼玉県で母が亡くなったとき、葬儀はそこでおこなった。「家族葬」であった。坊さんは「坊主ドットコム」に依頼し、葬儀の読経と戒名をお願いした(好感の持てる坊さんを紹介していただいたし、その際の布施も多額ではなかった)。母の葬儀に、カネ、カネ・・・の坊主に来てもらいたくなかったことと、その坊主に母の戒名をつけてもらいたくなかったからだ。

 そして、父の墓がある寺院に母が入るためには、浜松でもう一度葬儀をしなければならないと言われたことから、私は父の墓を撤去する決意をした。

 最近市の関係部署に行き、「改葬許可申請書」、父の遺骨を自宅で保管するために「焼骨の自宅保管証明申請書」、「焼骨の自宅保管について」を得て、「改葬許可申請書」と「焼骨の自宅保管について」には、住職の署名・印鑑をもらった。墓撤去前の読経を含めて3万円ということだった。

 墓の撤去ということは、檀家をやめるということだ。その際、世間では「離壇料」の支払いが求められるということだった。しかしその「離壇料」の支払いには法的根拠がないことから、私は当初から払うつもりはなく、もし請求されたら訴訟に持ち込むことを決意していた(すでに弁護士にも話して準備しておいた)。私の従姉が父の兄の墓じまいをしたとき、高額のカネをふっかけられたと聞いていたし、ネットで検索するとその「離壇料」で苦しまれた方々の話がアップされていたからだ。

 だがその坊主から「離壇料」の話はなかった。坊主と闘うことはなくなった。あとは、墓を撤去するために、石材店と交渉することであったが、これも昨日終わった。石材店から、父の墓は良い石を使っていること、三つの墓石は上段を除き、中段、下段に上の石を乗せるために彫り込んであるということなど、本式の墓石であることを知り、母の賢明さをあらためて知った次第である。

 とにかく寺院に墓を持つということは、子孫にとって重荷を背負わせることになる。近在の日蓮宗の寺では寺の周囲に立派な塀をつくった。これについて、檀家にそれぞれ50万円が課されたという。またほかの臨済宗の寺では何らかの工事で、その半額を檀家に負担させた。一軒30万円である。また近在の曹洞宗の寺では、通夜と葬儀の読経にそれぞれ30万円が要求されたという。その家庭は生活保護家庭であったのに。

 とにかく寺と関わりを持つということは、多額のカネが寺に吸い取られるということだ。それらの金額、私は何とか出そうと思えばだせるが、しかし同じことが子孫、つまり若者に求められたら、彼らの経済状態ではとうてい払えないであろう。

 つまり寺に墓を持つということは、つまり子孫に重荷を負わせることになるのである。

 少子化のなかで、後継者のいない家庭が増えている。後継者がいなければ墓は撤去しなければならない。寺だけでなく、公営墓地も同じである。墓がある場合、寺には維持費、公営墓地には管理費を払い続けなければならない。管理費は高くはないが、後継者がいなくなれば撤去するしかない。

 もう墓を持つ時代ではなくなっていると思う。

 母と父の遺骨の行き先は未定である。

 曹洞宗の死に関わるシステムは、遺族から如何にカネをとり続けるか、そのためのものでしかないという結論を有するに至った。とにかく曹洞宗から離れる、そしてほかの宗派に改宗しよう、今はそう考えている。

 今、亡くなる人が多く、葬儀社や寺、墓園経営者はカネ儲けの大チャンスととらえているように思う。寺を除き、新聞折り込みには、その関係のものが多く入ってくる。人の死をカネ儲けの手段にするというのは如何なものかと思う。とりわけ、寺はそうであってはならないのではないか。

 仏教の本来の教えはそういうものではない。日本の仏教界は、寺のあり方について検討すべき時にきている。そうでなければ仏教界は廃れるばかりだ。葬儀を神式でおこなう事例が増えていることを、仏教界は真摯に見つめるべきである。

 

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こういう輩が、政治をやっている!!

2024-05-11 09:49:40 | 政治

水俣病患者団体の抗議は「つるし上げ」 熊本知事が発言謝罪

 日本の政治が腐敗しているとともに、ふつうの人びともおかしくなっている。

【水俣病】木村知事「環境相らはつるし上げ」直後に発言訂正 抗議した団体に誹謗中傷も

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大企業と庶民

2024-05-11 09:29:03 | 政治

 大企業は空前の利益をあげているという。

上場企業、3年連続で最高益へ 24年3月期集計、15%増

 その記事の冒頭はこうなっている。

上場企業の24年3月期決算の純利益合計額が前期比15・0%増の47兆9370億円と、3年連続で過去最高になる見通しであることが10日、分かった。外国為替相場の円安基調が自動車を中心とした製造業の業績を押し上げた。訪日客の回復も陸運など非製造業に追い風。25年3月期も過去最高益が見込まれており、増益基調が今後も続く可能性がある。

 一方庶民はというと・・・

家計の消費支出3・2%減 23年度、月29万4116円

記事の冒頭部分。

総務省が10日発表した2023年度の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの月平均消費支出は29万4116円となり、物価変動を除いた実質で前年度比3・2%の減少だった。マイナスは3年ぶりで、新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が広がった20年度の4・9%減に次ぐ過去3番目の大きさ。物価高が長引き、消費者の買い控えが起きたのが主因だ。

 大企業はボロ儲け、庶民の生活は苦しくなるばかり。エンゲル係数も上昇の一途である。

 政府は大企業優先政策を推進し、ばく大な儲けを保障しつつ、さらに税金から多額の補助金をばらまいている。企業から自民党に様々な献金が行われるのは当たり前である。大企業優先政策をさらに推進してほしいからである。

 選挙民が、これでもなお自民党に投票し続けると、庶民はさらに貧困化し、外国に買われていることだろう。

 しばしば「中国脅威論」が政府筋からながされるが、そして沖縄県に対中国に向けての軍事施設が建設されているが、しかし日本国内の不動産などが中国人ら外国の富裕層に買われているという。低金利政策と労働分配率の低下政策などにより、日本はすべてが「安く」なり、日本は買われている。かつて円高の頃、日本人が海外で「安い、安い」といっていろいろなものを買いあさってきた。しかし今は日本を、外国人が買いあさっているのだ。

 長い長い自民党・公明党政権により、日本は貧しく、海外から見れば「安い」国となった。日本政府や日本人は、日本を「先進国」だと思っているようだが、すでに様々な数値はそれを否定している。

 この現状を打開する道はただひとつ、自民党・公明党政権を倒すことだ。そして大企業優先の利権政治を葬ることだ。

 

 

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