静岡県が、SUZUKIの鈴木修に言われてつくろうとしている県営野球場、静岡県議会でいろいろ動きがあった。鈴木修に支えられながら政治家生活をしてきた現在の県知事・鈴木康友は、なんとかして、鈴木修が執着していたドーム型の野球場をつくりたい。
だからだろうか、昨年3月にまとめられた報告書を積極的に公表してこなかった。なぜなら、ドーム型野球場、県が予想していた建設費が370億円であったが、報告書作成時点で450億円だと記されていた。それから一年経過しているから、建設費はもっと高くなっていることだろう。
それに、県知事が望んでいただろうプロ野球の地方興行、コンサートなどの興行、いずれも期待できないと報告書には記されていた。それはそうだろう、交通の便が悪いところに建設が予定されているからだ。
それなら、現在市営野球場があるところに県営野球場をつくり、陸上競技場を海岸部にもっていけばよい。ここなら遠州鉄道の通称「赤電」の上島駅から歩いて行ける、交通の便がよいところだからだ。
また報告書では、野球場の収容人数は、5000人程度で足りるとあったようだ。つまり、高校野球の試合がもっとも人が集まるからで、5000人規模で十分ということである。にもかかわらず、県営野球場の規模は、13000人規模を予定していて、ドーム型なら22000人を収容できるようにしたいらしい。
『中日新聞』は、年間収支を報じていた。
調査では、野球場の規模と構造ごとの年間収支も試算。ドーム型では年間2億2250万円の赤字、2万2千人収容の屋外型では8490万円の赤字、1万3千人収容の屋外型では6540万円の赤字だった。
つまり、利用もされないような野球場に、税金を投入しようとしているのだ。、もしつくってしまえば、多額の赤字が毎年出ることになる。
まったくの無駄遣いである。そういう無駄遣いをさせようとした鈴木修はすでに亡くなっているが、一企業化の野心を、何故に県民が負担しなければならないのか。