『POSSE』という雑誌がある。この雑誌の存在は知っていたが、インターネットでバックナンバーを数冊取り寄せ、年間購読を申し込んだ。
今日、そのバックナンバーの3冊が届いた。まず読んだのが14号。そこに瀧本哲史、國分功一郎を相手にした対談が載せられていた。
ボクは、この二人を全く知らなかった。『世界』などボクが購読している雑誌などには出てこない若い学者である。その対談の中身がよかったので、この二人の著書を読んでみようと、まず浜松市立図書館にアクセスしたのだが、彼らの著作はいずれも「長蛇の列」。10人以上の人がついているのだ。値段を調べたら、そんなに高い本ではない。これくらいなら買えよ、と思い、結局hontoに注文。昨日2冊注文したばかりなのに・・・
しかし、これほどの人が「読みたい」(買わずに・・・)としているということは、この二人は良く知られていると言うことになる。しかしボクは知らなかった。
瀧本はいう。「法は強い人の味方でもなく、正しい人の味方でもなく、不正義な人の味方でもなく、知っている人の味方なんです。知っていて、その権利を行使する人のためのものであって、知らない人は損をするようになっているわけです」
その通り。これはボクが常日頃叫んでいたことだ。「知は力なり!」と。
また「善意に基づいて世の中が良くなっていくことはあまり期待できません」も、その通りである。続いての「運動する人は、もっと、ある種「狡猾」になるぐらいの方が成果を出す」もその通りで、ボクも最近『クーリエ・ジャポン』11月号を読んで、いろいろ考えるところがある。
瀧本の指摘はべつに新しいものではないが、國分の指摘は、新鮮であった。「楽しむことには訓練が必要であり、教育は楽しむ能力を訓練することだ」は重要である。近所にパチンコ屋があるが、平日でもたくさんの車がとまっているし、近所の奥さんから家族がパチンコに行ってばかりで困っているという話も聞く。しかしそのたびに思うことは、その人には「余暇」の時間をつぶす他の方法が見つからないのだ。そういう人間をつくらないことが大切だと、ボクも思っていた。
それから「芸術作品にしても食事にしても、素晴らしいものというのは、情報量が多い」という指摘には、なるほど!!と思う。
今日はこの『POSSE』14号を読んで、新鮮な知識を得ることが出来た。しかしこの雑誌は「新世代のための雇用問題総合誌」をうたっている。本来ならば、大学生とか若い人たちが読むべき雑誌である。
1冊1000円である。良い雑誌だし、皆さんの今後に役立つ記事が豊富だ。読んでみて欲しい。
http://www.npoposse.jp/