都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「樋口佳絵 - 耳鳴り - 」 西村画廊
西村画廊(中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル3階)
「樋口佳絵 - 耳鳴り - 」
2/20-3/17
今年のVOCA展、大原美術館賞にも輝いた樋口佳絵の個展です。特に「テンペラ・油彩の混合技法」(画廊HPより。)によって生まれた、淡い感触でありながらも瑞々しい画肌の感触が印象的でした。

どれも奇異なほど小さな目をした子どもたちがモチーフです。彼らが、白やグレーを基調としたシンプルな背景の前で、さながら無邪気に遊んでいるかのように集っています。椅子に一人座ってぼんやりと佇んでいたり、まさに名前を呼ばれた(作品名「名前を呼ぶ」)のか、ふと上を振り返るように眺める男の子などたちと、ほのぼのとした、半ばありふれた子どもの日常が描かれていました。半ズボンを履いてあちこちを歩き回るような光景は、どこか懐かしいイメージをも喚起させています。
大胆に用いられた余白の効果かもしれません。画面からは、そんな子どもたちの無垢な行動に隠れた、やや空疎で寂し気な雰囲気も感じられました。また、なで肩で細身の子どもたちは、一部、例えば童話の世界から飛び出してきたかのような、非リアルな幻影のような気配をも持ち合わせています。
画面はとてもフラットな感覚ですが、細部には実に丁寧な彩色が施されています。ズボンの模様などには、その冴えた筆の業を思わせる表現も見られました。
今月17日までの開催です。(3/3鑑賞)
*関連リンク
「VOCA展2007 - 現代美術の展望 - 」@上野の森美術館 3/15 - 30
「樋口佳絵 - 耳鳴り - 」
2/20-3/17
今年のVOCA展、大原美術館賞にも輝いた樋口佳絵の個展です。特に「テンペラ・油彩の混合技法」(画廊HPより。)によって生まれた、淡い感触でありながらも瑞々しい画肌の感触が印象的でした。

どれも奇異なほど小さな目をした子どもたちがモチーフです。彼らが、白やグレーを基調としたシンプルな背景の前で、さながら無邪気に遊んでいるかのように集っています。椅子に一人座ってぼんやりと佇んでいたり、まさに名前を呼ばれた(作品名「名前を呼ぶ」)のか、ふと上を振り返るように眺める男の子などたちと、ほのぼのとした、半ばありふれた子どもの日常が描かれていました。半ズボンを履いてあちこちを歩き回るような光景は、どこか懐かしいイメージをも喚起させています。
大胆に用いられた余白の効果かもしれません。画面からは、そんな子どもたちの無垢な行動に隠れた、やや空疎で寂し気な雰囲気も感じられました。また、なで肩で細身の子どもたちは、一部、例えば童話の世界から飛び出してきたかのような、非リアルな幻影のような気配をも持ち合わせています。
画面はとてもフラットな感覚ですが、細部には実に丁寧な彩色が施されています。ズボンの模様などには、その冴えた筆の業を思わせる表現も見られました。
今月17日までの開催です。(3/3鑑賞)
*関連リンク
「VOCA展2007 - 現代美術の展望 - 」@上野の森美術館 3/15 - 30
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