都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
マーク・ロスコ 「赤の中の黒」 東京都現代美術館
東京都現代美術館
MOTコレクション(常設展示室)
「マーク・ロスコ - 赤の中の黒 - 」
著名な作品ですが、そう頻繁に展示されているわけでもないようです。MOTの常設展示より、マーク・ロスコ(1903-1970)の「赤の中の黒」(1958)です。

関東近辺にて拝見出来る充実したロスコのコレクションと言えば、やはり川村記念美術館の「ロスコ・ルーム」が挙げられるかと思います。川村のロスコが、照明の抑えられた暗がりにて、やや不気味にも赤く灯っているのに対し、MOTのそれはもっと明るい真っ白な展示室にて、燦然と赤と黒が輝く作品です。その印象はかなり異なります。
やや白みを帯びた軽やかな赤の上に、どっしりとのしかかる黒と、眩しいほど煌めく赤が殆ど対照的(やや黒の部分が広いようです。)になって描かれています。この作品は、どちらかと言えば赤よりも黒に良さがあるのかもしれません。背景の赤より溶け出してきたような気配を漂わせながらも、全体を押さえつけるかのような重々しい存在感を誇示しています。川村のロスコ・ルームで見る『窓』の印象はここにはあまりなく、色の対比は明快であるのに、こちらへズシリと迫り来るような一種の閉塞感すら感じさせていました。
霧がかかるように赤と黒が交錯する様子も美しい作品です。一見、極めて静的な姿を見せていますが、そのせめぎ合いには緩やかな動きも感じられます。
*関連エントリ
「ロスコ・ルーム」 川村記念美術館から
MOTコレクション(常設展示室)
「マーク・ロスコ - 赤の中の黒 - 」
著名な作品ですが、そう頻繁に展示されているわけでもないようです。MOTの常設展示より、マーク・ロスコ(1903-1970)の「赤の中の黒」(1958)です。

関東近辺にて拝見出来る充実したロスコのコレクションと言えば、やはり川村記念美術館の「ロスコ・ルーム」が挙げられるかと思います。川村のロスコが、照明の抑えられた暗がりにて、やや不気味にも赤く灯っているのに対し、MOTのそれはもっと明るい真っ白な展示室にて、燦然と赤と黒が輝く作品です。その印象はかなり異なります。
やや白みを帯びた軽やかな赤の上に、どっしりとのしかかる黒と、眩しいほど煌めく赤が殆ど対照的(やや黒の部分が広いようです。)になって描かれています。この作品は、どちらかと言えば赤よりも黒に良さがあるのかもしれません。背景の赤より溶け出してきたような気配を漂わせながらも、全体を押さえつけるかのような重々しい存在感を誇示しています。川村のロスコ・ルームで見る『窓』の印象はここにはあまりなく、色の対比は明快であるのに、こちらへズシリと迫り来るような一種の閉塞感すら感じさせていました。
霧がかかるように赤と黒が交錯する様子も美しい作品です。一見、極めて静的な姿を見せていますが、そのせめぎ合いには緩やかな動きも感じられます。
*関連エントリ
「ロスコ・ルーム」 川村記念美術館から
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