都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
『オルタナティブ! 小池一子展』 アーツ千代田3331
アーツ千代田3331 1階メインギャラリーほか
『オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動』
2022/1/22〜3/21
アーツ千代田3331で開催中の『オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動』を見てきました。
1936年生まれの編集者でコピーライターの小池一子は、1980年代よりアートの現場へと活動の幅を広げ、日本初のオルタナティブ・スペースである「佐賀町エキジビット・スペース」を開設しました。
その小池の仕事を振り返るのが『オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動』で、あわせて同時代の芸術家やクリエイターらの活動も紹介されていました。
まずはじめは「中間子」と題した展示で、小池の編集、翻訳、コピーライト、企画、キュレーションなどの仕事が紹介されていました。そのうち目を引くのが田中一光との仕事やPARCO、西武美術館の展覧会や西友の広告で、会場を埋め尽くさんとばかりにポスターなどが並んでいました。
また現在も小池がアドバイザリーボードを務める無印良品のポスターも多く紹介されていて、コピーライターとして関わった当初から「くらしの良品研究所」を基点とする制作を見ることができました。
なお「中間子」とは、日本初のノーベル賞の主題「中間子」論に着想し、何かと何かを結びつけて新しい価値を生む小池の仕事を象徴して名付けられました。さまざまな領域を横断しつつ、クリエイターらと関わりながら活動を続ける小池にふさわしい言葉だったのではないでしょうか。
この「中間子」に続くのが「佐賀町」で、1983年に東京・永代橋横に誕生したオルタナティブ・スペース「佐賀町エキジビット・スペース」に関する展示でした。
ここでは過去に同スペースで行われた展覧会やイベントを撮影した写真と、カタログやリーフレットといった印刷媒体とともに、実際に展示を行った一部の作品が公開されていて、2000年に閉廊した17年間の「佐賀町エキジビット・スペース」での活動と歴史を目の当たりにできました。
こうした一連の展示に加え、とても興味深く思えたのが特別映像作品「オルタナティブ!」でした。
映像では大竹伸朗と森村泰昌、杉本博司などのアーティストをはじめ、小柳敦子といったギャラリストらが小池について語っていて、時折本人の発言を交えながら、小池の人間像や仕事観など浮き彫りになっていました。いずれの人物とも小池と旧知の仲とのことでしたが、証言は時に生々しくユーモアもあり、また小池への愛にも満ちていました。約9分ほどの内容ですが、まさに必見の映像だったかもしれません。
会期途中より数カ所のスポットのみ撮影が可能となりました。
「sagacho archives」(B1F B110)での内藤礼『地上にひとつの場所を 1991/2022』の鑑賞は完全予約制です。予約方法は3331の公式ページをご覧ください。
3月21日まで開催されています。
『オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動』 アーツ千代田3331(@3331ArtsChiyoda) 1階メインギャラリーほか
会期:2022年1月22日(土)〜3月21日(月・祝)
休館:会期中無休
時間:11:00~19:00
*最終入場は18:30まで。
料金:一般1000円、シニア・大学生800円、高校生以下無料。
場所:千代田区外神田6-11-14 アーツ千代田3331
交通:東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分、東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分、都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分、JR御徒町駅南口より徒歩7分。
『オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動』
2022/1/22〜3/21
アーツ千代田3331で開催中の『オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動』を見てきました。
1936年生まれの編集者でコピーライターの小池一子は、1980年代よりアートの現場へと活動の幅を広げ、日本初のオルタナティブ・スペースである「佐賀町エキジビット・スペース」を開設しました。
その小池の仕事を振り返るのが『オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動』で、あわせて同時代の芸術家やクリエイターらの活動も紹介されていました。
まずはじめは「中間子」と題した展示で、小池の編集、翻訳、コピーライト、企画、キュレーションなどの仕事が紹介されていました。そのうち目を引くのが田中一光との仕事やPARCO、西武美術館の展覧会や西友の広告で、会場を埋め尽くさんとばかりにポスターなどが並んでいました。
また現在も小池がアドバイザリーボードを務める無印良品のポスターも多く紹介されていて、コピーライターとして関わった当初から「くらしの良品研究所」を基点とする制作を見ることができました。
なお「中間子」とは、日本初のノーベル賞の主題「中間子」論に着想し、何かと何かを結びつけて新しい価値を生む小池の仕事を象徴して名付けられました。さまざまな領域を横断しつつ、クリエイターらと関わりながら活動を続ける小池にふさわしい言葉だったのではないでしょうか。
この「中間子」に続くのが「佐賀町」で、1983年に東京・永代橋横に誕生したオルタナティブ・スペース「佐賀町エキジビット・スペース」に関する展示でした。
ここでは過去に同スペースで行われた展覧会やイベントを撮影した写真と、カタログやリーフレットといった印刷媒体とともに、実際に展示を行った一部の作品が公開されていて、2000年に閉廊した17年間の「佐賀町エキジビット・スペース」での活動と歴史を目の当たりにできました。
こうした一連の展示に加え、とても興味深く思えたのが特別映像作品「オルタナティブ!」でした。
【小池一子展】本展では、映像ディレクター・小松真弓氏によるインタビュー映像を上映しています。立花文穂氏、杉本博司氏らが「人間・小池一子」について語ります。ここでしか見られない映像です。お見逃しなく!11-19時/会期中無休 pic.twitter.com/jURECpyHwM
— 3331 Arts Chiyoda (@3331ArtsChiyoda) February 20, 2022
映像では大竹伸朗と森村泰昌、杉本博司などのアーティストをはじめ、小柳敦子といったギャラリストらが小池について語っていて、時折本人の発言を交えながら、小池の人間像や仕事観など浮き彫りになっていました。いずれの人物とも小池と旧知の仲とのことでしたが、証言は時に生々しくユーモアもあり、また小池への愛にも満ちていました。約9分ほどの内容ですが、まさに必見の映像だったかもしれません。
会期途中より数カ所のスポットのみ撮影が可能となりました。
「sagacho archives」(B1F B110)での内藤礼『地上にひとつの場所を 1991/2022』の鑑賞は完全予約制です。予約方法は3331の公式ページをご覧ください。
3月21日まで開催されています。
『オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動』 アーツ千代田3331(@3331ArtsChiyoda) 1階メインギャラリーほか
会期:2022年1月22日(土)〜3月21日(月・祝)
休館:会期中無休
時間:11:00~19:00
*最終入場は18:30まで。
料金:一般1000円、シニア・大学生800円、高校生以下無料。
場所:千代田区外神田6-11-14 アーツ千代田3331
交通:東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分、東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分、都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分、JR御徒町駅南口より徒歩7分。
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