流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

響け!ユーフォニアム2 第七回 を語る

2016-11-17 22:53:04 | <響け!ユーフォニアム2>


母登場。
家庭の事情というか親の都合で部活やめさせられるのとか、
あすか自体の背景にそういった家庭の事情があることに驚かされます。
原作読んでるときも結構エグいところ突いてくるなと思いましたし、
母親役が渡辺久美子で絶対一筋縄ではいかないキャラだと思わされるのも強烈。

このあすかが受験の心配をされるがために部活をやめさせられるのって、
久美子自体への批判を描き出してるようで個人的に気になるんですよね。
1期12話やお姉ちゃん、葵ちゃんを思い出すと辞めていった人たちを寂しくは思っても、
楽器が好きならば、上手くなりたいならば、特別になるならば、吹き続ける、
そういう観点に立っていったのが久美子だったので、
そこに将来という拳をぶつけてくる存在、
そんな存在が出てくるほど重い将来というのを、久美子が認識していなかったので。
楽器が好きで、上手くて、部活の中心的人物で特別だった存在が、
将来のために、勉学のためにいなくなってしまうかもしれないという場面でただ立ち尽くすのみ。
心情の吐露としては描かれないですが、そこには久美子の想像していない深い断絶があった。
強弁な母親はそんな久美子のわかって無さにアプローチするための存在のように思えるんですよね。
自分の好きだという気持ちだけでは進めない。
1期12話で久美子が当てつけのようにユーフォを家で吹いたりしていましたが、
それがどれだけ相手を、姉をわかっていなかったかの証左でもあるように思えるので。
そういう久美子を断罪する意味合いとしても印象的なシーンかなと思えます。



目線を下に降ろすあすかが見上げた先の先生の頼もしさ。
母親よりあすかに向けられたような目線のあり方がまたグッと来る感じ。
お母さんによって書かれたものではないですか?
で、再び目線を下げるあすか。
こういう先生の言葉に顔を上げつつも、母親を責め立てるようなところで顔を下げてしまう。
そんな家族の距離感が印象的に見えるシーンかなと。









目線を下げるあすかが目立つので、
眼鏡を掛けなおして向き直った姿がまた特に印象的ですね。

母親の表情付けもそうですがやや濃い感じがどこか懐かしくも思える描写に思えてきます。
おじさん先生の顔が濃ゆいのも結構ツボだったり。
以前だったらもっとゴツキモな感じだったかもなみたいな。





進路で線路ってまた安直なとも思いつつこの辺の絵も引っかかる感じ。
線路の絵で踏切が上がっていくのがセルっぽかったりとか、
そういうのが結構目についたかな。



アホ毛をいじる。
アホ毛ってアニメ的な記号なのでそれをイジるってのがなんか不思議な感じがしたな。
1期1話のマジックやってた頃の先輩を思い出すような。
不可思議なものにも触れるマジックハンド的な感じで。
あとこの一連のシーンは緑輝のアホ毛が前景で入り込んでいて、
なんかまた懐かしい気もしたな。らきすた的な感じというか。
和み系というかあすかがもう部活に来ないかもしれない、
という繋がりからホッと一息なシーンなのでちょっとコメディ感高くしたかったのかな。
足を見せて教室に入るだとか夏紀の振り向きだとかその後の一連も目を引くショットが多かったですね。



バリサクでソロ。
原作でもやってますけどこういうシーンを入れることでだいぶ意味合いは補強されている感。



香織先輩の手招きからそこはかとなく感じる作画アニメ感。
なんだろうこの感覚。



目線外し。
宙に浮くじゃないけど、地に足がつかないような感じがまた気になるかなと。
職員室でのやり取りでもそうですが空間を大きく開けてあすかを見せるショットが気になるので、
そういう空間を気にしてしまう感じ。



上がって下がる。
こういう戸の凹凸ののところに乗って降りるだとかそれをやるのかと思わず思ってしまう。
戸を締めたところで窓に映り込む反対側の校舎や香織たち、
それに室内と情報量が多いのも目を引いたな。



やる気スイッチ入ってない皆様。
ファゴットいつもカッコよかったのでちょっと萎えてる感じが特に目を引いたな。
そういえば2人とも3年生だったのか、とか。



久々のなんですか、これ。
優子が手を上げるところを含め色々と踏襲されてる感あるかなと。
1期から成長してきた分、築き上げてきたものがある分それがまた響く格好だったかなと。



晴香部長登壇。
あすかが登って降りていたのに対して晴香は登ったまま。
そういう対比のある芝居だったのかなと渡り廊下でのやり取りを思い出して思うなど。







3年生たちのやり取りが個人的に結構グッと来るところで。
あすかや部長たちのことをずっと知ってるから口も出るし、信じてる。
そういうやり取りが出てくるのが良いなと。



今回のホルン隊。お約束な気がしたので。



ここでクラリネット嬢がうなづくのも良いですね。
ちゃんと3年生で繋がってるっていうのがまた深まる感じで。



えきびるコンサート。
そして再び梓登場。
マーチングでは全国へと喜ぶ姿が微笑ましいですね。
ちょっとギスギスしちゃうかなという予感さえ感じさせない気持ちよさがあって。

あとここで北宇治のTシャツ緑で統一してるのはちょっと凄いなと。
直前までの晴香と3年生達の姿を見た後に、
3年製の学年色と同じ色でっていうのがグッと来るというか。
部員全員気持ちはわかってるっていうのをこういう風に見せるかと驚かされます。





4人のやり取りや建物の構造を利用した見せ方が印象的だったな。
麗奈が久美子に反応してるのは窓から見えてたからだけど、
緑輝が久美子に気づいているのは何でかよくわからない感が面白いなと。
麗奈の表情を読んでいたのかここに来るのは久美子だと読んだからなのか、足音なのか。







胸を張っていいんです!
これを藤田春香演出回でやるのかと思わず思わされる。
響け!ユーフォニアム 11話 を語る
麗奈が葉月を認める、そんな姿を晴香や香織が微笑ましく見ている。
なんだか本当に遠いところにきたように思わされます。
2期1話から方向が示されてるので入りやすくもありますが。
1期8話の構造からここまでの道のりを考えると特別の意味合いは今はどこにあるのかとか、
そういうのを考えてしまいますね。
冒頭で久美子を断罪したかと思えば部長があすかを特別でないと、
あすかクラスの人物を切ってしまったので麗奈のいう特別は対比先を失って、
ちょっと宙ぶらりんな感じになっているので余計に。

今回は1期で悪しく輝いていた2人がやんわりと押し潰されている構造になっていて、
それを悪しく輝かせていた方がやっているっていうのが皮肉が効いているというかなんというか。
誰が演出のローテーション考えてるのかまた凄く気になってくる感じ。



清良女子。
立華のマーチングが無かったので清良もダメなんだろうなーと思ったらやっぱり無くてショック。
まあ立華は原作で展開してるし清良もどこかで見れたらいいなと思うことに。



この辺の丸い感じが可愛らしくて目を引いたな。



久美子たちが人を押しのけて前に来る。
この辺も地味ながら大変そうでまた目を引きますね。
ボカした画面の奥から焦点の合うところまで出てくるっていう描き方が新鮮で。
平面的な画面にキャラクターの動きによって奥行きの説得力を持たせていてグッと来る感じ。



あすかと部長のやり取りから曲がインサートされていくのが盛り上がりますしカッコいいですよね。
京都駅のオブジェもカッコいいので自然と盛り上がります。



いつもバスドラムやってる子が持ってるのアゴーゴーベルというらしい。
知らない楽器が世の中にはたくさんあるんだなと思わされる。
コンクールでは黒いリボンでしたが今回は普段の赤で。
軽快な曲と合わせて表情付けも可愛らしく導入から心をグッと掴まれます。



緑輝は前回から引き続き?ベース。
弦を使う楽器繋がりでベースってコンバス奏者ってそんな感じなのと困惑してしまう。
もし作品中で特別なキャラがいるとすれば、やはり残るは緑輝だよなとも思わされます。
響け!ユーフォニアム 13話(最終回) を語る



京都駅の中の描写も細やかで綺麗ですよね。
自分も昨年京都行ってきましたけど、京都駅がまた綺麗な建物でビックリしたので、
そういうのを思い出しちゃいます。



今回のホルンじゃないけど、
コンクールに出場しないメンバーが並んだ演奏っていうのがやはり非常に印象的でしたね。
前回もやってましたけど、
全員で部を支えているっていうのを演奏として形にしていてそれがやはり綺麗に見えるので。
普段の演奏からちょっと違ったアクションが入るのも見ていて楽しいです。
youtubeでも宝島を演奏している動画が何本もありますが、
やはりどれも楽しそうで曲の雰囲気をうまく作品に反映しているなと思わされます。



全員で。
3Dでやや違和感が残るカットになってしまったのが玉にキズな気もしますが、
全員が演奏する場面っていうのが今後の展開を考えるとあまり無いように思うので、
ここでそれをやる、やりたいっていうのは流れ的にもよくわかるなと。
宝島っていう曲はこういうのをやらせてしまうパワーのある曲でもあると思えるのも理由かな。



麗奈はハルヒ。
汗で髪が肌につくような描写っていうところで思い出しちゃうなと。
この辺は演出からの要求なのか作画からなのか気になる。
京都アニメーションの目指すフェティシズム:電源を入れてください~都市ノォト~



全員着席で1人着席しない。
こういう前景が消えて後景のキャラを見せるみたいなの藤田さん好きなのかな。







バリサクソロ。
部長の佇まいからフッと息を吹き込んでいく流れが魅力的で、
そこからの熱烈な演奏に心を打たれます。
部長がここまで吹くのかと久美子じゃなくとも驚かされますよね。
5話の三日月の舞が圧巻過ぎてもうあんな凄いのはこないだろうと思っていたらコレですよ。
晴香の演奏だけでも十分なのにそれまでの演奏も良くてまたこのバリサクが良くて、
でもその前も良くてとまた永遠とループして見てしまいます。







1人で見る梓。
梓のささやかな一言はいいんだけども他にも観客いっぱいいるのに、
なんで梓1人で見てるの?ここにはお客さん入らないの?とかいらぬツッコミをしてしまいたくなる。
いらないツッコミ大嫌いなんだけど、なんでなんだろう?

あとここの梓の一言って部長のこととは他に、
久美子を中心とした北宇治全体のことでもあるんだろうなと。
久美子の演奏を梓はまだ見たことが無いんだろうし。
1期5話でスタートした久美子を見守る立場として、
久美子が加わっている北宇治を見て、
そういう一言が出たっていうのがグッと来るところのはずなんだけど、という感。





今回はあすか問題がメインのあすか回と思いきや、
蓋を開けてみたら部長回っていうのが凄く面白かったな。
古き良き時代のアニメの後景を感じちゃうかなというか。
サブキャラがきちんと矢面に立って成長して良かったなという感じで終われるのが良いというか。
アイカツとかみたいに自分の個性を出して終わるような感じというか。
そういう気持ちよさのある回だったのが凄く良かったなと思います。
こういう回をまだまだたくさん見たいところです。



そして次の曲が始まるのです。
次はお姉ちゃん回になるのかな。
今回のあすか母を受けて久美子が姉にどう反応していくのか気になるところです。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:藤田春香
作画監督:岡村公平 西屋太志
楽器作監:髙橋博行

藤田回。藤田さんの回はもっと別の回、
久美子と麗奈のやり取りに趣きを置く回をやるのかなと思っていたので、
全く想像外の回を担当されているのに驚かされました。
今回は1期7話の葵の退部回や様々な回の因子が散りばめられた複雑な回だったので特に。
上手く回っていたかは別にして、やはり非常に印象的な回だったと思います。
やはり晴香回だから春香演出で、ということなんだろうか?

こういう回が出るとユーフォにはまだまだ終わってほしくないと思ってしまうな。
そろそろ折り返し地点ですが残りの話数も楽しんでみてきたいところです。


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