流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

涼宮ハルヒの溜息 Ⅳ を語る

2009-09-05 11:15:57 | ■京都アニメーション


溜息っていうよりは暴走してる風にも思えるよね。
脇見せポーズが新鮮。



喧嘩。
人様の喧嘩を見るのは心苦しいな。
キョンがハルヒに反抗するっていうのはハルヒの地盤を揺るがす事態で、
深刻になるのは当然といったような具合でしょうか。
しかし、周囲の反応を見てると古泉たちの軽薄さというかが引っかかる。
鶴屋さんの「笑い」なんかはそれに拍車をかけていたような。
涼宮ハルヒを怒らせないようにしようっていう態度はどこかの会社っぽい感じ。
接客してるんじゃないかとか思うぐらい。
前回同様、以前までの近づいたかなと思った距離からまた離れたような感じがする。
この辺、ハルヒをどう扱っていう考え方の齟齬がやっぱ出ちゃうのかなぁ。
長門が一万何千回と夏を観測していたようなズレというか。



ハルヒ見せないようにしてるだとか。
当たり前の授業風景、窓から見える町。
キョンがハルヒ側に寄っていく情景を描く上で、
キョン自身が一般の生活に不満を持っていることを再確認してるように思う。
谷口への苛立ちはそれがよく出ていたけれど、やっぱり窓から見える風景が気になる。



前にどっかで同じようなことを書いた気がするけど、
思うに、窓から見える風景が美しく見えるならば、世界は満たされてると思うんですよね。
ハルヒもまた、そうした風景に感動を覚えるならば、
日常は退屈なものじゃないんじゃないでしょうか。
俯瞰できる街、海、そして空。
そんな情景の美しさを共有しつつも、それだけでは世界を肯定できないのがハルヒたちだろう、と。
キョン自身がそうした風景と混じっていくことで、その日常の美しさよりハルヒを選ぶところに、
涼宮ハルヒの可能性に期待しちゃうんだよなーというか。
もしかしたら、それにまだ気づいていないだけかもしれないけれど。
この辺は世界のフィクション性云々とかそういう方面の話なのかしら。

新海誠作品に出てくるキャラは、あの世界の美しさをどういうものと捉えてるんだろうなー、
だとかそういうことが気になってきたけど、どうでもいい話だった。

しかしまあ自分が高校生のころっていうのはキョンが座っている日常風景に憧れもしたわけで。
今回の話を見てると、自分が怒りを覚えるものにこそ可能性を感じなきゃいけないな、
とか色々思わされたりしました。
ED曲、やっぱいいじゃん。これを聞かないと視聴した気にならないし(笑)


青い花 10話 を語る

2009-09-03 23:14:42 | <青い花>


杉本先輩のお父さんとふみのお父さん。
タバコ吸うのね、親父さん。
この辺りで既にズレがあることがわかるようになっていたように思う。
「冴えない男を好きになること」を家系と先輩は言ったけど、
それは母親も含めているとも思われますし、そういう意味だとお父さん子なのかもなぁ、と。
お互いに青空を見てるところに、また繋がりを感じてしまう。親子ってのもあるか。

しかしふみの家では父親はだらしないだけでふみと会話も特に無かったし、
今までも絡みらしい絡みもなく。
ふみ自身がレズビアンだからというのに起因するのかもしれないけれど。
先輩との比較をするならば、ふみは家系で女性を好きになったわけではないということ。
先輩がなぜ、女性と付き合いだしたのか。
そのズレをおおっぴらにしたのが今話だったのかなぁ、と。



鏡にうつる先輩。
杉本先輩が次女に近づきたくて髪を切ってボーイッシュな雰囲気を作った、
という風なことを言っていたけど、それが端的に描かれていたのかなぁ、と。
先生に会いに行くところでも先輩は鏡にうつる。
どちらも後姿なのは、その鏡にうつる先輩がうつることでその相手の背中を見ること、
そして合わせ鏡的な意味で、
先生が自分の中にあると考える「次女の部分」を見てることを期待してるのかなぁ、とか。
次女との会話で鏡を向いてしゃべらないのは、本物と自分を比較してみてしまうからかな、とか。

そういえば、先輩が廊下あるいて姉妹たちと話すあたりが今回の田中さんかなぁ。
歩きでズボンのすそが上げ下げしてる風な動きをしてるの強調してたりして面白く見せていたり、
先輩がネクタイ緩める風なクネクネした動きが作風にあってて良かった。
三女の髪揺らしも目を引くよなー。
しっかし杉本四姉妹いいよなぁ。
長女の中の人が能登麻美子っていうのもグッとくるわー。



ふみと先輩の再会?
いざ先輩を目の前にしてしまうと顔が赤くなってしまう、
まだ心残りがあるっていうことなんだろうけど、
それを望遠風?でいいのかわからんけど、それでふみにせまっていってるのが気になった。
杉本先輩のカットを挟んで次のふみでは前のカットからズームした風な、
実写的なカメラワークになってる?と思ったのですが、
よりふみの心情を遠目から、
客観的に見てもまだ先輩のことを思ってることを強調したかったのかなー、とか思ったり。



他人事なら自分も驚いただろう、というのは悲しいような。
色眼鏡なのかふみを指してるのかはたまた両方かと思われるメガネ。



杉本の過去。
ざっくりと髪を切るこのシーンは鏡からのショットということになるのかなぁ。
鏡が描かれないのは、それは先輩自身がうつる鏡、
現実の自分がうつる鏡を見せたくないからとかそういうのかなぁ、とか。

京子もまた先輩と同じ、というのは前回でも少し思ったけど、
あの白樺の木はやはり先輩であり京子自身ってことだったのかなぁ。



そして、ここまで相手を自分の鏡に見立ててた杉本先輩の罪に制裁が加えられる。
杉本先輩がふみになぜ声をかけたのかっていうのは色々憶測ができるけど、
好きな男性の変わりに好きだと言ってくれる女性と付き合った軽率さ、
ふみの思いを踏みにじるような行為をした先輩っていうのは、やっぱり罪作りな人だよなぁ、と。

ここで大人という言葉が出てくるけど、
考えてみればふみ自身はある意味では肉体関係を経験していて、
先輩たちが考える恋愛からは離れているのかもしれない。
結婚式を見て「おめでとう」を言えた先輩、
従姉妹の結婚を祝ってあげられなかったふみ、
この差が、恋愛に関する切実さ、現実的な重みを考える上で大事なのかなぁ、と。
王子だった先輩は、「子」が指すように子供だったのであった、と。
自分個人としては杉本先輩とかにキュンキュンしちゃうけど、
現実的に考えればふみの立場っていうのは、からかわれたのでは許せない切実さがあると思うので、
そういう部分が前面に出たこと、それでもまだふみは先輩に気があることなど、
複雑な恋愛事情がまとまって見れて良かったです。


しかしもう10話かって思ったら次回最終回?
メチャクチャ速いなぁ。
まだ始まったばかりって感じだったのに。
他のアニメもじゃあ続々と終わって行くのか。
正直、このままだと虚しさしかないんですけど・・・。
なんか次が最終回とか信じられないなぁ。
どうもっていくのか楽しみ。


東京マーブルチョコレート を語る

2009-09-02 00:42:00 | ■アニメレビューとか
8月の終わりに夏の思い出が残る冬の日のラブストーリーを見た。
『東京~』というタイトルだと『東京ラブストーリー』を思い出してしまうんだよな。
久々に見ようかなー。
しかし舞台設定を『東京』と設定してしまうのってどうなんだろ。

大雑把に言えば「男と女は違う生物である」ということなのかな、と。
チビロバというわけのわからん生物でこの物語は回ってくるけど、
その『わけのわからない生物』というのがお互いを分かり合えない男と女、
というのを生態的な意味で考えているということの象徴なのかも、とか。
どうでもいい話ですが。

しかし最後の場面のセッティングをしたのはミニロバであるにも関わらず、
最終的に画面から排除されているというのは、
タワーが象徴するように未来にはミニロバがいない、という可能性なのかな、と。
ミニロバがいることでアニメになってる作品とも言えるので、
あの終わり方は恋愛至上主義に陥りすぎた未来のアニメを揶揄してるんだよ!
と言えるような気もして、なかなか興味深く見れました。
201X年のJC作品が楽しみだぁーねぇー(この作品はIG制作)。

個人的に水樹奈々がヒロイン役をやってるという事実にかなり驚きました。
本編見てて全く気づかなかったなぁ。
昔は声優としては全然っていう意識だったけど、最近は驚かされるというか、
落とされてると感じる部分が大きいような。

あとこの手のアニメは小林七郎が必須なのかなぁ、とか。
ハチクロあたりからの流れかもしれないけど、近年の恋愛ドラマ=小林七郎の美術、
っていうファクターは大きいと思うんだよなぁ。
そういう文脈で行くと『初恋限定。』なんかは結構思い切ってた変えてて良かったと思う。
まあ、JCの話になっちゃうのでまたどうでもいい話ですが。

あとは気になった点をかいつまんで。
色々書こうと思ったんですが、思った以上に触れたい点が多かった。
そういうところも踏まえるととても楽しめた作品でした。
片方見れば映像特典で編集したものが見れるけど、
個人的には2本とも独立してみて欲しいなと思う。
編集も男寄りすぎな感じもしますし、全体像が把握しにくいんじゃないかとも思うので。



お話はDVD2枚に分けられていて、男性側、女性側で
しかし、このジャケット、本編見てみるとわかるんだけど、男側の妄想なんよね。
両方とも同じジャケットっていうのにするのは、ちょっと安易だったんじゃないかと思う。
ちなみに本編に出るタイトルロゴは白石亜由美さん(劇団イヌカレー)。



東京タワー俯瞰できる塔って東京にあんの?もしかして私遅れてる?
と思ったらどうやら今着工してる『東京スカイツリー』からの風景らしい。
完成は2011年らしいので、ちょっと未来のお話になってるっぽい。

この女側の主人公チヅルが、双眼鏡で主人公の自宅を覗くっていうのがなかなか興味深い。
いつも男性から見下ろされてる彼女が彼を見下ろす視点を取ってるという点。
やはりこうした高さっていうのは人間関係を扱う上では便利なのかしら、とか。
そういう部分の逆転とか望遠レンズでとったっぽい坂道とかやっぱ見てて意識してるなと思うし。



男側と女側で別れた視点で描かれてる場面。こちらは女性サイド。
男が自分の格好を気にしてるのを女側が見つけてしまうというもの。
ガラス越しの会合や自分に夢中で彼女を見つけられていない彼、というのが端的に描かれてる。
これを男側から見ると、彼女がタイミングよくきて、恥ずかしいところを見られた、という印象しかない。
こういったところで彼と彼女の間の認識のズレというのが端的に出ているのが興味深いな、と。



彼氏の意味不明な誤解によって混乱するチヅル。
巨大な彼のメタモルフォーゼする幻影。
彼から送られてくる言葉は、彼女を苦しめる。



東京タワーにて。
冬の日とは似合わないヒマワリとチヅル。
彼女が彼に別れを告げる理由っていうのがコレだけだとハッキリしないんだけど、
彼が求めているものっていうのを彼女なりの感じ取ってるのかな、とか思う。

ここの別れのシーンは特典映像の男女ミックスした編集ヴァージョンを見ればわかるけど、
彼の勝手な妄想(ジャケットのイメージ)が彼女には受け入れられないもの、
自分ではないものだった、という風に語る。
この辺は編集したヴァージョン見ないとよくわからない、というのは不親切かも。
なんか彼女が一方的に精神世界を眺めてるような格好になってるのも首を傾げてしまう。
が、冒頭の覗きを思い出すとストンと納得できる・・・かも。
両サイド見て始めて意味がわかるという点では面白い部分でしょうか。

あと携帯電話の演出とかなぁ。
確かにその機能は見落としていた。
しかも、彼はその事実に全く気づいてない。
同じものを求めているはず、というのが根本的な誤解なのかもしれない、という予感がある。
小突くポイントがイチイチ楽しかった。


東京マーブルチョコレート -全力少年-
by 塩谷直義 / 岩田光央, 櫻井孝宏, 水樹奈々, 井上麻里奈
BMG JAPAN Inc.(BMG)(D) (2007-12-19)
定価: ¥ 4,410

『マタアイマショウ』よりレビューの星が低いのが笑える。
とにかく始まり方からしてなんだかイラつかせてくれる。
彼女の方も同じ形式なんだけど、同姓だからか憎さ倍増とでも言いましょうか。
とにかく何人もの彼女と付き合っては別れ付き合っては別れ。
要するに最初は『モテる』男というか、普通に付き合える男ではあるらしい、
っていうのが、アニメの男の文法から大きく逸脱していてこれが凄い衝撃的で。
ああ、これがTVドラマ風アニメってやつなのか!とか思ってみたりなんかして。

彼女と顔を合わせる喫茶店、モノローグで彼女の話を潰してる辺りが気になった。
チヅルサイドを見ればここの聞かなかった言葉が何なのかわかるようになってた。
ここは端的に彼氏が自分側の都合しか頭に無いことが表れているように思う。
この辺はチヅルサイドの彼女を見つけない彼、という部分にも見て取れた部分。



ウサギと間違えて「チビロバ」を届けてしまったという店員。
ウサギをにょろーんと伸ばしたりだとかお茶目なところがあって面白かった。
しかしウサギってプレイボーイとて知られてるけど、
やっぱ男側のセックスしたい願望みたいなもんだったりするんだろうか。
彼女がプレゼント批判するのはm
セックスなんか私は求めてない!っていう主張かしら。確かにピュアかもね、とか。
ここでも穢れてるのは男側である。ますますコイツが嫌いになる。



チヅルサイドを見た後に男パート見ると滑稽すぎて呆れてしまう。
メール出したり手紙書いたりプレゼントにメッセージを残したりする、
彼女から送られる言葉に逐一心躍らせるのに肝心の部分を聞いてやれてないし(喫茶店)。
正直、今まで見てきた男キャラでは抜群にムカつくキャラだったなぁ(笑)
最後の走りはただの勘違いであり、彼自身が本当に彼女に言葉を届けたという証も無い。
でも、アレでまとまってしまっては彼女側もちょっと単純すぎやしないかと思うけど。


いいとこいっぱいあって見ててグッと来るところもあるんだけど、
どの部分をどう抜き出そうかと悩んだ結果グダグダに。
そろっとブログ書く意識とか文章とか全体の構成とか変えなきゃなんらかなぁ