「かあちゃんも、いよいよババタイガーになッたね。」
「わたしが好きな色たい、こりがねぇ・・・」
「うす紫色の、ベスト、コートば着てどこにいくとね?
とうちゃんは、まだこんちゃよかていいよらすよ」
母は「9回目の年女」、早目の誕生プレゼント、
紫色のコート、すみれ色のベスト
さりげない要求に思えたから、探して買ってきた。
「こりば着たけん、あと3年は生きとくよ~、
あんたは言うとすぐ買うてくるけんねぇ、もうよかったい」
といいながらも、さっそく手をとうしてうれしそう。
「まだまだ、先があるけんね~、ころばんごてせんとでけんよ~」
○○にも衣装っていうけど、ほんとに良く似合っていて
補助車に手をかけてスクッと立って見せてくれた。
少し、若くなったようなほほえみが可愛かった・・・