「わたし今度生まれ変わったら、画家になりたい。
思うままに うつくしい風景や 花、動物、その他、サラリと絵筆を走らせる・・・」
「なにがいい?」 じいやに聞いてみた。
「・・・う~ん・・・ 俺は…」 雀のお宿。
「え?雀? なんで?」
巨体のじいやの一言に 腹を抱えて笑いだした。 じいやも一緒にウッハハハ・・・
なんで?理由は?
「二階から畑ば見よるとね、子どもの雀たちが、いっぱい竹や植木、電線に飛んできて止まっとるたい
じっと見よると かわいかよ~
親鳥がエサを運んでくるとがわかって くちばし ぴぃぴぃあけて待っとるたい
なんて のどかで幸せそうでねぇ・・・」
「人間も産まれてすぐに、母親がそうして育てるやんね」
「う~ん、そりゃそうばってんねぇ、俺はやっぱり雀になってみたかねぇ」
「・・・ふ~ん・・・」
二人して二階から、しばらく小雀たちに見とれていた・・・