『ぶらり橋巡り』その54。今回は隅田川に架かる橋を渡りながらぶらり散歩して見た。地下鉄日比谷線南千住駅を降りて東口に出る。目の前には高層マンション群とJRの貨物ターミナルはあるが、閑散としており、バスも3系統出てはいるが、いずれも1時間に1〜2本と少ない。今回は錦40系統錦糸町駅行きに乗る。
他には老夫婦と小学生の3人、しかし、次のドナウ通りという聞きなれないバス停からは10人くらい乗車する。
しばらく、団地の中を右往左往しながら墨堤通りに出てスピードも上がるとすぐに『白鬚橋』バス停に到着。丁度、明治通りと墨堤通りの交差点あたりで橋に行くまえに白鬚神社にお参りに行く。
白鬚神社は少し先の墨堤通り沿いから少し入ったところにある。わずかに入っただけで急に静かになるが、神社には立派なイチョウがある。白鬚神社は、隅田川七福神の寿老人として知られる。
由緒は951年に元三大師良源が滋賀県の白鬚神社の分霊を祀ったと言われる。少し脱線するが、『髭』は口髭、『鬚』はあご鬚を指していることはご存知であろうか。白鬚神社は寿老人だからあご鬚と覚えておくと良いかも知れない。
白鬚橋に戻るが、この橋は中々珍しい経緯により作られた。歩いてみるとわかるが、下流は言問橋(桜橋は最近の橋)、上流は千住大橋まで行かないと隅田川を渡れなかったため、地元の有力者が1914年に白鬚橋株式会社を設立、1915年に完成させた木橋が最初である。
一回2銭の渡し賃を取っていたが、採算に合わず、1925年に東京府が買い取り、現在の橋に架け替えられたのが1931年である。橋長が168m、幅が22mあるアーチ橋である。
現在は改修中のため、全容が見えないが、中央部の曲線が優雅でランプも美しい。全体に白い立派な橋でライトアップもされ、また、バックには東京スカイツリーも臨むことができる。
また、橋のたもとには公園、遊歩道も整備されている。(以下、次回)