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『メトロに乗って』その75。今回は東京メトロ日比谷線・半蔵門線北千住駅を再び訪問してみた。北千住駅西口に降りてペデストリアンデッキを降り、少し行くと旧街道に出る。
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前回は右に曲がって宿場町商店街を歩いたが、今回は左に曲がり、本町商店街に沿って歩く。
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こちらの商店街も賑わっていて、昔ながらの総菜屋さんや団子屋さんなども残っているが、特に佃煮専門店『鮒秋』は1917年創業の渋い店構えである。
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少し行くと左側で大規模なビルが建築中だが、ここは元はスーパートポスと足立都税事務所があった。しかし、再開発中のため、石碑を見ることができないが、建築中の壁面に詳細が書いてあった。それによると鷗外の父静男は明治維新後に上京、東京府から郡医を委嘱され、その後職を辞して橘井堂医院をこの地に開業したという。鷗外も陸軍軍医の頃はこの地に住み、渡欧するまでの4年間ここに住んでいたとのこと。
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商店街を先に行くと右側に21階建の東京芸術センターが現れる。せっかくだから登るが、最上階には行けず、20階から外を眺めてみる。
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高い建物もなく、目の前にはスカイツリーが見え、他の方向には隅田川の流れがよく見える。
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また、この辺りには江戸時代に問屋場と貫目改所があった。ほかにも反対側には一里塚跡、高札場の跡などの碑もある。
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次の角を曲がると東京芸術大学千住キャンパスがあり、意外にもというと怒られるかもしれないが、芸術の香りがする一角である。
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その先には千住警察署、さらに地元では大踏切と呼ばれているJR、東武線などの踏切がある。先ほどの商店街をまっすぐ行けば千住大橋、かつて松尾芭蕉が歩んだ道にはまだまだ風情が残っている。