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東京国立博物館平成館で開催中の『仁和寺と御室派のみほとけー天平と真言密教の名宝ー』にようやく行くことができた。この企画展は1月から開催されているのだが、どうしても実物をこの目で見たかった仏様が2月14日からお出ましになったからである。
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この手の展覧会はお年寄りの来場が多いため、夕方からの方が空いていると土曜日4時に博物館に到着、案の定列はない。中に入るとまずは仁和寺の生い立ちから始まる。宇多天皇が父の光孝天皇の菩提を弔うために888年に仁和寺を創建、その際からの本尊が阿弥陀如来坐像(国宝)である。
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しかし、この仏像に行き着くまでに色々な書物や空海像、空海が中国より持ち帰った密教を記した本〜三十帖冊子、その入れ物など凄いものが続々と並ぶ。特に目を引いたのが天皇が手元に置くために作らせた薬師如来坐像、わずか15cmほどの白檀に掘らせた像だが、その細密な部分まで丁寧に作られた可愛らしさに感動する。もちろん国宝である。
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そして、いよいよ、阿弥陀如来坐像だが、今回は仁和寺の観音堂を再現してあり、そこに実際に安置されている仏像が両脇侍に加え、天部など33体にも及ぶ。さらにこの部分のみ撮影が許されているのである。荘厳な姿には思わず頭を垂れた。
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次に仁和寺を中心とした御室派の寺院から秘仏が多数だされていて特に大阪・金剛寺の五智如来像(重文)や大阪・道明寺の十一面観世音像(国宝)など見たかった仏像を沢山見ることができた。
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そして感動がピークになったのは大阪・葛井寺の千手観音坐像(国宝)、これは月に一度しか公開されず、しかも暗くてよく見えない本当に1000本(実は1002本)腕がある仏像を前からならず後ろや横からもはっきり見ることができただけでも感動した。そして天平の名作と言われる美しく均整の取れた像を目に焼き付けた。
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さらに33年に一度しか開帳されない福井・中山寺の馬頭観音菩薩坐像(重文)や徳島・雲辺寺の千手観音坐像(重文)、香川・屋島寺の千手観音像(重文)、兵庫・神呪寺の如意輪観音菩薩坐像(重文)など秘仏を多数見ることが出来て幸せな気分を味わうことが出来た。気がつくと6時前、時間が経つのの早さと有難味を感じた。