『都営荒川線電停からの散歩』その7。早稲田電停まで一度到着、全線を乗り尽くしたが、まだ、時間があったので再び三ノ輪橋行きに乗車する。時間帯が違うからかもしれないが、王子駅前より先はおばあさんやおかみさんばかり目立っていたが、早稲田から乗るのは学生、サラリーマンがメインとなる。
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面影橋、学習院下を経由して鬼子母神前で下車、鬼子母神を目指す。ここで私が注目したのは『鬼子母神』の鬼の字のツノの存在である。
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鬼子母神前電停を降りて左に歩くとすぐに参道がある。ここからは欅並木が続き、今は黄葉も進んでなんとも言えないいい風景となっている。因みに電停名にはツノがあるが、参道入口の看板にはツノはない。
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参道は突き当たりを左に曲がると鬼子母神堂が見えてくる。正式名称は法明寺鬼子母神堂で、1561年山村丹右衛門が鬼子母神像を井戸から掘り出し、東陽坊に祀ったのが始まり。1578年に現在地に草堂が建立された。
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入口手前の小さな公園のオブジェはみみずくだが、これは境内の売店(上川口屋)で売り始めたススキミミズクから来ている。
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鬼子母神はインドではカリテイモと呼ばれる夜叉神の娘で暴虐な性質から近所の幼児を取っては食べ、恐れられていた。お釈迦様がこの過ちからカリテイモを救うことを考え、彼女の末の子を隠してしまった。その際のカリテイモの嘆き悲しむ様は限りなく、『千人のうち一子を失うもかくの如し。いわんや人の子を喰らう時その父母の嘆きやいかん』と戒めた。
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カリテイモは悔い改め、釈迦如来に帰依し、安産・子育ての神になることを誓ったと言われている。このため、鬼子母神にはツノがないのである。
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境内には大きな銀杏の木があり、その歴史を感じさせる。武蔵野の面影のあるお堂に秋にお参りするのが私は楽しみである。
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と、一日乗車券を使い、都電の旅をしたが、分からなかった駅名の由来など知ることができた旅でもあった。