除染によって、福島第一原発の周辺に、すぐに帰られるかのような幻想を振りまいた責任は重大だ。そんな見え透いた嘘でも、信じたいと思った人たちがいたのである。それを無慈悲に踏みにじるかのように、福島県内でも、ほとんど除染が進んでいない。それより前に、実施計画書や工程表が決まっていない町村が多く、またもや民主党政権に騙されたのである。いつもの通り弁解に終始し、仮置き場の確保の見通しがついていないのを理由にしている。あたかも関係する市町村が非協力であるかのようだ。すでに着手された楢葉町、川内村、南相馬市などでも、一般の住宅には手が回らず、せいぜい地区の集会所が終わった程度だ。今日の河北新報のネット記事では、国の対応の遅れを厳しく批判していた。福島、宮城、岩手の三県で、53市町村が昨年度中に実施計画書を提出したにもかかわらず、補助金受給に必要な国の承認がゼロだったのを、問題視せざるを得なかったのだ。早川由紀夫のブログには、川内村で子供が泥だらけになっている写真が掲載されている。毎日新聞の写真を転載したもので、ものすごくショッキングである。ことさら危険を煽るつもりはないが、民主党政権が安全だと言い続けた結果、とんでもないことが起きているのである。騙される人間が愚かだと言えばそれまでだが、やり方が汚過ぎだ。除染にしても、あれだけ騒いでいたにもかかわらず、結局はこのざまなわけだから、どうして信用などできよう。
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