「しょとうぼうおくしずか」。かやぶきの家には、小雪が舞い、家の中は、鉄瓶の湯が、たぎっている。電灯のもとで、書を読む。こんな状景を思いだしている。今の時代は、携帯電話機でも、本が読める。この機器は持っていない。時代に取り残されているようだ。単細胞の脳だから、「電話は、通じればいいべぇ」って、ほかの機能を、使いきれない。携帯電話が、全国どこででも、通話ができるようになったときから、使っていた。仕事で、名古屋、大阪、時には岡山にでかけた時には、便利だった。今は、携帯を2台、持ち歩くことがある。固定電話が、2回線あるので、そこから転送して、通話をしている。回線を「ひかり」にしてから、料金は半分になった。でも、ネットとか、携帯の使用料とかが、別に支払う。話しは、前に戻って、茅屋で読む本は、復刻本の、夏目漱石の「それから」。明治43年に刊行されたものを、そのまま復刻したものだ。大分前に、古本市で、見つけたものだ。刊行当時の、ちょつと厚めのザラ紙、今でいうべ-ジュ色、漢字には、ふりがながついている。のんびりと読んでみたいと、思っている。今の文明の機器を、使いきれないので、ちょっと時代に逆らったことだと、またまた、自嘲している。