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素晴らしい風景!!

色々歩いた山や国内の風景等をご紹介いたします。

⛰ 塔ノ岳から丹沢山へ ⛰

2021年05月21日 | 日本百名山

丹沢山塊の日本百名山である丹沢山 (標高 1567m)へ。

塔ノ岳の山頂は見晴らし最高である。                                         南側には大きく広がる『相模湾』が目に入り、南東方向には『江の島』や『三浦半島』が見える。

                                           西には霊峰『富士山』、北側にはこれから目指す『丹沢山』そして『蛭ヶ岳』が眺められる。

山頂の方位盤の回りには木製のベンチが沢山設置され、好きな景色を眺めながら休憩が取れる。

休んだら目的の『丹沢山』へ向かう。塔ノ岳出発 11時20分。

尊仏山荘の左側から北側に延びる縦走路に入って行く。

木製階段を下り、登り返して整備された木道を進むと日高に着く。通過 11時35分。

日高の先も平坦道や緩やかなアップダウンの登山道で、とても歩き易い。

もう時期が遅かったようだが、まだヤマザクラを見ることができた。

それと、これから本格的に咲き始めるシロヤシオ(ゴヨウツツジ)を発見、疲れている時に綺麗な花に迎えられると、疲れを忘れる。

この辺りの登山道の両脇はクマザサに覆われ、綺麗な山である。

鞍部に下り着き、ゆるい登りに差し掛かる所が竜ヶ馬場である。 通過 12時05分。

                                              テーブルベンチが沢山あるので、爽やかな 風に当たりながら休憩するのは最高です。            左手には大山が確認できます。

竜ヶ馬場から先は、緩やかなアップダウンを過ぎ、ブナ林を登り詰めると目的の丹沢山に到着である。

                                           しずくちゃん 形の丹沢山と記された石碑がむかえてくれた。到着 12時35分。

誕生日
大昔からいます(年齢はヒミツ♪) 
生まれたところ
丹沢の山奥
性別
女の子
しずくちゃん
すきな食べ物
おいしい水を使った食べ物
得意なこと
空を飛んで、山や川を見に行くこと
お仕事
かながわの水源環境を守るための取組を応援・PRすること
きらいなもの
光の入らない暗い森、大好きな森を燃やしてしまう火
 
                                        
山頂からの展望は良くないが 、広いのに驚いた。若い頃登ったことがあるけど、覚えている所は何もなかった。  休憩と昼食を済ませた。

山頂の東側には立派なみやま山荘 があり、トイレも設置され南寄りには1等三角点がある。

大倉駐車場から塔ノ岳を経由して丹沢山までは、一寸厳しかったが 花に迎えられると頑張れる。

目的の山頂を散策して休憩もし、 お腹を満たし、13時05分 塔ノ岳に向け出発 。

13時20分、西側からガスが上がってきた。

竜ヶ馬場通過、13時25分。塔ノ岳が見えてきた。

塔ノ岳着、14時10分。ここからはラインがつながるので下山報告を送った。出発 14時半。

金冷シ通過、14時43分。 花立山荘通過、15時。 堀山の家 15時35分~45分。

駒止茶屋通過、15時56分。 見晴茶屋通過、16時24分。 観音茶屋通過、16時40分。

大倉駐車場着、17時05分。

 

   ※ 訪問、ありがとうございます。

 

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⛰ 懐かしの鳳凰山 ⛰

2021年03月02日 | 日本百名山

日本百名山では薬師岳 (標高 2780m)、観音岳(2840m)、地蔵ヶ岳(2764m)の『鳳凰三山』を鳳凰山と言っているようです。

ここでは夜叉神峠登山口から鳳凰三山を縦走し、白鳳峠から広河原へ戻るコースを御案内いたします。

※ここでの写真は2010(H22)年7月30~31日に撮影したものです。※

夜叉神峠登山口からは良く踏まれた登山道を1時間ほど登ると、白根三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)の展望台である夜叉神峠に到着する。

                                           夜叉神峠には小屋があり、小屋前は広場になっており、小休止しながら白根三山が眺められる。でも、この時は曇りで、野呂川の深い谷を隔てて対峙する白根三山を望むことは出来なかった。                                         峠を過ぎると眺望のない深い樹林帯に入り、緩やかな長い登りが杖立峠まで続く。

杖立峠は大崖頭山から西に延びる小尾根を乗越す地点にあたる。

杖立峠からはダケカンバなどの原生林の中を下り、登り返す感じで進むと樹林がまばらとなり明るく開けた山火事跡に出る。                                    好天であれば北岳(標高 3192m)が望めるはずが、残念だった。

                                           山火事跡から緩い登りが始まり、シラビソの樹林帯に入り、

                                               右手より千頭星山からの登山道と合流し苺平に着く。

苺平は原生林の中で展望は無い。体が熱くなっているので樹林帯の中のひんやりとした空気は気持ち良かった。                                       苺平からは辻山(標高 2585m)を通らず、北東側の薄暗い原生林の中を巻いて行く。

                                                  登山道が下りになって来ると、南御室小屋近しである。下って行くと小屋の正面に出る。

小屋の右奥には冬でも枯れない清水が流れ、乾いたのどを潤してくれる。

                                           水場の有ることから、小屋周辺は樹海の中のオアシスといった感じで、西側の平坦地はキャンプ指定地になっており賑やかな所である。

ここから薬師岳方面へは小屋の左側より急登に取り付く。傾斜が緩み、ダケカンバが混生するようになれば森林限界を抜け、砂払岳や遠く観音岳まで見えた。

                                            花崗岩の大きな岩塊と白い砂礫の砂払岳に到着する。                      ここから先は風化された花崗岩が周辺に点在し、自然が織りなす日本庭園の中の稜線歩きである。

鳳凰三山の素晴らしさは、ここから地蔵ヶ岳までの白い砂礫の稜線に薄いピンクのタカネビランジが咲き乱れ、花崗岩の岩の割れ目には青紫の釣鐘状のホウオウシャジンが楚々と咲き、最高の稜線漫歩が楽しめる。

前方にはダケカンバに囲まれた薬師岳の見事な岩峰が目に飛び込んでくる。         

                                            砂払岳を下った鞍部にはダケカンバに囲まれた中に薬師岳小屋が迎えてくれる。

薬師岳小屋から薬師岳山頂へはダケカンバとハイマツの道をひと登りすれば到着である。

                                           

この日の山頂はガスっていましたが、晴れていれば白い砂礫が眩しくサングラスが欲しいくらいです。この様な稜線歩きが、ずっと続くのです。                                薬師岳から約50分ほどで、鳳凰三山の最高峰『観音岳』に到着です。

観音岳は花崗岩が折り重なった岩の山頂です。                             観音岳から先はやせた岩稜が続き、赤抜沢ノ頭へ向かう。

                                              カラマツやダケカンバが厳しい自然に耐え成長している光景がいたるところで見ることができる。

徐々に地蔵ヶ岳のオベリスクが大きく見えてくると心がワクワク、足にも自然に力が入って来る。

                                           稜線上からは右に甲府市街、正面には八ヶ岳、左手には大樺沢と北岳が見え、気持ちの良い稜線歩きが楽しめる。

                                           赤抜沢ノ頭に立つと、

                                             目の前に鳳凰三山のシンボルである地蔵ヶ岳のオベリスクが望める

                                           石のお地蔵様が並ぶ賽ノ河原に下り、見上げる地蔵ヶ岳は迫力満点である。

赤抜沢ノ頭まで引き返し、早川尾根南端の高嶺(たかね)に向かう。

                                            白ザレの鞍部まで下り、急斜面を登り二つ目のピークが高嶺山頂である。中央の雪渓は大樺沢で雲に隠れた中央のピークは北岳。

                                           高嶺から先はダケカンバが点在する急斜面の露岩帯が続き、慎重に下れば、やがて傾斜も緩くなりハイマツ帯をジグザグに下れば白鳳峠である。

 

 

 

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⛰ 懐かしの槍ヶ岳 ⛰

2021年02月14日 | 日本百名山

天空に聳える鋭峰『槍ヶ岳』へ   

槍ヶ岳は標高3180m、本邦第5位の高峰である。

その名の通り槍の穂先のような独特なフォルムで、天空を突き刺すかの如く聳えている。

北アルプスのランドマーク的存在として、中部山岳のどの山からも眺められる、登山者にとっては憧れの山であります。

※ここでの写真は2009(H21)年7月24~25日に撮影したものです。※

槍ヶ岳を目指すコースは沢山ありますが、ここでは槍沢コースの槍沢ロッジから上部を御案内します。

槍沢ロッジから樹林帯の登山道を登り、イタヤカエデやナナカマドなどに覆われた道を進む。樹林が途切れ、ペンキで表示された槍見岩に出る。

U字谷を形成し切り立った岩壁がそそり立つのが見える。灌木帯を抜けると旧槍沢小屋跡地でキャンプ指定地になっているババ平に到着。

水場が有り、簡易トイレも設置されている。                                   ここからは槍沢が大きく開け、氷河地形であるU字谷の姿が良く観察できる。登山道は槍沢の左岸に沿って延び、お花畑を楽しみながら緩やかに登る。                             槍沢が大きく左に曲がる「大曲〈おおまがり〉と指導標に書かれた水俣乗越分岐に出る。

                                             槍ヶ岳へ槍沢のピストンではつまらないので、ヒュッテ西岳からの東鎌尾根の水俣乗越に向けての急登に取り付いた。 上部に見える尾根まで登るのである。                      下の中央に見えるピークは大喰岳(おおばみだけ:3101m)で右に槍ヶ岳、左に南岳が聳える。

                                               尾根近くは急登で厳しかったが、ニッコウキスゲの群落に癒され頑張れた。                   東鎌尾根の水俣乗越に出た時は、「やったー」とホッとしたが、水俣乗越は西岳と槍ヶ岳を結ぶ尾根の最低鞍部であり、ここから槍に向けてもうひと頑張りである。

ここから槍ヶ岳本峰の尾根に取り付いて行くのである。 天井沢側に回り込んでハイマツの稜線上に出る。目の前に槍が大きく聳え立ち、迫力を増した姿で迎えてくれる。

岩屑のヤセ尾根を伝い、丸太を組んで階段状に整備された道を登り、左右が切れ落ちたハイマツの狭い尾根を進む。                                               左手眼下には、先程歩いて来たU字谷の槍沢と手前にはコバイケイソウの群落が見られた。

                                              窓と呼ばれる鞍部へは木製階段を降り、その後 更に鉄ハシゴを下る。                      下り切ると次は、槍に向けての登りが始まる。岩屑の尾根歩きで高度を稼ぐ。

                                             ハシゴと太いクサリの続く岩場に来ると、以前 職場の仲間と共に通過する時、仲間の一人が恐怖心からだろうか ハシゴの途中で上にも下にも動けなくなり、皆で確保しながら通過した記憶がよみがえります。  その時は必死でしたが、楽しい思い出です。                         ハシゴとクサリ場を過ぎて、岩稜帯をジグザグに登り詰めると、雷鳥平と呼ばれる一角にヒュッテ大槍が現れる。更に槍へと歩を進めると殺生ヒュッテも見えた。

曇っていたので遠望は利かない。なので一路槍ヶ岳を目指す。                    丸太の手すりがある鉄製のハシゴを登り、東鎌尾根最上部の岩場を槍沢側に巻いて、ガレ場を回り込むと、槍沢コースの登山道と槍の肩直下で合流する。

槍ヶ岳山荘は目の前である。槍ヶ岳山荘に到着し、受付を済ませてから槍ヶ岳山頂に向かう。 クサリやハシゴが連続する登りで、ガスにより全てが滑り易くなっているので慎重に行動する。

槍の山頂は狭く風が強かったので腰を低くして移動する。

好天であれば360度の展望が楽しめる山頂だけに、この時は非常に残念であった。

寒い山頂にひっそりと小祠が祀られている。この祠は雷を避けるために釘は一本も使われていないそうです。

寒くて長居は出来ず、10分ほどで下山開始。下りは登り以上に三点確保を実践し、慎重に下った。

前日は槍ヶ岳山荘でゆっくり体を休め、翌日は大喰岳(3101m)から中岳(3084m)を通り南岳手前から天狗池に下り、槍沢コースを戻った。

                                            翌日は前日よりも天気は悪く、天狗原に下るコースは残雪が多く、天狗池は雪に埋もれて見ることは出来なかった

 

                                                                       雪の無い時に天狗池から槍ヶ岳を望んだ景色です。

 

 

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⛰ 懐かしの石鎚山 ⛰

2021年02月06日 | 日本百名山

登山は快晴の青空の下を歩くのが最高ですが、予定を組んで実施すると雨の日もあります。

自然と信仰の歴史に満ちた四国山地の盟主『石鎚山』を2016年5月に歩いたものです。

                          

石鎚山(いしづちさん:1982m)石鎚登山ロープウェイからの表参道成就コースや石鎚スカイラインを利用した土小屋コース、面河渓(おもごけい)からの裏参道面河コースそして堂ヶ森からの縦走コースなど個性豊かなコースがあります。

この日は朝から雨であり、一番標高の高い土小屋コースから石鎚山を目指しました。

土小屋からは松山営林署の小屋横より登山道に取り付き、足慣らしに丁度良い緩やかな道を進む。

10分位進むと左手に聳える鶴ノ子ノ頭(標高 1637m)の北東側をトラバースして行く。

山に入るにつれ、雨も本降りとなって来たが、この様な状況下でも皆さん慣れたもので、雨を楽しもうといった雰囲気で最後尾を歩いていても何の不安も感じられなかった。

この時期に近畿地方以西と四国、九州の山地に分布していると言われる「アケボノツツジ」が石鎚山で見られると聞き、花好きの皆さんは、その花を見たいという気持ちが雨に勝っている様でした。

雨では山からの展望を楽しむことができず「アケボノツツジ」という目的が有って良かった。

鳥居が見えた所で表参道成就コースと合流し、その少し上には新築された石鎚山公衆トイレ休憩所と二の鎖小屋が有った。

二の鎖小屋の直ぐ上に直進で約50mの大鉄鎖を頼りに弥山(みせん)の石鎚神社に登るコースとアルミ板で造られた巻道が右方向に迂回して石鎚神社に向かっていた。

雨であり、スリップ事故などが考えられたので、安全を考慮して巻道にて石鎚神社を目指した。

景色が見えないので、足元のみ見て登り詰めると頂上山荘が見え、その横を更に登り詰めると石鎚神社のある弥山に出た。

晴天で運が良ければ剣山(つるぎさん)三嶺(みうね)そして太平洋まで見ることができる予定でしたが、この日は本当に残念であった。

弥山から短い鎖を利用して、ヤセ尾根を慎重に登り詰めれば最高峰の天狗岳(1982m)に立つことができたのだが、ここも安全を考慮して中止、往路を戻った。

でも皆さん目的の「アケボノツツジ」を間近に見ることができ、雨の中の登山を楽しむことができました。

 

 

 

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⛰ 懐かしの至仏山 ⛰

2021年01月16日 | 日本百名山

至仏山(標高 2228m)は尾瀬ヶ原を挟んで燧ケ岳と対峙する尾瀬のシンボル的存在の山です。

(2017年7月15日撮影)

至仏山は高山植物の宝庫としても名高く、小至仏山から至仏山に至る稜線には、固有種を含め色とりどりの可憐な花々が咲き競っています。                                   ホソバヒナウスユキソウに代表される希少な植物は、至仏山の基盤となる蛇紋岩に起因すると考えられています。

登山道は鳩待峠の北端、尾瀬国立公園の看板が立つ左の角にある。

                                                ブナやダケカンバなど広葉樹林の中を緩やかに登って行く。                         時々、溝状に掘られたところを歩くが、登山道は良く整備されており歩き易い。         登り始めは展望の利かない道だが、2~30分進むとオオシラビソの針葉樹とダケカンバの入り混じった混交林に変わってくる。

                                           以前は笹を切り開いた道で歩きにくかったが、今は木道が敷かれて、ずっと歩き易くなっている。

                                           視界が開けて原見岩(トカゲ岩)と呼ばれる大岩のある湿地状の一面にお花畑が広がっている。

お花畑を登ると、目指す至仏山の頂上部が樹林越しに望める。                      オヤマ沢源流の細い流れを越えて行くと、池塘のある湿原オヤマ沢田代に出る。

                                            燧ケ岳や日光白根山などの日光連山、正面には岩峰の小至仏山など眺望は最高である。         湿原を歩いて樹林の中に入り、笠ヶ岳への分岐を直進し尾根の右側を回り込むように登ると、ベンチのある小至仏山直下のお花畑に出る。

                                           本来は尾瀬ヶ原や燧ケ岳の眺めが最高の場所であるが、この日は雲が低く薄っすらとしか見ることができず、非常に残念であった。

小至仏山へは木の階段を登り、滑り易い蛇紋岩の岩尾根を慎重に歩き進める。

尾根の右側を巻いて進み、ひと頑張りで標高 2162mの小至仏山に到着。

ホソバヒナウスユキソウが見られた。

目的の至仏山山頂へは尾根の左側、砂礫の登山道を緩やかに下って登り返して進む。

                                            7~8月は高山植物が咲き競い登山者の目を楽しませてくれるのだが、この年は7月でも残雪が多く、咲き競うというほどでもなかった。

道はいつしか広い台地状の上を歩くようになり、振り返ると今通過して来た小至仏山や笠ヶ岳を眺めることができた。

砂礫の道が終わると歩きにくい露岩帯の道となり、足元に注意しながら至仏山を目指す。

                                           尾根の左側に下って登り返せば至仏山山頂に到着。鳩待峠から3時間50分でした。

                                           山頂には、周りの山々の展望表示盤と二等三角点があり、さえぎる物が無く眺望は最高である。復路は往路を戻るピストンで、山頂付近の蛇紋岩は表面がツルツルし滑り易いので、下りでは特に足元に注意して慎重に下った。

 

 

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⛰ 懐かしの笠ヶ岳 ⛰

2020年12月30日 | 日本百名山

奥飛騨に聳える孤高の名峰へ

2017(H29)年9月23~25日に撮影したものです。

笠ヶ岳は北アルプスの主稜線から岐阜県側に外れた孤高の山で、槍穂高連峰に対峙した岐阜県の最高峰であります。

                                        名山の名に恥じない高さと風格ある山姿は、どこから見ても、その名の通り笠の形をしている。

天明年間に南裔(なんえい)上人が開山し、その後 槍ヶ岳の開山で知られる播隆上人が再興した、両上人ゆかりの山と言われています。

弓折乗越に出ると双六小屋へは右に進路を取るが、目指す『笠ヶ岳』(標高 2898m)へは南西方向の左へ進む。中央の窪地に見えるのが双六小屋。

                                        槍穂高連峰の西側に並行するように稜線が延びており、縦走中は常に槍穂高連峰の大パノラマが楽しめます。

                                        稜線上には お花畑が点在し、途中には圏谷(カール)が見られ変化に富んだ、気持ちの良い山歩きができます。                                            弓折乗越から、緩やかに登ると指導標の立つ標高 2588mの弓折岳に出る。広く平坦な山頂部である。奥の稜線、左のピークが黒部五郎岳(2840m)。

                                                弓折岳からは大ノマ岳との鞍部の大ノマ乗越を目指して、急な傾斜をジグザグに下り、下り着いた所が大ノマ乗越。

乗越より大ノマ岳(標高 2662m)へ登り返すと、稜線の左側は草付きの急傾斜で沢山の花々が目を楽しませてくれる。

                                         大ノマ岳に向け急斜面に取り付くが、山頂まで登り切らず山頂直下の南側を巻いて進む。槍穂高連峰や黒部五郎岳、三俣蓮華岳の方から笠ヶ岳を望むと緩やかな稜線歩きで笠ヶ岳に行けそうに見えるが、イザ歩いてみるとアップダウンが沢山あり、またスラブ状の滑り易い岩場が有ったり、左足下が切れ落ちたりと、気の抜けない稜線歩きである。

秩父平周辺ではカールや、お花畑、池塘が見られるらしいが、この時は仲間のザックを背負って歩くので精一杯で気付かなかった。

また、抜戸岳(標高 2813m)も山頂が縦走路から外れ、山頂の西側を巻いて登山路があり山頂を踏まずに進んだ。

縦走路の笠新道分岐を過ぎ、割れたような巨石の抜戸岩の間を通って稜線を進むと、笠ヶ岳のピラミッド型山姿が一段と高く大きく見えた。

小ピークを2つ越えると笠ヶ岳山荘に向けての最後の登りである。これがまたきつかった。

                                             急登をジグザグに登りテント場に出て、更に石畳の登路を詰め山荘前のテラスに登り切れた時はホッとし座り込んだ。

休憩後、宿泊手続きを済ませ部屋に荷を置き、全員で石で覆われた笠ヶ岳への登山路に取り付き山頂を目指した。

                                         独立峰の笠ヶ岳なのに登頂時は雲に覆われ、何も見えなかったことが非常に残念であった。 夕方になってからは雲が消え、槍穂高の稜線が見えた。

翌日は往路を笠新道分岐まで戻り、展望最高の稜線より南東の飛騨側へ笠新道を下った。

                                            一気に標高差1600m強を下るので、皆さんの膝への負担を考慮しながら無事下山した。

 

 

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⛰ 懐かしの薬師岳 ⛰

2020年10月23日 | 日本百名山

黒部川源流域を囲む一角に大きく聳える薬師岳(標高 2926m)の御案内です。

《 ※写真は2014(H26)年8月31日撮影 》

 薬師岳は、薬師如来を祀る古くからの信仰の山として知られています。                 かつては立山大回峰という縦走形態の山岳修験のために登られていたといわれ、その後、山麓の有峰(ありみね)集落の人々による信仰が寄せられてきました。                      今ではその集落もダムの底に沈み、奥飛騨の秘境として知られた有峰の風情は失われてしまいましたが、折立まで車で入ることができるようになったため、登山者にとって薬師岳は、とても身近な存在になりました。   太郎平小屋に到着。

私達の登山ツアー仲間は、有峰湖に近い折立登山口から太郎平小屋のある太郎兵衛平までは何度も歩いており、ここでは太郎兵衛平から先を、ご案内いたします。 

太郎平小屋から薬師岳に向かう木道を進む。

太郎平小屋から木道をたどり、薬師峠に下り立つ。

                                                                          ここはキャンプ指定地でもあり、水場やトイレがある。

ここからは樹林帯の沢筋が登山道であり、時期によっては上部に雪渓が残り、ガレ場に道が錯綜して歩きにくい。

                                           薬師平はハクサンイチゲやミヤマキンポウゲなどが咲くお花畑に木道が伸びている。

                                        愛知大学の遭難碑があるあたりから、登山道は左に折れて、ハイマツ帯の尾根東側の小さな窪地を緩やかに登って行く。

                                        やがて薬師岳への尾根に向けて登りとなり、稜線に出ると前方に立派な薬師岳山荘が目に飛び込む。

山荘に荷を置き、防寒対策を万全にして薬師岳山頂に向け片道約1時間の散歩に出る。    登山道のザレた九十九折りの道に取り付く。

                                          稜線の西側斜面から避難小屋跡の見えるピークに向けて巻きながら登って行くと東南尾根と合流する稜線に出る。

                                        大ケルンと避難小屋跡の建つ稜線に出て、左へ進路を取ると間もなく薬師岳山頂に到着。

                                        避難小屋跡から山頂付近は尾根幅が広く、悪天候時の下りでは主稜線を間違えないよう、夏であろうとも十分な注意が必要であります。                           厳冬期の1月に愛知大学山岳部13名が主稜線を間違え東南稜に迷い込み遭難した所であります。                                             薬師岳山頂には薬師如来像が祀られた立派な祠が建っています。

                                          頂上からは北アルプスを一望する大展望が得られる予定でしたが、この日はその点が非常に残念でした。

 

🌟 薬師岳の圏谷群 🌟                                           薬師岳の山頂部、稜線東側に南陵カール・岩石氷河のある中央カール・S字状の堆石堤のある金作谷カールが標高 2600m~2700mの高さに並んでいる。

                                              この半埦状の圏谷群は洪積世(氷河時代)の氷河の作用で形成されたもので、日本アルプスの圏谷の中でもっとも、その形態が見事な氷河遺跡であるとの事であります。

 

 

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⛰ 懐かしの奥穂高岳 ⛰

2020年10月15日 | 日本百名山

高度感あふれる爽快な岩尾根をたどり穂高連峰の最高峰へ。

ここでは、「富士山」、南アルプスの「北岳」に次ぐ本邦第三位の高峰であります《奥穂高岳》の御案内であります。                                    標高 3190mの奥穂高岳は、穂高連峰の主峰であり北アルプスの盟主であります。      登山コースの1日目は上高地の岳沢から重太郎新道を登り、奥穂へ。2日目は涸沢からパノラマコース経由で上高地へ歩いた時のものです。

                                       〈※写真は2018(H30)年10月3~4日撮影〉

岳沢のガレ場を左岸に渡り返し、樹林の中の登山道に取り付く。                やがてダケカンバの疎林の中に長い鉄梯子が現れ、重太郎新道の急登が始まる。    この辺りからは、幾つもの岩場を越えて行く。

振り返れば眼下に岳沢小屋が見え、左手に乗鞍岳、中央に焼岳と言った雄大な風景が目に飛び込む。

                                            要所、要所には鎖や鉄梯子が設置され、慎重に歩を進めれば問題なく高度を稼げる。

重太郎新道の登山道は狭く、のんびり休憩できる場所は少ないが、途中に「カモシカの立場」や「雷鳥広場」、「岳沢パノラマ」と名付けられたバルコニーの様な休憩できる場所があり、充分な高度感を得られ、上高地を俯瞰できる好展望が楽しめます。

日本アルプス屈指の急登であり無理は出来ず、牛の様に一歩一歩確実な足取りで前進。 尾根上に突き出た小岩峰を乗り越し、鎖の連続する岩場を登り切ると、紀美子平に到着。

紀美子平から写真と共にご案内いたします。

紀美子平は、この登山道では最大の休憩広場となっており、ここに荷を置いて皆さん尾根から外れた前穂高岳(標高 3090m)までピストンします。                         吊り尾根から見た前穂 

前穂から戻ったら、次の目標「奥穂高岳」に向かいます。                     紀美子平から奥穂高岳までの登山道を吊り尾根と呼んでいます。

                                          吊り尾根自体はそう難しい箇所は有りませんが、岳沢側の急斜面に沿った道であり、ここまでの疲労度に応じては、慎重な歩運びが求められます。                   吊り尾根から見た左:前穂、右の2つのピークは明神岳 

                                        上高地側の景色は最高ですが、足元から目を逸らすことは出来ません。

吊り尾根の最低鞍部からは、目の前に立ちはだかる南陵ノ頭を目指す。

                                        南陵ノ頭から槍ヶ岳(標高 3180m )と右手北穂高岳(3106m)を望む 

                                           南陵ノ頭に抜ける鎖場を慎重に越えると、岩屑がなだらかに積みあがった様な奥穂の頂稜部に出る。その先に祠や方位盤のある山頂が目の前に聳える。

                                           頑張って奥穂高岳山頂を踏んだのは、上高地を出発し休憩を含めて9時間50分後であった。 山頂の方位盤  

山頂の穂高神社嶺宮 

360度の方位盤とジャンダルム 

日本第三位の山頂からの景色を充分楽しみ、山頂直下にある今日の宿「穂高岳山荘」に向け、白出のコルへ落石に注意しながら慎重に下った。                                                          中央のピークは涸沢岳(標高 3110m)

翌日パノラマコースから屏風ノ耳(標高 2565m)に登り、涸沢カールや奥穂高岳を望んだものです。

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⛰ 懐かしの平ヶ岳 ⛰

2020年09月26日 | 日本百名山

 

 

平ヶ岳(標高 2141m)は南会津、尾瀬の北西に位置し、利根川と阿賀野川を分ける中央分水嶺の二等三角点峰で、利根川源流の最高峰であります。 

今回は新潟と群馬の県境に聳える『平ヶ岳』の御案内です。 ※写真は2015(H27)年7月25日撮影 

平坦な山頂部には湿原と池塘が広がり湿原植物の宝庫となっています。

以前の平ヶ岳(ひらがたけ)への道は、交通の便が悪く登山道もない深山でありましたが、 深田 久弥は個性ある平ヶ岳を認識されており、『日本百名山』に加えようと、登り3日 下り2日の5日間を掛け、自らの足で踏破されたのが1962(昭和37)年のことだそうです。                                                                                                               その3年後に、現在の登山地図に表示されている鷹ノ巣からの登山ルートが開設されたとのことであります。

現在は、アプローチも登山道も整備されてはいるが、依然として遠い山であることには変わりありません。                                        登山口から山頂の往復は、12時間以上の長い行程であります。                   また、途中にエスケープルートは無く、何ヵ所かある水場付近のキャンプは全て禁止区域で、その行程中には山小屋も有りません。                          そのため、平ヶ岳を目指すには最後まで歩き通す体力と慎重な行動力、そして安全に下山するための状況判断力が必要となるコースとなっています。                    そんな事から、万が一に備えて、タープかツェルトなどがあると助かります。

前記は現在の登山地図にコース表示のされた鷹ノ巣からの登山案内です。

                                                                                                                 私達はスタッフを含め17名のパーティーであり、鷹ノ巣からのロングコースには無理があり、別のコースを選択しました。

奥只見湖にある銀山平温泉のマイクロバスで、宿から1時間半、中ノ岐林道を走って頂き、標高 1270mの平ヶ岳中ノ岐登山口まで入って頂いた。  中ノ岐川沿いの残雪

中ノ岐登山口から玉子石分岐までの標高差約 800mの急登を、マップタイム3時間。

                                            登山口を5時35分に出発し、玉子石に8時半到着。                      早朝の涼しい時間から歩き出せたので、気持ち良かったのかマップタイム通りの時間で歩かれ、皆さんの頑張りに驚いた。                                            この年の夏は、乗鞍岳、四阿山、黒部五郎岳、富士山など、皆さん元気に歩かれました。

玉子石はハイマツの中に池塘と湿原を背景に鎮座している。                   自然造形の奇岩であり、自然の凄さに驚かされるが、近年の風化による崩壊が酷くなっている様で「危険です。近寄らないで下さい。」の表示あり。

玉子石分岐まで戻り、木道を進み池塘のある池ノ岳へ。 

                                           灌木と岩稜とハイマツ帯を過ぎオオシラビソの林を抜けると、池ノ岳の平坦な頂上部にある、姫ノ池の地塘群が現れる。

                                             付近には湿原が広がり、キンコウカ をはじめとする湿原植物が多い。黄色い花です。

                                        そして、湿原越しに雄大な平ヶ岳の本峰が、直ぐ目の前に望める。

平ヶ岳の山頂へは、いったん鞍部へ下り、檜廊下と呼ばれるオオシラビソの林を抜けて行く。                                       頂上湿原の中に続く木道を進めば、二等三角点のある平ヶ岳山頂に到着である。

                                        山頂西側の湿原には池塘が点在し、剱ヶ倉山方面へ木道は続くが行き止まりであり、その周辺にはチングルマが咲き誇り、360度の展望が楽しめる。

二千mを越える平坦な山頂に湿原が広がり、お花畑あり、展望最高となれば、5日間も掛けて自分の目で 確認し、「日本百名山」に加えたかったと思う深田久弥先生の、お気持ちが理解できました。 

 

※ご覧いただき、ありがとうございます。

                          

 

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⛰ 懐かしの焼岳 ⛰

2020年09月02日 | 日本百名山

毎日、まいにち暑いですね 太平洋の海水温が30度以上となり台風の大型化が怖い。

さて、皆さんは槍穂高への玄関口である『上高地』には、行かれたことが有りますでしょうか                                           バスで上高地に向かい、綺麗に整備された釜トンネルを抜けると、まず目を奪われるのが荒々しい山肌の《焼岳》です。                                   ここでは北アルプスで唯一の活火山である《焼岳》の、ご紹介です。

【写真は2014(平成26)年7月12日撮影】

場所は長野県と岐阜県の県境にあります。                            上高地の河童橋から、噴煙をたなびかせる焼岳の姿は非常に美しく見え、そして活火山を体感できる山として、とても人気があります。

火山としての活動は、およそ3万年前から始まったといわれています。                   上高地にある大正池は、1915(大正4)年6月、焼岳の噴火によって梓川が堰き止められてできた池であります。

                                        その後も1925年、1962年に噴火をしており、62年には入山規制が発令。       それ以降は小康状態を保っており、1991年には、それまであった入山規制の一部が解除されました。

                                              規制緩和がされた後、深田久弥の日本百名山ブームにより、登山者は増加傾向にあり、私達も活火山の焼岳を中ノ湯温泉旅館側から上高地帝国ホテル側へのコースを歩いて来ました。

この時は、釜トンネルから近い中ノ湯ルートは2011(平成23)年11月の災害で通行止めが続いており、温泉旅館側からの新中ノ湯ルートを登りました。                 中ノ湯ルートとの合流地点から上部は森林限界を越え、見晴らしも良く気持ちの良い登りとなる。

                                            青空に噴き上げる真っ白な噴煙が確認でき、双耳峰である南峰と北峰の中間鞍部を目指す。                                             尾根に出ると噴煙がまじかに迫り、迫力満点である。

                                        だが、またいつ火山活動を再開するとも限らず、皆さんで声を掛け合い噴煙直下は足早に通過した。                                       稜線歩きをしていると、遠く穂高連峰が目に飛び込んで来た。

                                            山頂付近は危険区域となっており、現在も南峰や火口湖および噴気孔近くは立ち入り禁止となっています。                                         焼岳の標高は2455mとなっているが、これは南峰の標高で、立ち入り禁止のため登山者は北峰に向かう。

                                            火山岩に記された丸印をたどると、道はいよいよ活火山の道らしくなり、硫黄の臭気が強くなる。                                      強烈な勢いで煙が噴き出している所も有り通過には注意が必要です。

ガレ場を登り詰めると焼岳北峰(2393m)に到着する。

頂上からは大きなエメラルドグリーンの火口湖(正賀池)や360度の大パノラマが楽しめます。

                                               下りは焼岳小屋に向けて、まず中尾峠を目指す。                               火山特有の岩肌をむき出しにした岩の間を縫うように、九十九折りの急斜面を一気に下る。

                                        眼下に緑が見えてくると、大きな岩からザラザラした砂礫の道に変わり、中尾峠近しである。

                                        中尾峠では、飛騨側の中尾温泉に下る道を見送り、滑り易そうな道を登ると展望台に出る。 振り返れば山頂ドームが迫力ある姿を見せてくれる。

                                        落石の発生しそうな、あの急斜面を全員無事降りて来たことにホッとした。      展望台から少し北東に進むと新中尾峠で、そこを右に下ると焼岳小屋に到着である。

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