日本最大の面積を誇る 琵琶湖 。この西岸に連なる山々が武奈ヶ岳を主峰とする比良山地である。 その琵琶湖を見下ろす比良山地の最高峰「武奈ヶ岳」(標高 1214m)の紅葉を楽しんで来ました。
県境に重ならず、完全に滋賀県内に位置するこの山地は、南北約 20Km、東西約 15Kmに広がり、四季折々の多様な自然が楽しめます。
7時 52分、北陸自動車道の木之本ICを降り、湖北経由でR161~R303~R367を走り、明王院 到着、9時 20分。 直ぐそばに地主神社もあり参拝後の 9時半に出発。
安曇(あど)川沿いを走るR367は若狭路と呼ばれ、別名は「鯖街道」とも呼ばれる歴史街道である。
葛川坊村から西南稜を登るコース(御殿山コース)に取り付く。 明王院の横から薄暗い針葉樹林の急登で始まるが、稜線に出ると抜群の景色が楽しめる。
台風 22号の強風による影響と思われる杉の枯れ木や先端の若木が登山道に散乱していた。 平日であったが、人気の山で個人の登山者が何人も我がパーティーを抜き去って行った。
歩き始めからの急登に汗を流し、11時頃にようやく緩い登りとなり、御殿山の山腹を巻くように登山道が進むと紅葉と黄葉の花盛り、そこを陽光が照り付け、その色が私たちまで染めていく様であった。
太陽の恵みは人間や植物ほか、多くのものに活力を与えてくれている。 山はなんと言っても好天が最高である。
カサカサと枯れ葉の積もった軟らかな絨毯の上を歩く感じで、ずっと歩き続けたいと思う。
11時 50分、御殿山の肩に着く。5分 休憩。
昼食は御殿山山頂で食べようと 20分頑張る。山頂 着、12時 15分。
山頂からは目指す「武奈ヶ岳」が望め、
また遠く、琵琶湖も見えた。 風が爽やかで遠望が利き、気分も爽やかになる。 また、この辺りから武奈ヶ岳山頂にかけて小さなツゲの木の群生が見られた。 12時 35分出発。
10分ほど歩いたら、ワサビ峠に着いた。 立ち休憩のみで通過。
御殿山から武奈ヶ岳は稜線歩きで左右の景色が素晴らしい。
山腹に今まであまり見たことの無い変わった樹林層が不思議と綺麗に見えた。
13時 15分、武奈ヶ岳の本峰を目指す。
余りにも周りの景色に気を取られ武奈ヶ岳山頂まで 45分も掛かってしまった。 到着 13時半。
展望の良い独立峰であり、この好天で360度の景色を楽しむことができた。 御殿山からは見えなかった壮大な 琵琶湖 に驚き、また竹生島を確認することもできました。 皆さんの口から、素晴らしい景色が十分に見られて、本当に良かったの声が連発であった。 下山開始、13時 45分。
今回は武奈ヶ岳へのピストンではなく、下山口「ガリバー青少年旅行村」を目指した。 南西側から登り、北側への下山であり、山容も一変していた。 既に枝だけとなった寂しい山容の秋山風景である。
高度を下げるに従い、先日の台風の影響で倒木や枯れ枝・枯れ木の散乱で登山道の判別に、先頭が苦慮していた。
「イブルキのコバ」という地点を 14時 35分通過。 これといった物はない山林の中である。 そこを通過した辺りから、小さな沢の徒渉が始まった。 2~3か所続いた。
朽ちかけた丸太橋のある地点を通過。 怖いという方のために水量のある川に石を投げ込み、安定を確認後、確保しながら順次、河原の方も渡って頂いた。
渡り終わると「広谷」という標示板があった。 14時 50分、立ち休憩のみで下山路の確認後、先に進む。
広谷から約 30分下ったら、立派な滝が見えた。
そこには「八淵(やつぶち)の滝」ともう1つ大きな滝があり、私たちは 2つの滝の間に出た。 その地点を「大摺鉢」と言うようである。
足元の沢は 2つの滝を流れる水量を 1本にまとめた沢であり、つい先日の台風の影響で水量が多く、流れる勢いが並みではなかった。 さて、皆さんをどの様に向う岸に渡って頂くか、思案に暮れた。 「ここを渡れ」 と言わんばかりのクサリが 1本見え、対岸には登山道が続いている。流れの中に石が見えるが、足をすくわれはしないか 色々考えは巡ったが、渡らなくては始まらない。 スタッフ 2人、参加者 6名、皆さんの顔 も真剣そのものである。 スタッフ 2人が下流側の沢に入り、クサリの上流側に順次つかまって頂き、水流の中に見える石に足を置くよう指示、濡れながらも 皆さん必死に頑張って下さった。 無事徒渉が完了した時は、皆さんと共に喜んだ。 8名の団結力みたいなものを感じ、凄く嬉しかった。 普通に登山を楽しまれる方々が、行う行動ではない。でも今回はサポートがあるとは言え、危険を承知で徒渉に果敢に挑戦して下さった皆さんの度胸と勇気に、心から感謝いたします。