常念山脈北部に位置する燕岳(つばくろだけ)のご案内であります。 2015(H27)年9月の登山時に撮影したものです。 頂稜部は花崗岩と砂礫からなる白くたおやかな山容で、山頂からのアルペン的な展望は北アルプスの中でも屈指のビューポイントであります。
中房温泉登山口から合戦尾根に取り付き、ダケカンバやナナカマドの中を抜け中間地点にある合戦小屋経由で燕山荘を目指す。 このコースは槍ヶ岳へ通じる表銀座コースの起点になっており、また大天井岳(2921m)からは南下する常念山脈の縦走コースにもなっています。
合戦尾根の富士見ベンチを過ぎると登山道脇に花崗岩の大岩が現れ、それを避けるように高度を上げると「合戦小屋まで10分」の標示板が見え、間もなく小屋に到着する。 ここでの休憩では、いつも冷たい大きなスイカを食べるのが楽しみというか、それを目標に頑張って登ってくる人が沢山います。
元気が付いたら燕山荘を目指す。合戦小屋からひと登りすると森林限界を抜け、合戦沢ノ頭に到着。尾根の左手には大天井岳やその奥に槍ヶ岳(3180m)が望め気分が高揚してくる。
燕山荘のある尾根に出る信州側は、ガスが吹き溜まりのようになり視界の悪い時が多い。ただ登山時は空気がヒンヤリしているのは助かる。 燕岳テント場から見えたブロッケン。
そんな真っ白なガスの中を必死に登り、尾根に出た時の感動が素晴らしいのです。 ここはご案内した皆様に最高に喜んで頂ける所で、今までの疲れを一瞬に忘れさせてくれます。
西側の雲ノ平方向に右から野口五郎岳、鷲羽岳、双六岳、そして南西方向には槍穂高連峰が大パノラマの展望でカメラを持って走り回ります。
燕岳(2763m)の稜線一帯は花崗岩の王国とも呼ばれ、さまざまな形をした花崗岩の岩塊が点在し、白い砂礫と緑のハイマツ、可憐な高山植物がみられる楽園のようです。 山荘に荷を置いて燕岳まで30分、ノンビリお花畑を散策。 燕岳山頂。奥のピークは北燕岳。
山頂から見た燕山荘。
山頂から戻るときに見た、自然にできた花崗岩のオブジェ、イルカ岩と槍ヶ岳。
燕山荘と燕岳。山荘には喫茶サンルームがあり、日の出を見るのは最高です。
この燕山荘から槍ヶ岳に通じる表銀座コースは北アルプス入門コースとして最適であります。