洛東の神宮道粟田口に在る青蓮院を訪問しました。 御殿風の優雅な建物が並び、粟田御所と呼ばれる天台宗の門跡寺院。 暑い時期の訪問は予想外でしたが、京都に居る娘が京都大学医学部付属病院にお世話になり、検査をするのに家族の付き添いが必要との事でビックリ、すっ飛んで行ったのです。 診療科目は眼科。小さい頃から見えにくいとの事で病院に通いましたが原因や病名は不明。所が先日の京大の検査で眼球の一部に血流が少ない事が判明。 そこで今回造影剤を流し眼球の血流を詳細検査のため、呼び出されたのです。 結果、進行性は無いと聞きホットしました。 瞳孔が正常に戻るまで病院内で休憩し約4時間で終了しました。
遠くからワザワザ来てくれたという事で娘も気を使い、住まいの近くに有る青蓮院へゆっくり散歩に行きました。
代々皇族が住職を務めた寺で、建物は明治時代に再建されたものだそうです。 相阿弥や小堀遠州作の庭は気品があり、ゆっくり眺めていると本当に心が安まります。
粟田山の山裾に自然を巧みに利用して造られた庭園は、名作庭家として知られる小堀遠州の作。小堀遠州と言う名は良く耳にします。 江戸時代を代表する作庭家として名高い方だそうです。
皇室に関係の深い由緒ある寺院だけに、格調高く優雅なたたずまいを見せる庭園には、他の寺院とは一線を画した雰囲気があります。 それに今回初めて、この青蓮院は名高い作庭家3名の庭園が見られることを知りました。 1人の方は先ほど紹介致しました、小堀遠州。そしてその庭園と隣り合わせには、足利時代の絵師「相阿弥」(そうあみ)が造ったと伝えられる池泉回遊式庭園。さらに、前庭は、これも作庭家として名高い大森有斐(おおもりゆうひ)作によるものだそうです。 それぞれの時代を代表する名作庭家の作品を、同じ場所に並べて見比べる事の出来る場所というのは、いかに京都といえどもここをおいて他にはないそうです。
今回初めて、境内を順路に沿って散策し、境内の建物にも感動しました。
受付から入り、まず華頂殿(かちょうでん)へ、ここでは座ってノンビリ庭園鑑賞。 次は回廊伝いに小御所(こごしょ)へ、ここからは相阿弥作の池泉回遊式庭園を堪能。 そして境内の一番奥にある本堂(熾盛光堂・しじょうこうどう)に納められている国宝の青不動明王画像を見学。 次は一番大きな宸殿(しんでん)へ、流石広々して立派でした。 そこで今忘れられている日本人の心を発見しました。ご覧ください。
建物の名称が宸殿・小御所・華頂殿などと寺というよりは御所や御殿につけられるべき名が多いのも、かつて光格天皇の仮御所「粟田御所」として使われた時代の名残だそうです。