ぐんま百名山
上州『子持山』
〈こもちやま:1,296m〉を歩いて
来ました。
赤城山と榛名山の中間に聳える上州の
名峰。 岩脈にそそり立つ獅子岩や屏風岩などの奇岩は古い火山の名残りで見どころ満載でした。
ただ、午後から雷
予報もあり、曇天
で遠望が利かなかったことが残念でした。
関越自動車道の渋川・伊香保ICを 9時 10分に降り、県立ぐんま天文台
駐車場に 9時 45分 到着。 到着時は好天
で、陽光が強く暑さ対策の準備も行い、9時 55分
出発。
駐車場から天文台までは、木枠で整備された遊歩道を登り、
15分ほどで「県立ぐんま
天文台」に到着した。
こちらの群馬県では、1993年(平成 5年)10月に人口が 200万人に達したこと と、1994年に日本初の女性宇宙飛行士
『向井千秋』
さん(群馬県出身)が宇宙に飛び立ったことなどを記念して、後世に残る有形の文化資産として、この天文台が建設されたとのことです。
ここでは晴れていたので、雪をかぶった谷川岳や平標山などが確認できました。 10時 20分出発。 林道を下り、子持山登山口を 10時 35分
通過。
この先からダラダラした林道を登り、11時 35分に林道が終わり、やっと登山を感じさせる登山道に取り付いた。
尾根に出るまで15分ほどであったが、直登の登山道で厳しく
、皆さんの様子を伺いながら先頭を
引っ張った。11時 55分尾根に出て小休止。
尾根から先は水平道となり楽であったが、子持山
山頂へのひと踏ん張りも皆さん頑張り、全員 12時 20分登頂した。
ゆっくり昼食とし、その間も雨や雷の心配は感じられなかった。
子持山は那須火山帯に属し、火山活動を始めたのは第四期の中ごろ(50~60万年前)だそうです。 獅子岩と呼ばれる火山岩頸(がんけい)を中心に長い間噴火を繰り返し、噴火した溶岩や火山礫などが積み重なって富士山型の成層火山がつくられたようです。
この間、何回かにわたって岩脈が貫入し、噴火活動の末期に大爆発が起こり、山頂部分が吹き飛ばされ、そこに小さなカルデラができたのだそうです。 発生した泥流は南に流れ、扇状地が形成され、カルデラの中にできた中央火口丘が現在の山頂(1,296m)とのことです。
山頂でノンビリし 12時 40分、次の柳木ヶ峯から獅子岩に向けて出発した。 柳木ヶ峯迄の下りは普通の山の下りとさほど変わらない道であったが、獅子岩に近づくにつれ岩や木の根が張り出した気の抜けない道に変わった。
特に下山路では事故の発生率が高いので、皆さん相互に声を掛け合い慎重に下った。
段々、獅子岩が近づいて来ると、「エッあの山頂に立てるの
」と皆さんが声を上げた。
足元の岩に注意しながら獅子岩の直下に進み、大岩に取り付く前、深呼吸の小休止を取った。
目の前にガッチリした鉄製のハシゴが見える。 その上には 2本の大きな鎖が取り付けられている。
皆さんを獅子岩の頂部に上がって頂くため、スタッフが上部、中間部、下部に取り付き、皆さんをサポートした。
高さ約 100mの円筒形の岩の塔が獅子岩で、そこに立ち皆さん大感激でした。
火道に詰まっていたマグマが冷え、激しい浸食に打ち勝って残された火山岩頸です。 火道というのは地下深くから火口まで、マグマやガスの通路になったパイプ状の細長い穴のことです。
獅子岩を中心としてほぼ放射状に走る岩脈は火山岩頸と共に日本で最も素晴らしいものの一つと言われています。
獅子岩の岩頭で15分ほど周りの景色を楽しみ 13時 55分、下山開始。 登り以上に危険な岩場の下り
を、万全のサポート体制にて安全に下って頂いた。 岩場を過ぎると皆さんの気分も大分楽になったようで、色々
花の名前が飛び交っていた。
大分下って見上げる岩峰、あんな所まで行ったんだねと皆さん感慨深げであった。 30分ほど下ったら固い安山岩が長い間の浸食にたえて出来上がったという「屏風岩」が目に入った。14時 25分。
15時には屏風岩直下の子持神社奥ノ院に着いた。 役の行者石像も見られました。
15時半には全員無事下山しましたが、下山途中も沢筋で変化のある柱状節理を見ることができ、
火山でできた山の素晴らしさを見て来ました。