5月も後わずか、この頃は天候により、夏日や真夏日となることもしばしばあります。 体も冬から夏への体調替えの時期です。 富士を見ても雪を被った秀麗富士でなく、わずかに雪を残した秀麗富士に変わっています。 日本一の富士山もこの時期には徐々に山容を夏向けに衣変えしているようです。
こんな暑い日は天然のシャワーが浴びられる滝に行くのが一番かな?と思い、富士山方面に向かい、白糸の滝に寄ってみました。 日曜日であり混雑を承知で出かけてみたが、意外と道路も観光地も空いているのにビックリした。
平日のようで、何か得した気分になりました。 お昼の時間であり観光地での食事は期待していませんでしたが、お土産物店の並ぶ中の食堂に入り「富士宮焼きそば」を注文したら、何と これがとても美味しかったのです。 嬉しかった半面、自分に与えられた小さな運を使い果たしてしまったような気がした。
知らない街に行って「良かった」・「嬉しかった」と感じることに遭遇すると旅全体が忘れられないものになりますね。
お腹が落ち着いてから滝の見学に向かいました。 まず、進行方向左手にある『音止の滝』を覗いてみました。 名前から想像して滝壺が深くて落ちる水音がしないのかな?と思いましたが、高さ25mの絶壁から落ちる水は辺りに轟音をとどろかせ、勇壮な迫力ある滝でした。
その昔、曽我兄弟が父の仇の工藤祐経を討つ相談をしていた際、滝の音で声がさえぎられたため、しばし神に念じたところ一瞬滝の音が止んだという伝説から、この名が残されているとのことです。
次に、今回のメインの滝『白糸の滝』に100段ほどある階段を下って向かいましたが、何と先ほどの「音止の滝」とは様子が一変し、映画館のシネマ・スコープ画面の様な印象を受けました。
幅150mの湾曲した絶壁の全面にかかる白糸の滝は、左の本滝の一部を除いてそのほとんどが富士山の湧水だそうです。
岩壁の間から白い絹糸のように流れるさまは、白糸の名にふさわしく、女性的な美しさの景観を見せながら周囲にマイナスイオンを含んだ冷たい風を運んでいます。
年間を通じて水温12℃、毎秒1.5トンの湧水が流れ出ているとのことです。
戦国時代末から江戸時代初期、富士講の開祖とされる「長谷川 角行」が修行を行った地とされ、富士講を中心とした人々の巡礼・修行の場となったことでも知られています。