素晴らしい風景!!

色々歩いた山や国内の風景等をご紹介いたします。

⛰ 秘境の平ヶ岳に臨む ⛰

2015年07月26日 | 日本百名山

日本百名山の中でも、余りにも長い登路で容易に人を寄せ付けない、秘境の山平ヶ岳(標高 2141m)に行って来ました。

                                                                             登山愛好者って変な人種で、どんなに辛く厳しい思いをしても、一瞬の山岳風景や                                        高山植物で忘れてしまう。                                    本当に単純明快な人たちが多いのではないでしょうか                                                  そうですよね? そうでないと何度も辛い思いを経験しながら「さて!次はどこへ行こうか?」何て普通は考えないですからね。

その1人なんですが、長い登路の果てに展開する無数の湿原と池塘に覆われた「山上の楽園」何て言われると、もう自分の目で確かめるしかありません。            そんなことが切っ掛けで、辛い思いをして来ました。

7月24日(金)いつもよりゆっくり、秦野中井ICを8時40分に乗り、圏央道から関越道の小出ICまで走り、12時41分に降りました。                   当地は朝から暑くて参りましたが、上越方面の天気は怪しく、関越トンネルを出たら天気は一変し、暗雲のした 雨が降ったり止んだりの状況でした。

小出ICを出てから国道352号線を進み、大湯温泉辺りから奥只見シルバーラインに入りました。                                     全長22kmの内18kmがトンネルで、昭和32年に約3年の歳月をかけて完成したそうです。未だに残るゴツゴツした岩肌が大工事を物語り、余りの長さに驚きました。 そのトンネルの中間点を出て今日の宿、銀山平温泉奥只見山荘」に14時50分に到着。                                                                           部屋に荷を置き、再びバスでぶらり「奥只見湖」の見学に出てみました。      タコが大きく足を広げたような大きな湖です。

奥只見山荘で、男子はログハウスのコテージに泊まり、夜中に綺麗な星空を見ることができましたが、余りの静けさに良く眠れませんでした。

ウトウトしながら3時起床。 出発の準備を始めた。                  本館に行き朝食のお弁当を受け取りザックに収納、暑さが予想されたので水0.5Lを5本用意した。                                     マイクロバスの出発は3時50分。 3時半には全員本館前に集合した。

今回の登山ルートは一般のガイドブックには出ていない、平ヶ岳(ひらがたけ)へ行く最短のルートを選択。

                                                                             普通は「鷹ノ巣」から山頂を目指すようだが、私たちは銀山平温泉から宿のマイクロで、更に1時間半山奥へ林道を登り、中ノ岐(なかのまた)登山口に向う。         途中の渓谷美は素晴らしかった。5時20分到着。

ここへ来るには途中のゲートを開けないと林道に入れず、入るのは宿のマイクロのみ、今日は3台で同時に約50名位が中ノ岐から入山した。

登山口出発5時35分。5分ほど進んで沢を渡り、山頂への最短距離が故に急登が始まる。  

                                                                                体調いまいちの方が居たので、20分間隔で小休止を入れた。          6時15分、大きな五葉松が有る回りが少し広かったので、休憩兼朝食とした。   水分補給もこまめに行ってもらう。6時半出発。

急登は続くも樹林帯の中であり、時間的にもまだ冷え込みがあり日差しによる辛さはなかった。                                    ただ前日の雨により木の根、岩等によるスリップには注意して頂いた。          また極端に遅れる方もなく、しっかり前に付いて下さり、ほぼ予定通りのタイムで進行した。 

                                                                       「急登終了まで、あと1時間」の標示板に励まされ頑張る。                 急に明るい平坦な尾根筋に出る。ここが池ノ岳 8時20分着。

                                                                           森林限界を抜けたようで登山道が木道に変わった。                     また景色も樹林帯内の狭苦しい登山道が、急に明るくなり回りの山々の稜線が見え、湿原や池塘も現れた。

 

これから多少のアップダウンを繰り返しながら尾根上の散策である。        奇岩の「玉子石」着 8時半。                           風化が進んでおり、危険なので近づかない様にとの警告あり。自然て不思議ですね。

玉子石から戻り、平ヶ岳山頂へは湿原の東ヘリを進むが、その前に雪渓をトラバースして姫池へ、到着9時。

                                                                               静かに水をたたえ、水際に沿って木道が敷かれ、それは更に本峰に向かい伸びている。 日差しは暑いが、風がとても爽やかであった。                        姫池から見た、奥のなだらかな稜線の山が平ヶ岳山頂 

美しい湿原となった鞍部を過ぎ、所々に池塘をはめ込んだ傾斜湿原を登り切ったら、「平ヶ岳三角点」の標示板が立ち、木道が広がり休憩できるようになっていた。    登頂 9時40分。

                                                                             山頂の標示と二等三角点標石は、ひっそりとした灌木の中に立っていた。

      

                                                           三角点の先の方まで湿原が広がり「平ヶ岳」という名と山容に納得した。

尾瀬の山々や南面する山々の稜線もハッキリ見え、我が郷土の山『富士山』も確認できた。                                     マイクロを運転して下さった奥只見山荘のオヤジさんも「新潟から富士山が見られるのは珍しいんだよ」と喜んで下さった。

                                                                             天気は最高でノンビリくつろぎたい気分だが、登山口のマイクロが3台揃ってゲートを出ないといけないので極力12時半までに下山して欲しいとの要望があり、早い方を待たせてはいけないので35分間、休憩と山岳風景を楽しみ、復路に入った。10時15分発。

下山時が事故発生率が高いので、小休止を入れたり、花の好きな方は写真も撮りたいでしょうから、皆さんの下るペースに合わせて最後尾についた。 

                                                                         朝食を取った五葉松まで下山し、そこからは私が先行下山(12時37分着)し、登山口で待つ皆さんに「あと30分ほど待って欲しい旨を伝えた。」           山荘のオヤジさんは「事故か 」と心配して下さったが「事故ではありません。」と伝え、空身で皆を迎えに戻った。                           全員無事下山 13時。  お待たせし、申し訳ありませんでした。

帰りの、林道から見える大きな沢のそばでマイクロを止め、オヤジさんが「深田久弥は、あの沢を登り姫池から3泊4日で平ヶ岳に登り、鷹ノ巣へ下山したんだ。」と説明して下さった。昭和30年頃だろうか? まだ、登山道のない頃は大変であった事を感じ、今日日帰りで登頂できたことに感謝でした。

  

 

 

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▲島々宿から徳本峠へ▲

2015年07月13日 | 北アルプス

7月11日(土)の早朝2時45分に沢渡大橋駐車場に入った。                                          土曜で車が多いかと思っていたが充分空きが有ってホッとした。                              直ぐに仮眠に入り、4時半起床。                                                                                       外は長袖のシャツでも着ていれば、十分耐えられる気温であった。                  沢渡から上高地へ向かうバスやタクシーは頻繁にあるのだが、逆方向(松本方面)へ行くバスは定期バスが8時29分で、この1番に乗車して仮に9時20分頃に島々宿に着いて、直ぐに出発してもマップタイムの7時間30分で歩けるか?一寸不安であった。

そんな事を考えていたら、駐車場の中に走り込むタクシーを発見。                               連絡すれば来てくれるんだと思い、運転手さんに電話番号を聞きに行ったら予約車でなく、お客さんを待っていると言うので「逆だけど、島々宿の徳本峠(とくごうとうげ登山口まで行って欲しい。」と声を掛けたらOKで4時50分に出発できた。                             一番心配していた出発時間がクリアできたので、気分が凄く楽になった。                    島々宿から林道を入り、車止めのゲートが有る所まで入ってくれ助かった。

ゲートを5時25分にスタートできた。                                                                             島々谷川沿いの林道はまだ薄暗く、チョット薄気味悪い。                                              このルートは通称「徳本越え」と呼ばれており、昭和初期に釜トンネルが開通する前まで盛んに利用された道とのことです。   砂防ダム通過、6時10分。

                                                                            また、日本アルプスを世界に紹介した「ウォルター・ウェストン」も歩いた歴史のある峠道で、今回ウェストンと同じ道をたどってみようと考えたのである。

東電の取水場がある二俣までの6kmは、途中で先を歩いていた方と山の話をしながら楽に歩いた。 二俣通過6時55分。

                                                                     二俣からは左に折れ、西方向に島々谷南沢に沿って、しっかり作られたいくつかの橋を渡り、右岸左岸と交互に景色を変えながら徐々に高度を上げて行く。

昭和21年から28年ころまで使用されていたと言う「炭焼きがま」通過7時26分。   山村の収入源として1回に40Kgを生産していたようです。

二俣と岩魚留小屋との中間に、休憩に丁度良いベンチがありました。通過8時。

ほんのいくつか崩壊個所があったが、苦労すること無く進め、「離れ岩」通過8時20分。

南沢はきつい登りは無く、気持ち良く歩けた。ワサビ沢橋通過8時53分。

                                                                              以前来た時の雰囲気で、もうそろそろ岩魚留小屋かな と感じた。

岩魚留橋を渡ったら左岸に屋根が見え「岩魚留小屋」に到着9時。        現地の小屋は「岩魚小屋」と標示されていました。地図もガイドブックも、みな「」表示です。

                                                                             草が鬱蒼と酷くて見えにくく、小屋前まで行ったら、何と大分前から営業はして無いようでした。  小屋は古く一寸薄気味悪く感じた。25分の大休止。

小屋を出てからは、やはり沢に沿ってジグザグの道から後半の長い直登の道には参りました。                                     途中で徳本峠まで1.9Kmの標示板を見て、やっと射程圏内に入ったことを確信した。    標示板通過10時45分。

ちから水到着、11時5分。 流れ出る清水を3杯ご馳走になった。冷たくて美味い

ちから水から先の徳本峠までは、九十九折りの厳しい登りが続いた。              真後ろから強い日差しが照りつけ、アゴや額から汗が滴り落ちた。           それでも休まず高度を稼ぎ、12時丁度に「徳本峠小屋」に到着した。 

                                                                                 時間的にも、この時間に小屋にいる人は少ないので静かなもので、必死に歩を進めていると急に小屋前の広場に飛び出す「ヤッター」と安堵感が増す瞬間である。

峠に立つと明神・穂高の山塊が目に飛び込んできた。 好天であり今迄で最高の山岳風景である。

30分くらい小屋の前で休憩後、受付を済ませた。                       寝床に案内されザックの整理をしながら、誰もいない小屋内をキョロキョロ。     今回で3回目の宿泊、とても懐かしい。                            特に小屋を支えるような斜めの柱が徳本峠小屋のシンボルの様である。

夕食の18時まで充分時間があり、「さて」と思い外に出る。                早朝から歩きだし直線距離で約15Km、標高差約1,400mを踏破、足がジンジンしていたので無理は止め、カメラと水を持ち2時間で往復できる、大滝山寄りの「明神見晴らし」まで散歩に出た、13時半。 空身でも足取りは重い。

アップダウンを繰り返しながら樹林帯の中を進み、急に左手の北西方向が開けた。  目の前には見事な明神の雄姿である、到着14時20分。              足元に「明神見晴らし」と書かれた標示板が落ちていた。                                   素晴らしく何回もシャッターを押した。                         良く見ると明神山塊稜線の裏に、ヒョッコリ顔を出す「槍ヶ岳」も見えた。

大満足で小屋に戻る、15時15分。                        12時の到着時は2張であったテントが10張とテン場が一杯であった。

夕食まで少し横になり、18時夕食。                       土曜日であったが混雑も無く1度に全員が夕食。美味しく完食す。         19時からは日本ベルギー学会会員で、山岳地帯でのコンサート等、フィールドを歩く演奏家として注目を集めている『品川 聖』(しながわ ひじり)様のソロコンサートが開演され、ランプの灯る中で聴くヴィオラの音色は素晴らしく心の中に染み渡る感じがしました。  

                                                                         久し振りに中身の濃い一日を過ごせたと満足に感じ、眠りにつきました。

 

 

 

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▲徳本峠から霞沢岳へ▲

2015年07月13日 | 北アルプス

小屋を支える筋交いと言うか、斜めに柱の有った小屋のイメージが強く、その後に小屋が改築されたと聞き、久し振りに出かけてみた。                                                                     これから夏本番を迎え、山の中も賑わいをみせる時期到来である。

そんな中、山中の雑踏を避け、折角徳本峠小屋を利用した地の利を生かし、霞沢岳(2,645m)へのピストンを試みた。

この霞沢(かすみざわ)岳は河童橋を挟んで穂高連峰と対峙する山で、穂高連峰の絶好の展望台であります。

 

上高地から入山する登山者の、ほとんどが槍ヶ岳や穂高を目指して行きます。                そんな事から、この霞沢岳は穂高連峰の展望を静かに楽しめる唯一のポイントになっています。

昔は、一般登山者を対象とした山では無かったようですが、徳本峠小屋のスタッフの努力により、近年ようやく歩き易くなったルートとのことです。

とは言っても、徳本峠小屋から霞沢岳の往復に7時間を要すロングコースで、一寸行ってくると言った甘い考えでは事故が発生しかねない山でした。

位置としては、河童橋の左岸で五千尺ホテルが背負っている山です。           手前には六百山(2,449m)が屹立していますが、その右手奥に聳えるのが霞沢岳(日本200名山)です。

小屋でご一緒した方々は、私が昨日登って来た島々谷へ下る方や北東方向の大滝山へ向かう方を見送り、6時45分出発。                          小屋から2~3分登った所から、明神、穂高の眺めが素晴らしかった。

コメツガ林の中をジャンクションピークに向かってジグザグの急登に取付く。     昨日と同様に登りの歩速が遅いため大休止は極力避け、

                                                                       穂高の展望が素晴らしいK1ピーク着 9時45分。 小屋から丁度3時間であった。       下の中央のピーク。

                                                                           出発が遅かったので、背中への日差しが強く、汗がアゴから滴り落ちる。     水は1.5L背負っていたので水と塩分は適宜補給した。 K1では展望の良さと極度の疲れに風が心地よく、20分の休憩を取った。

目的のK2と霞沢岳が見える。「エッまだあそこまで行くのか 」と疲れが消えない。                                                                                                                                            でも、ここまで来た以上、後にはさがれないと気力を奮い立たせ10時05分出発。      K2からの焼岳。

K2ピーク通過10時20分。見た目より15分で着いたのにビックリした。                         なので頑張って霞沢岳に進んだ。登頂10時40分。

                                                                        ここもK2ピークから20分で着きホッとしたが、展望は悪く休憩後10時52分、復路に入る。

                                                                            左足関節の内側に痛みを覚え労わりながら下山した。                                                       往路も不調でありながらマップタイム通りに歩けた。  笠ヶ岳遠望。

ただ今後の足の痛みの状況によっては、上高地まで到着できるかが不安であった。 復路もアップダウンの繰り返しであったが、登りに対しては何の痛みもなく、下りで足を伸ばすと膝裏に痛みが走った。

そんな状況であり、復路も給水と写真撮影以外は歩き続けた。                                       K2通過、11時10分。 K1着、11時23分。このコースでの最高の展望を束の間楽しんで11時半出発。 小湿地(池がある)通過、12時41分。                                                       ジャンクションピーク通過、13時27分。

                                                                       背負いあげた水1.5Lが、最後の0.5Lになった時は、唇や喉に渇きを覚えたが、量を加減しながら飲んだ。                                                                                                             徳本峠小屋に無事帰還、14時17分。ポカリを買い0.5Lを一気飲みした。

小屋でを分けてもらい14時半、明神向け下山。                                                        足の痛みは増し、前を行くツアーグループに追いて行かれた。                                  ビッコをひかぬ様に歩くのが大変であった。中々、梓川沿いの徳本峠登山口に出ない、辛かった。

徳本峠登山口着16時02分。上高地まで後1時間頑張らなくてはならないので、登山口の石の上で3分休憩し、16時05分、最後の奮起で頑張った。                                             明神館通過、16時10分。横尾へのメイン通りであるが時間的に人は少なかった。

痛みをこらえて、休まず上高地バスターミナルを目指す。                                            17時過ぎるとバスはあるだろうかと不安を抱えながら遅いペースで早く歩いたので汗をかき17時着。                                                                                                                   直ぐに案内の方に「沢渡大橋行きは何時ですか?」と尋ねたら17時10分ですと言われ、急いで乗車券を買い、休む間もなく乗車した。                                                                    30分で沢渡大橋駐車場に到着。                                                                                            沢渡の温泉で汗を流して帰途につきました。久し振りに「参った」山行でした。

 

 

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