コンニャクとネギで有名な群馬県甘楽郡下仁田に向かい、ご当地キャラの「にゃくっち」と「ねぎ坊」に会って来ました。
山や川などの大地は長い年月を経て出来上がったものであり、その自然の中で私たちは暮らしています。 ジオパークはそのような大地と人々のつながりを感じることができる自然公園です。 現在日本には 43のジオパークがあり、そのうちの 8つの地域が世界ジオパークにも認定されています。(2017年4月現在) (洞爺湖・有珠山 糸魚川 島原半島 山陰海岸 室戸 隠岐 阿蘇 沖ノ島)
私達は月に何度か関越自動車道 を利用しますが、上州地域を通過する時、鋸歯の様に尖った山や奇岩を目にし、ただ驚いていました。 が 今日はその地を訪問し、皆さんで現地ガイドさんに付いて、勉強して来ました。 上信越自動車道の下仁田ICを 9時 20分に降り、現地ガイドの森川様と「こんにゃく手作り体験道場」で合流。
早速、町中に近い鏑川(かぶらがわ)沿いにある下仁田層 と川井の断層を見に向かいました。 二枚貝や巻き貝の貝類をはじめ、サメの歯やカニなどの化石が 30種類も発見されていると言う「下仁田層」。 私たちは、これは貝かな と思われるものしか発見できませんでした。
対岸にある「川井の断層」への橋が、先日の台風で流され渡ることができず、断念しました。 そこは、西は九州から始まる西日本の地質を大きく二分する大断層(中央構造線)が走り、関東では大部分が地下に隠れてしまい、地上に露出しているのは下仁田だけといわれる断層なのです。 そんな大断層だけに皆さん見ることができず、大変残念がられていました。
下仁田層を 10時 15分に立ち、諏訪神社に 10時 20分 到着。
この神社は天保 8年(1837)年に建設され、白木造りの彫刻が素晴らしく、町の重要文化財にもなっています。 これは素人が見ても柱・壁の彫刻や正面の入母屋造りの棟から切妻造りの棟がつながる建物は余り見たことが無く驚きました。何と言っても彫刻が素晴らしい。
毎年 10月には五穀豊穣・商売繁盛を祈願して華やかな山車引き祭りが開催されるほどの神社だそうです。
次は県道 45号線を南下し、青岩公園へ。10時 45分 着。
ここは鏑川(かぶらがわ)と南牧川(なんもくがわ)の合流点にある青い石畳の美しい公園。 海底火山の石が地下深くで圧力を受けてできた緑色岩です。 群馬の名石、三波石の仲間とのことです。 本来は綺麗な石畳なのですが、先日の台風 22号の大雨で大木やゴミが流れ着いていました。
11時 20分に出て、次に廃校を利用した下仁田ジオパークの拠点施設「下仁田町自然史館」に 11時 50分 到着。 下仁田の大地と人々の関わりから、大地の生い立ちについての資料展示があり、ここで「ジオ弁当」での昼食と資料見学をさせて頂きました。 12時 50分 発。 下仁田町自然史館の近くで見られる「跡倉クリッぺのすべり面」を見に行き、12時 55分到着。
初めて聞いた「クリッぺ」とは 地元では「根なし山」と呼ばれており、山の頂上と麓では岩石が全く異なっていることを言うようです。 右上から左下に見える割れ目が滑り面です。
跡倉クリッぺは青岩と呼ばれる緑色の岩の上に、よそで形成した地層が残っています。 これはクリッぺを構成する地層が、よその場所で形成し、その後地殻変動で移動してきて浸食され、山の上に部分的に孤立して残ったとのことです。
その滑り面が確認できるのです。13時 05分、次へ移動。
「宮室の逆転層」着、13時 25分。
クリッぺを構成する地層が大きな地殻変動で地層の上下がさかさまになった様子を確認できます。
一つの地層が左右からの圧力で盛り上がり、その力に耐えきれず折れてひっくり返ったと考えられています。 13時 50分、自然史館の解説員の方と 別れ、次のまるへいコンニャク館休憩所でガイドの森川様と 別れ妙義公園の中之嶽神社に向かいました。到着、14時 35分。
妙義公園の駐車場からは奇岩奇石が林立した大自然の造形美の見事さが目の前に見えます。 金洞山(こんどうさん)、白雲山、金鶏山は妙義公園の看板後左手の尖った山、この三山を妙義山と呼ぶようです。 紅葉が素晴らしい所なのですが、ちょっと遅かった感じでした。
14時 40分、中之嶽神社の宮司様 がお出迎えして下さり解説を聞いた後、宮司様の法螺貝で 、一緒に鳥居から境内へ進みました。
右手に剣を持った日本一と言われる大黒様が迎えて下さいました。
大黒様の横には斜度 40度と言われる急な階段を登り、社殿の後に聳え立つ轟岩(とどろきいわ)を御神体とする中之嶽神社を参拝して来ました。
妙義山は 600万~400万年前頃に活動した火山によってできた山とのことです。 山岳信仰の山として昔から親しまれ、江戸時代から登山客が沢山訪れていたようです。 ここまで来たら石門コースを歩きたかったですが、今回は出来ませんでした。