目立つ花を誇らしい衣装のように、咲かせる木々はあるが、 それぞれの個性を色鮮やかに見せるのは秋だ。 それを遠く離れて眺めていると、一つ一つは大きく立派な木である。
木々を訪ねる。何故あなたは赤を好み、こちらの君は黄色を選ぶのか。 もうそんな野暮なことは訊ねない。 色付く一枚一枚の葉は既に木から離れようとしている。 そして春からの枝と共に過ごした、さまざまの日を懐かしみ、 別れる前の挨拶として、ひたすらに華やいだ表情を見せようとしている。 風が吹けば、木々の声が聞こえるだろう。 串田 孫一
先週のテレビで日光の「竜頭の滝」の素晴らしい紅葉を見ました。 ほんの少し前までは暑い暑いと言っていたのに、この所一気に冷え込み 体調を崩されている方が多いのではないでしょうか? 注意しないといけないですね。 でも、人間には厳しい事ですが、紅葉にとっては素晴らしい紅葉が見られる、とても良い条件のようです。 9月の後半から北アルプスで言うと涸沢や槍沢の標高二千メートル付近の紅葉が始まり、日に日に麓に向かって駆け降りて来ます。 四季の有る日本は、本当に素晴らしい所ですね。
黒部下の廊下は1年の内8月頃から11月上旬位までの3ヶ月しか入れません。それだけ山屋にとっては魅力のコースです。 扇沢駅始発7時半のトロリーでダムに入り、右岸からダムを下り、放水していなければ楽に黒部川を渡れますが、放水していると台風の様な中を渡り、渓谷の深部に入ると五番線のワイヤーを頼りに進みます。